2016年7月11日
2016年7月11日付 第2895号
1面
「小口」「若年化」どう判断 金融庁■「多重債務者からの相談件数」詳細に公表
全国で件数増加 自立支援法施行などで
日本版のフィンテックに実現性がもっとも高いとみられるカードローンなどの与信業務。「途上与信」といわれる分野で、個人情報(借入れ履歴)を基に融資限度をさまざまに提示するビジネスモデルだ。金融業務となじむため、この実現を期待する金融関係者は多い。
2面(地域総合)
巣鴨信金が橋渡し役 全国初!障がい者の就労継続支援でコンビニ誕生
コミュニケーション能力の課題解決へ
障がい者が運営、就労するコンビニエンスストアが誕生する。運営を任されるのは一般企業に就職が困難な知的・発達障がい者だ。トレーニングにより技術を習得し店舗経営に参画することになったのだ。障がい者が働く場所としてコンビニをつくったのは全国で初めての取り組み。その実現には障がい者の就労支援に注力する事業所と事業所の課題を解決した信用金庫との連携があった。
3面(地域総合)
「新たなビジネスを生む玉手箱」 「DG Lab」設立
オープンイノベーションで研究組織 デジタルガレージ・カカクコム・クレディセゾン
AIとブロックチェーンに注力
デジタルガレージ(DG)、カカクコム、クレディセゾンの3社は4日、オープンイノベーション型の研究開発組織「DG Lab」(ディージーラボ)を設立した。2020年までを第1フェーズに、協業企業のアイデアやサービスを組み合わせビジネスモデルの革新を目指す。まずはビットコインの基盤技術であるブロックチェーンや人工知能(AI)などを重点分野にする。
4面(大手行・証券・保険)
ゴールベース資産管理 野村証券、浸透へ翻訳書
米協会と協働 行動ファイナンスに示唆
個人の将来の目標(ゴール)に向けて資産などを管理していく方法を表す「ゴールベース・アプローチ(あるいはゴールベース・ウェルス・マネジメント)」。金融機関がこのコンサルティング手法を実践していくうえでテキストとなり得る監訳書を、野村証券が手がけた。ゴールベース提案について、行動ファイナンス、金融理論の実務、実務への適用例から説明している。大手金融機関だけでなく、地域金融機関においても資産運用業務を将来の中核事業に育てようとする動きが強まっている。フィデューシャリー・デューティーの徹底とともに、資産管理型営業の高度化に向け大きな示唆を与えそうだ。
5面(地銀)
地元企業の課題解決 東邦銀
実施計画を策定
「成長と分配の好循環」創出
「成長と分配の好循環」創出
東邦銀行は5日、創業・成長支援に向けた投融資や事業承継、地元発IPO企業の創出などを柱とする法人ソリューション分野の実施計画を策定した。同行ではこの分野の取り組みが遅れ、地元経済の活性化にあまり貢献できなかったとの反省が背景にある。取り組みの概要を具体的に対外的に示し、実現への推進力に変える狙いもある。
6面(信金・信組)
取引先に「接客術」指南 蒲郡信金
マイスター無料派遣 高校生向けに出前研修も
【名古屋】蒲郡信用金庫(本店=愛知県蒲郡市)が取引先企業に接客術の指南サービスを始める。小規模の中小企業では研修にまで手が回らず、新入社員が身につけるべきマナーや接客を先輩から指導されているのが実態。これでは体系化されず、品質にもばらつきが出てしまう。そこで同信金が窓口女性職員のレベルアップを目的に養成してきた「CISマイスター」を活用することにした。選抜チームを作り、講師を無料派遣する。
7面(信金・信組)
メンター制度 継続運営 川崎信金
指導力など一定の効果
川崎信用金庫(本店=川崎市)は若手・中堅の先輩職員が新人職員の相談に乗ったり指導したりする「メンター制度」を2016年度も導入し、今月から運用を開始した。同信金は昨年度に初めて同制度を取り入れたが「メンター・メンティとも効果のある有意義な研修となった」(人事教育部)との判断から、引き続き実施することにした。来年3月末まで、メンターは原則として月1回以上、メンティと面談し、相互に交流を深める。
8面(文化)
【Runner】 東京TYフィナンシャルグループ
500件を超える商談を実行 初の3行連携によるビジネス交流展
都との連携協定で関連団体も出展
東京TYフィナンシャルグループは5月に東京都民銀行、八千代銀行、新銀行東京の3行連携では初となる「TOKYO TYビジネス交流展2016」を開いた。120社を超えるさまざまな業種の企業が東京国際フォーラムに集結、魅力ある製品・商品・サービスなどを出展した。各行がそれぞれの強みを活かし、出会いや商談の場を提供し成果をあげている。来場者は約7100人と過去最高を記録し盛況となった。