2018年4月16日
2018年4月16日付 第2975号
1面
広がるインバウンド旅行保険 プライベートジェット利用も
限られる 決済や回収手段 自民聴取
訪日外国人(インバウンド)の急増で、日本滞在時の疾病対策の保険商品の実態状況を聴取した会合が6日、自民党であった。外国人観光客への医療PT(座長=荻生田光一衆院議員)は3回目の会合にこの商品を販売している損保ジャパン日本興亜、東京海上日動の2社とともに、医療費支払いの支援を行っている日本エマージェンシーアシスタンス(東京・文京)と医療費用保証を行っているイントラスト(東京・千代田)から説明した。議員の関心は高く、多くの議員が発言している。
2面(総合)
新しい規制をICOに 金融庁
仮想通貨有識者検討会
金融庁は10日、仮想通貨をめぐる問題を是正するために立ち上げた有識者会議の初会合を開いた。コインチェックからの不正流出事件などを受けて、利用者保護の観点から新たな規制も視野に入れる。企業が資金調達目的で発行するイニシャル・コイン・オファリング(ICO)に法規制の網をかけるかどうかについても検討する。
3面(地域総合)
待機児童解消に名乗り
呉信金 認可保育園に転換 地域の子も受け入れ
世田谷信金 建て替え機に保育所誘致 区の要請に応える
信用金庫が待機児童問題の解消に乗り出した。呉信用金庫(広島県呉市)は従業員向けの託児所を認可保育園に転換し、住民の受け入れを始める。世田谷信用金庫(東京・世田谷)は店舗の建て替えを機に保育所を誘致した。地元に一番近い信用金庫が、自らの資源を活用し地域の子育てを支援する。知名度アップにもつながりそうだ。
4面(大手行・証券・保険)
カーディフ生命の株式取得 三井住友信託
提案力と商品開発力の融合深化
三井住友信託銀行は3日付でカーディフ生命の株式の20%をBNPパリバ・カーディフから取得した。信託銀としてのコンサルティング力と銀行金融商品と親和性の高い保険商品の開発力をもつカーディフ生命、子会社のカーディフ損保が手を組み顧客本位のサービス提供を目指す。同行では「信託銀行ならではの保険ビジネスモデルを確立していく」という。
5面(ノンバンク・ICT)
マネックスグループ コインチェック完全子会社化
新たな時代の総合金融機関に
マネックスグループがコインチェックの全株式を取得、完全子会社化して仮想通貨事業に参入する。買収金額は36億円。松本大CEOは「コインチェックは仮想通貨の世界的先駆者」と新たな技術と思考に期待、両者の補完で新時代の総合金融機関を目指す。コインチェックの和田晃一良氏、大塚雄介氏は執行役員として残る。和田氏は「顧客の利益保護と業務継続が大事」と語った。金融庁は、みなし業者のコインチェックがマネックス傘下になったことで登録業者として認めるか、について「業務改善命令の実施履行状況を見て審査をする」という。
6面(地域銀)
着々と愛知県25カ店体制へ 百五銀
県内貸出1兆円めざす 名古屋に6月新設
【名古屋】百五銀行がトップライン改革の一角を占める拠点の広域戦略を着実に進めている。主な舞台は隣県で成長性の高い愛知県。地元の三重県では本支店・出張所を合わせて113カ店を構え、愛知県内には20カ店を開設する(17年9月期)。効率的な店舗運営を図りながら愛知県内で25カ店体制とする計画を打ち出しており、6月に名古屋市内への新設を決めた。目標とする愛知県内での貸出金残高1兆円を目指した取り組みだ。
7面(信金・信組)
全店伝票を集中管理、今月から 大阪信金
支店の事務負担解消
【大阪】大阪信用金庫(大阪市)が伝票イメージ管理システムを導入した。預金の入出金や解約など営業店では大量の伝票類が発生する。資金移動を確認する重要書類。長期にわたり保存しなければならず、負担になっていた。新たに設けた文書管理センターで集中管理し、営業店の事務負担を解消する。
8面(文化)
【Runner】 東北地区6信金
「地場ワイン」でツアー誘致 紹介パンフで地元の逸品PR
地域活性化への発展に期待
岩手、山形、福島の6信用金庫は、連携して地場ワインを切り口にしたツアー誘致策を始めた。6信金は地域の特産品であるワインを、全国に信用金庫とその顧客に知ってもらう目的で、紹介パンフレットの作成に乗り出した。ワインには、作り手のワインにかける想いが味や風味に色濃く反映することから、観光に必要なストーリー性も備える。地域の強みを地域活性化に広げられるか。いまはスタートしたばかり。むしろこれからが勝負になる。