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9月

【401】 2022年9月5日付 フィンテック最新事情(259)

次世代を見据えて動く投資家たち

景気後退期における投資家の目 組み込み型金融


 2022年第二四半期の急激な投資環境の変化により、フィンテック投資への不安感が広がる中で、アメリカンバンカー紙(7月11日付)が“景気後退期にフィンテック投資家が注目する組み込み型金融”に焦点を当て、フィンテックの新たな方向性を示したので、その概要を紹介する。
 フィンテックへの投資が減少したのは、VCの資金調達が2021年第4四半期の世界全体の約2000億ドルから22年第2四半期には約1000億ドルに減少したことによる。落ち込んだ理由は分野によって異なる。例えばBNPLの投資家は景気低迷による規制強化や延滞を懸念、暗号通貨スタートアップの投資家は基盤となる暗号の資産バブルを危惧している。全体的な傾向としては、イノベーションへの投資を継続しつつ、新規ユーザーの急成長を予測するよりも、金融サービスにおける具体的なユースケースに貢献する企業を求めている。……続きは本紙で。

【402】 2022年9月12日付 フィンテック最新事情(260)

出所後の支援は社会貢献にもつながる
司法制度に巻き込まれた人々を支援するフィンテック
 
 
 前399号“人権問題に立ち向かう フィンテック創業者”(8月22日付)で採り上げたテーマは、単に従来のフィンテックの金融サービスのイノベーションを紹介するだけでなく、広く社会生活の中で人々が抱える課題に焦点を当てているフィンテックの存在意義を認識させる事例として取り上げた。今回は、更に、司法問題に巻き込まれた人々を支援するための非営利団体「Mission.Launch」を立ち上げ、その後にイノベイティブな金融サービスのツールとなるR3スコアを開発したフィンテックについて、アメリカンバンカー紙(6月2日付)の記事から、その概要を紹介する。
 実は、この問題についての銀行業界の認識として、JPモルガンのCEOが2018年の株主通信で、「投獄されたアメリカ人の圧倒的大多数は、出所後に地域社会に戻る。再犯を減らすことは、戻った市民とその家族にとって重要なだけでなく、公共の安全にも大きな影響を与えることができる。銀行には元受刑者を雇用する“責任”がある」と述べ、「昨年採用した従業員の約10%は、治安びん乱行為、薬物所持、飲酒運転などの軽犯罪の経歴を持つ者であり、彼らは取引を処理し、口座やローンのサービシングを行う初級職に就いた」ことを公表している。……続きは本紙で。

【403】 2022年9月19日付 フィンテック最新事情(261)

出資先は絞られる
フィンテック“ゼロからIPO” もはや過去のもの

 金融サービスや銀行のデジタル・ディスラプションが始まって10年以上が経過した。昨年フィンテックによるベンチャーキャピタルからの資金調達額が120億ドルに達し、2020年通年の約3倍とすべての記録を塗り替えた。現在、世界のフィンテック・ユニコーンは500社に迫る勢いだ。
しかし、22年に入り、パンデミック、ロシアのウクライナ侵攻、それに伴う高インフレの三重苦により、中央銀行は一連の利上げを継続した。金融にブレーキをかけるように、22年上半期のフィンテク資金調達に陰りが見え、フィンテックは死んだといった情報が流れるなど噂される中、興味深い報道があったので概要を紹介する。……続きは本紙で。


【404】 2022年9月26日付 フィンテック最新事情(262)

いち早くメタバースへの関心を示したグプタCEO
DBSのメタバースへの取り組み
 
  本コラム378号2月28日付で“メタバース最初の銀行JPモルガン”を紹介してから既に半年が過ぎている。紹介記事の中で、「J.P.モルガンが、仮想現実空間であるメタバースに進出した最初の銀行になったと発表したことで、今朝(2月16日)、アジアの銀行の多くのCEOが電話に飛びつき、この出来事の重要性についてチーフ・デジタル・オフィサーにメールを送った」と経営トップの反応が報告されている。しかし、振り返ってみると、その8日後の2月24日にはロシアのウクライナ進攻という暴挙が実行され世界中に衝撃が走った時でもあった。最近になり目に留まったThe Asset誌(9月9日付)の記事“DBSがメタバースに不動産を確保”で紹介されたDBSのグプタCEOのコメントを読み、筆者の意識が目の前に迫った危機意識に流されメタバースへのアテンションが薄れていたことに改めて気づかされた。
 デジタルトランスフォーメーションで実績を残した経営者として世界中から高い評価を受けたグプタCEOは、いち早くデジタル社会に誘発された。ビッグテックが競合相手と位置付け、最も困難な経営課題である銀行文化の改革を推進してデジタルトランスフォーメーションを成功裏に導き、今でもオピニオンリーダとして、JPモルガンのダイモンCEOと並び評される人物である。そのコメントは、「過去10年間、金融の世界における最大の変化は、デジタルの進歩によってもたらされた。今後10年間は、人工知能やブロックチェーンなどの新しい技術によって、これらの変化はさらに大きくなる可能性を秘めている。メタバース技術は、まだ進化しているが、銀行と顧客やコミュニティとの関わり方を根本的に変える可能性もある。変化のスピードを考えると、実験と学習によって、さまざまな技術の可能性を最もよく試すことができる。銀行の未来を切り開くために、新しく出現したテクノロジーを活用し、最終的にDBSをリードする次世代の技術者を育成するための継続的な取り組みに貢献するものである」と、今回の取り組みを位置付けている。……続きは本紙で。

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