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5月

【180】2017年5月29日付 バンクビジネス最新事情(9)

スマホ経由の取引数の増加はバンカメの経費を一段と下げた
好決算、実は「コスト削減効果」 バンカメ
 
 バンク・オブ・アメリカ(バンカメ) のモイニハンC E Oは、決算発表のたびに「長期低金利環境下の銀行経営の難しさ」を主張。この対策「コスト削減経営戦略」は、今まで批判を浴びることが多かった。時価総額で世界3位のバンカメは4月18日、「収益は前期比7%増の222億㌦、1株当たりの利益(EPS)は26%増の0.41㌦」になったと2017年第1四半期が好決算だったと発表した。
 続く4月26日の株主総会でモイニハン氏は、33枚のスライドを使い経営戦略を詳細に報告。その中から、デジタル化が進み効果を上げているコンシューマー・バンキング(リテール)部門の概要を紹介する。
 同行ではリテール部門に、個人とスモールビジネス・ユーザー300万を加えた4700万顧客を抱えている。この収益の上昇幅は1%の寄与だった。しかしコスト削減が5%も加わり、「6%の営業レバレッジ効果(収益の前年同期比効果から利息外費用の変化率を控除)」が現出した。
・・・続きは紙面に掲載

【179】2017年5月22日付 サイバーリスク最新事情(26)

スウィフトが指定する厳格な〝安全〟水準を実装していたのか
北朝鮮が突いた「決済システム」の弱点
 
 北朝鮮の脅威「核とミサイル」が連日報道され、米国のトランプ政権は「あらゆる対抗手段はテーブルの上にある」と牽制する。そのさなか、米国上院議会の国家安全保障委員会(NSA)では「2016年2月に起きたバングラデシュ中央銀行の93億円の巨額不正送金事件は、北朝鮮からのサイバー攻撃による国家ぐるみの犯罪だった」とシマンテック(インターネット・セキュリティ大手)幹部が5月10日に証言したと報道した。
 実は昨年2月、この事件が報道されるや、銀行業界には戦慄が走った。それは、世界200カ国以上の1万1000に上る銀行が結ばれている国際送金の基幹ネットワークSWIFTがハッキングされた疑いが浮上したもので、国際金融ビジネスのインフラが「危険に晒されたと判断した」人が多かったためだ。もちろんSWIFTは「ネットワーク自体がハッキングされたのではない」と即座に否定、SWIFT加盟行の接続システムのセキュリティー対策の見直しと強化を要請したのは事実である。
・・・続きは紙面に掲載

【178】2017年5月15日付 フィンテック最新事情(52)

AIは昔の「銀行員の夢」を実現しているのだろうか―
将来の「銀行像」 パーソナル・アシスタント
 
 2017年は年初から、ほぼ全ての金融サービスのニュース・ブロッグの書き出しは「AIの取り組みが想像以上に進み」で始まっていたが、5月に入っても依然としてこの流れが続いている。
 しかも、35カ国9153拠点に展開するスペインの大手行バンコ・ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア(BBVA)会長の15年の講演「BBVAは将来、ソフトウエア・カンパニーとなるだろう。グーグル、フェイスブック、アマゾン、それにフィンテックからの絶え間ない脅威にさらされ、数行の銀行が生き残るだけとなる」は、金融界にとって余りにも有名な言葉となって残っている。
 アマゾンは、昨年末のクリスマスシーズンのショピングで一人勝ちだった。顧客がチャットボット(アレクサ)に買いたい品物を音声で伝えるだけで探し出せるサービスを実現し、この威力を世界中に示した。 
・・・続きは紙面に掲載

【177】2017年5月1日付 フィンテック最新事情(51)

「変わる境界線」 銀行とフィンテック
 
 「変わる境界線:拡大するフィンテックの影響」と題する「G l o b a l F i n t e c h R e p o r t 2017」がプライスウォーターハウスクーパース(PwC)から発表された(=写真)。
 最近、銀行とフィンテックとは協調路線ばかりが報告されているが、改めて〝破壊者〟としてフィンテックが登場した時を思い起こさせる報道になった。しかもこの報告書は英国に絞って、「英国の銀行業界では、収入の40%もの部分をフィンテックにとられるのでは」と危惧している(Finextra、4月6日付)との報道があった。
 最初に、フィンテックの聖地である英国について、この概要から紹介する。
 「経営者の61%は、独立したフィンテック企業のために、自分たちの収入の40%を失う可能性があると信じている。半数の経営者は、3年~5年のうちにフィンテックを買収する計画を持つ。しかも少なくともその間に、フィンテックとは戦略的な提携を結ぶと81%が回答している」。
・・・続きは紙面に掲載
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