2019年1月21日
2019年1月21日付 第3007号
1面
アフラックと戦略提携 日本郵政
「潜在的M&A」と説明
「最後まで抵抗」―金融庁―
自民党郵政事業に関する特命委員会は15日に開いた総会で日本郵政のアフラック生命への出資戦略を承認した。日本郵政はアフラック生命の発行済み普通株式総数の7%程度を米国の州法を考慮し信託を通じて取得。この取得から4年経過して議決権が20%以上となった後に、持分法適用によるアフラック生命の利益の一部を日本郵政の連結決算に反映させることを目指す。
2面(総合)
高校生ビジネスプラン・グランプリ◆最終審査会
京都府立木津高が獲得 日本公庫
「起業」の礎に
日本政策金融公庫が主催する「高校生ビジネスプラン・グランプリ」の最終審査会が13日、東大本郷キャンパスで開かれた。高校生たちが社会や地域の課題解決につながるビジネス・プランを自ら考え、競い合うコンテスト。6回目を迎えエントリー件数も過去最高の4300件を超え、全国から参加校も増え続けている。グランプリ出身者が昨年、起業して億単位の資金を調達するなど実際に「起業」という道を選ぶための礎を築く場にもなっているようだ。
3面(総合)
円熟期迎えた保証説明会 愛知県信用保証協会
金融機関若手向け 個別も対応
改正法が転機に
【名古屋】愛知県信用保証協会が金融機関の若手行職員向けに実施している「信用保証業務説明会」が円熟期を迎えている。保証協会は金融機関に適切な保証付き融資を推進してもらう目的がある。金融機関からは若手のうちに保証業務への理解を深堀する良い機会と好評を得ており、両者の思惑は一致している。昨年4月に信用補完制度が見直され、中小企業への経営支援が保証協会の本体業務として明記されるなど、金融機関と保証協会の協働関係は新たなステージに入った。それだけに、若手向け説明会を継続開催する意義は深いと言えそうだ。
4面(大手行・証券・保険)
AIで「企業分析」高度化 大和証券&大和総研
自然言語処理の技術応用 「意外性」を拾い上げ
大和証券と大和総研が共同開発した「企業分析ツール」の試験導入が始まった。人工知能(AI)で分析業務を高度化する仕組み。投資銘柄のアドバイスやM&Aの候補先選びの一助として、付加価値の高い提案につなげていく。大和総研では、従来エコノミストが分析していた経済指標についてもAIを活用、効率化につなげる。
5面(ノンバンク・ICT)
建設現場の職人にVisaプリカ クレディセゾン
傷害保険も付帯
クレディセゾンは11日、建設現場で働く職人がその日の「実入り」を入金したうえで即日利用できるプリペイドカードを発行した。チャージされた金額はATMで出金できるほか、クレジットカードと同様に買い物にも利用できる。仕事中のケガを補償する傷害保険も付帯するなど、職人にとって使い勝手の良いサービスも用意。券面デザインは職人の声から生まれた。
6面(地域銀)
市のICT化に協力 大垣共立銀
スマホで税決済、オリガミと協働 今月から実証実験
【名古屋】来年1月の新庁舎の供給開始に合わせ、今月から公共施設を中心とした地域に情報通信技術(ICT)などの先端技術を取り入れる実証実験に入った岐阜県大垣市。このスマートシティづくりに、同市に本拠を置く大垣共立銀行が大きく関与している。以前から「脱・銀行」を標ぼうし、加速するフィンテックへの取り組みは独創的。その知見や視点を生かし、大垣市の計画に全面協力する。
7面(信金・信組)
認知症サポーター増員に貢献 愛知信金
出張講義、優良事例に選考 増える大手生保とのコラボ
【名古屋】愛知信用金庫(名古屋市)は政府や自治体が対策を急ぐ「認知症に理解の深い街づくり」の実現に向け、精力的な活動を見せている。保険会社や商店街などから主に自治体を介して依頼が来る「認知症サポーター養成講座」の講師を引き受け、地域でのサポーター増員に一役買っている格好だ。一連の活動が評価され、厚生労働省が所管する協議会の2018年度の優良事例に選考された。
8面(文化)
【Runner】 SBIホールディングス
フィンテックを地域金融に拡散 先頭に立つ元金融庁幹部
「現場の水があう」
SBIホールディングス(HD)が地域金融機関向けの連携事業を強化している。リアルからオンラインへと金融の主流がシフトする動きの激しい環境に、限られるリソースで地域金融が変化に挑むのは難しい。グループの豊富なオンライン金融の経験を生かして地域銀行の課題解決を手助けするグループの「司令塔」を務めるのが、SBIネオファイナンシャルサービシーズ(東京・港)。金融庁幹部で金融行政を長く担当してきたSBIHDの小野尚常務が取締役を兼務する。