2017年2月20日
2017年2月20日付 第2922号
1面
自民■遊休土地で懇談会
農地の2割「未記登」 震災死で相続人不明も
「権利放棄」視野か
自民党は9日、「所有者不明土地問題」に関する議員懇談会(会長=保岡興治衆院議員)を開き、政府委員の山野目章夫早稲田大大学院法務研究科教授から実態を聴取した。
この会合の冒頭で保岡会長は「我が国には活用されていない多くの遊休土地が存在している。とくに権利の上に眠っている資産は社会的に活用すべきだ」とあいさつ、「懇談会から党の政策審議会の部会へ、昇格させたい」とも述べた。
2面(総合)
金融庁
実践的投資で有識者会議 若年層の資産形成支援
バランス良いポートフォリオを
金融庁の「家計の安定的な資産形成に関する有識者会議」がスタートした。家計金融資産およそ1700兆円のうち52%にあたる約900兆円が現預金という現状を踏まえ、若年層を中心に長期、分散投資で安定的な資産を形成するための支援について検討していく。別働隊で実践的投資教育教材についても話し合う。
ベトナムにコンサル現法 大垣共立銀
事務所と両輪制約なくす
今春、地銀初2拠点
【名古屋】大垣共立銀行は4〜5月にかけて、アジア地域に2拠点を新設する。まずベトナムの首都・ハノイに同行全額出資のコンサルティング業務を手がける現地法人を立ち上げ、その後フィリピンの首都・マニラに駐在員事務所を開設する。いずれも地銀としては全国で初めて。取引先企業の多様化する海外ビジネスニーズを踏まえた支援体制を強化するとともに、現法のコンサル業務で得た手数料収入を新たな収益源に育てる。
4面(大手行・証券・保険)
ガナンバス強化へ一新 三井住友トラスト
課題は収益モデル再構築
課題は収益モデル再構築
三井住友トラスト 大久保 哲夫 新社長
三井住友信託銀行 橋本 勝 新社長
三井住友信託銀行 橋本 勝 新社長
三井住友トラスト・ホールディングスは14日、大久保哲夫副社長が社長に、中核子会社の三井住友信託銀行の社長に橋本勝副社長がそれぞれ4月1日付で就任する首脳人事を発表した。同日開いた取締役会で今年6月に指名委員会等設置会社に移行するなどのガバナンス強化策も決定。新トップは来年度から始まる中期経営計画で新たな収益モデルづくりに取り組む。
5面(ノンバンク・ICT)
楽天、フィンテックに勢い
カード 取扱高、首位にらむ
銀 行 マイナス金利でも成長
銀 行 マイナス金利でも成長
楽天のFintech(金融)部門が業績を伸ばしている。楽天が13日に発表した2016年12月期の連結決算は、クレジットカード事業のショッピング取扱高が5兆円を突破。年前半の軟調な市況の影響を受けた証券を除くと、銀行、カード、生命保険ともに増収増益と好調だった。
6面(地銀)
「千葉・武蔵野アライアンス」 千葉銀・武蔵野銀
スピード感持ち実行
新たなビジネスモデル構築
新たなビジネスモデル構築
アライアンスを組んだ千葉銀行と武蔵野銀行の提携施策が加速している。2016年3月の包括提携以来、次々と発表し今年2月13日には証券システムの共同利用に関する契約も締結した。経営統合に頼らない新たな地銀連携ビジネスモデルとして注目を集めている。
7面(信金・信組)
かながわ信金
求償権 支援化で正常化 注目の〝事業性評価〞例
かながわ信用金庫(神奈川県横須賀市)の取引先で代位弁済になっていた債権が、保証つきで通常の債権として戻す措置が実施された。これは神奈川県信用保証協会の「経営改善サポート保証制度」を使ったもの。10年以上にわたり本部と営業店職員が訪問を繰り返すなど、同信金がこの企業に寄り添い積極的な支援を展開して実現した。技術力や市場性が評価され、制度の活用が認められた。地域金融機関の事業性評価では注目事例といえる。
8面(文化)
【Runner】 JCB
「Apple Pay」で若者の心をつかめ 環境整備に全社一丸
手軽さとセキュリティーを両立
米AppleのスマートフォンiPhoneでの決済サービスが昨年10月に日本で始まった。このスマホ決済サービス「Apple Pay」は設定も容易で日々のシーンで気軽に使える。日本には従来から携帯電話をかざして支払いができる「おサイフケータイ」の文化があり、人気のiPhoneで支払いが可能になったことでスマホ決済の普及に弾みがつく。Apple Payへの対応をいち早くリリースしたジェーシービーは全社一丸でApple Payの環境整備に取り組む。
「Appleが発表したApple Payの紹介映像の中でJCBオリジナルシリーズカードが最も目立つ形で掲載されている」との声もあり、日本での重要な役割を担っていることが伺える。JCBは今回のクレジットカードだけでなく、デビットやプリペイドカードのApple Pay対応も視野にある。