2019年9月16日
2019年9月16日付 第3036号
1面
NISA 議論は原点へ 自民党 財務金融部会
2千万円問題、正面から受けた日証協
自民党財務金融部会(部会長=越智隆雄衆院議員)は3日、日本証券業協会と全国銀行協会から「NISA制度」について聴取した。日証協から初めて55㌻におよぶ「NISAについて」と題する資料が提出された。全銀協からNISAの商品性に「枝葉の(商品性)の議論でなく、大本の幹の議論が必要」と注文がついた。日証協が提出した資料は日本の「高齢化とライフスタイルの多様化による変化」から記述したもの。いわゆる2千万円年金問題への主張を、正面から受け止めた内容になっている。別表のように50歳の未婚率で男子が2.6%→23%まで急速に悪化するなど、従来の人生での三大支出「子の教育費、老後の生活費、住宅の購入費」が日本では大きく変化してしまっている。これを冒頭の説明で行ったこともあり、参加した議員から思わず驚きの声が出る雰囲気となった。
2面(総合)
来日で政策をアピール
アイルランド 金融サービス担当相 マイケル・ダーシー 氏
「英国の魅力的な代替地」
アイルランドのマイケル・ダーシー金融サービス担当相が来日、3日に都内でメディアと会見した。1973年以来のEU加盟国であることや経済重視の安定した政策をアピール。「人材の優秀性と事業の柔軟性がある」という。
3面(総合)
キャッシュレスの進展に危機感 クレジットカード会社
ポイント還元策控え、存在感PR 「カードの良さ、改めて伝えたい」
10月から始まるキャッシュレス決済によるポイント還元の導入の是非をめぐる議論では、加盟店手数料の水準がやり玉にあがったことで、クレジットカードは劣勢に立たされたが、全国に張り巡らした決済インフラ網の厚みでは他の追随を許さないのも厳然たる事実だ。キャッシュレス決済をどう将来の成長につなげるか。残り1カ月を切り、関係業界による対応は佳境に入っている。
4面(大手行・証券・保険)
iPhoneでもデビット決済 みずほ銀
口座あれば即時発行 利便性高めキャッシュレス化後押し
みずほ銀行は、米アップルのiPhone向けアプリケーション「みずほWallet」内でバーチャルデビット「SmartDebit」(スマートデビット)の提供を開始した。これによりApplePayでも利用可能となる。デビットカードが使えるようになったのは初めて。店舗だけでなくECサイトでも利用できる。ユーザーの利便性を高め、キャッシュレス化を後押しする。利用金額の一部をキャッシュバックするキャンペーンも実施する。
5面(ノンバンク・ICT)
航空機事業を強化 東京センチュリー
米リースに過去最大出資 完全子会社へ
リース大手の東京センチュリーは9日、持ち分法適用会社の米航空機リース会社のアビエーション・キャピタル・グループ(ACG)への出資比率を引き上げ、今年12月に完全子会社化すると発表した。企業や富裕層向けの運用手段として航空機リースへの需要は底堅い。ACGを通じて航空機事業の成長に弾みをつける。
6面(地域銀)
災害時 ファミマと相互協力 大垣共立銀
避難所の提供、移動店舗 強化した防災対策
【名古屋】大垣共立銀行がコンビニ大手のファミリーマートと協働する幅を広げている。コンビニATMでの連携などに続き、岐阜、愛知、三重の東海3県で災害が発生した場合は相互に協力する協定を10日付で締結した。大垣共立銀が移動店舗をファミマの被災店に派遣したり、同行の施設が避難所となればファミマが飲料水などの物資を供給する。ファミマが災害時における相互協力に関する協定を金融機関と結ぶのは、この地区では初めて。
7面(信金・信組)
琵琶湖でマッチング 滋賀中央、湖東の2信金
商談強化、昨年実績上回る 大学生ビジコンで盛り上げ
【大阪】滋賀中央信用金庫(滋賀県近江八幡市)と湖東信用金庫(滋賀県東近江市)は5日、6日にビジネスマッチングを開いた。場になった彦根市のホテルには取引先70社が出展、バイヤーに売り込んだ。2日間で昨年を上回る2600人が来場し、商談件数も倍に増えた。成約に至った案件もある。大学生によるビジネスコンテストも行われ、会場は盛り上がった。
8面(文化)
【Runner】 中栄信金
部署を超え、若手中心にチーム結成
産業能率大の4ゼミとタッグ
若者の発想を地域貢献に生かす
中栄信用金庫(神奈川県秦野市)では地域に根ざした活動に取り組んでいる。若手職員を中心とする「NAKASHIN REGION
STAFF(NRS)活性化委員会」を6年前に結成。地域から真に必要とされる信用金庫、地域活性化、女性視点による組織の活性化などをテーマに秦野市の本部と伊勢原支店を拠点として3つのチームが活動している。産業能率大学と共同して地域の盛り上げに一役買っている。