2017年4月24日
2017年4月24日付 第2931号
1面
フィンテックの戦略対応力 日本「先進」か
自民■金融調査会 秋から実証実験 クレジットカードに波及
自民党金融調査会(会長=根本匠衆院議員)は18日の会合で金融政策の「目指すべき施策の方向性」をまとめた。そのなかで「フィンテックを巡る戦略的対応」を政策の中心にすべきとして①ブロックチェーン技術の実用化②企業の成長力強化のためのフィンテックアクションブラン③金融イノベーションを促進する環境整備④国際的な人材や海外当局との連携・協働――にまとめ、日本が金融フィンテック分野で世界の先進的な役割を担うべきだとした。金融界よりも産業界の方が進展しているとの見方があり、議論を呼びそうだ。
2面(総合)
日証協・稲野 和利 会長が会見
6兆円が視野に NISA累計購入額
東芝問題 「市場の信頼つなげる努力を」
日本証券業協会は19日、定例会見を開き2016年のNISA口座開設や利用状況について明らかにした。狙いである投資未経験者や若年層の口座開設が伸びている半面、ジュニアNISAについては伸び悩みも見られる。
3面(地域総合)
違い出るATM手数料 東海・地域銀
無料帯広げ自行機に誘導 コンビニは有料化
顧客とのアクセスポイントへ
【名古屋】東海の地域銀行でATM利用手数料を巡る対応に差が出てきた。十六銀行や名古屋銀行は自行顧客には無料で利用できる時間帯を拡大して自前のATMに誘導する措置をとった。コンビニATMの無料利用には制限を設けた。大垣共立銀行は「手のひら認証」登録者の時間外手数料を回数無制限で無料にする。利便性を高めると同時に自行ATM利用を通じて顧客との対話を深め、利用者にあったサービス案内などに活用したい狙いがある。
4面(大手行・証券・保険)
ギンザ シックスに新型店 三井住友銀
利便性向上を追求
利便性向上を追求
三井住友銀行は17日、銀座支店をリニューアルオープンした。1943年から74年の歴史をもつ銀座支店に最新技術を投入して新型店にした。本人確認をはじめペーパーレス化を実践している。金融とIT技術をリンクさせて顧客の利便性向上を追求、他店舗展開への試金石にする。
大西幸彦専務執行役員(左端)がテープカット(ギンザのサヱグサ社長・三枝亮氏〈中央〉とGINZASIXリテールマネジメント社長・水野和明氏)
白が基調の広いエントランスで顧客を出迎え
5面(ノンバンク・ICT)
ノンバンクで強化の動き 日本版オペリース
小口化ですそ野拡大
資産家や中小企業経営者を対象にした資産運用ビジネスの取り組みを強化する金融会社が増えている。航空機やコンテナ、船舶などを対象とした日本型オペレーティングリース(JOL)や私募の不動産受益権販売などがそれに当たる。低金利が長引き、魅力的な運用商品が限られる環境も追い風。小口化され、投資家層が広がっている。
6面(地域銀)
休暇制度 新設・拡充 常陽銀
時間・記念日、取得促す 組織体制も整備
常陽銀行は今年度から「働き方改革」の一環として、休暇制度を拡充させた。誕生日や記念日での有休や時間単位での部分休暇の新設し、ゆとりある働き方を奨励している。従業員のワークライフバランスを向上させることにより、高い労働生産性の確保を目指す。
7面(信金・信組)
大阪・滋賀5信金 年金旅行で連携
トップ集結しツアー考案 琵琶湖サミット 京阪G交え誘致に弾み
【大阪】年金旅行をめぐり大阪と滋賀の信用金庫が連携する。19日、枚方信用金庫(枚方市)が企画した年金旅行に合わせ5信金のトップが比叡山延暦寺に集合、「琵琶湖サミット」と称し、提携を結ぶ京阪ホールディングス関連グループの幹部らと初顔合わせを行った。これを足掛かりに琵琶湖周辺の観光資源を活用したツアーを考案、域外の年金旅行誘致に弾みをつける。
8面(文化)
【Runner】 十六銀
ゆかりの地にATMコーナー 初支店から120年経て回帰
長良川河畔 古民家を改装
【名古屋】1897(明治30)年10月、十六銀行は岐阜市内を流れる清流・長良川河畔に富茂登(ふもと)出張所を新設した。名称は出張所だが本店と同じく預貸金、為替など全業務を取り扱う同行最初の支店として名を刻む。それから120年の年月を経た今年4月、同出張所の隣地に古民家を改装したATMコーナーを誕生させた。外観は町並みの雰囲気になじみ、内部は地域の情報発信、憩いやイベントの場として利用できる。