2016年2月1日
2016年2月1日付 第2874号
1面
内閣府「アベノミクス3年間の成果」報告
貸出金 45都道府県で増 家計金融資産 169兆円アップ
自民党の日本経済再生本部(本部長=稲田朋美政調会長)は1月26日の会合で「アベノミクスの3年間の成果」と「最近の経済情勢」を内閣府から聴取した。株価下落が年初から収まらず、日経平均株価は26日も前日比402円安の1万6709円まで下落するなど、年末のエコノミストの楽観予想(日経平均2万2000円台)から大きく乖離。不安定な情勢のさなかでの会合となり、稲田本部長は「われわれは、0.5%の潜在成長率にかかわらず3%の名目成長率を達成する目標を目指している」「自民党内にはマクロ経済を検討する部会を設置すべきとの意見が出ている」と指摘、異例の雰囲気での開催となった。
2面(地域総合)
動産評価に体制構築 金融機関 「鑑定士補」資格に活路
金融機関が新たな認定資格の取得に動き出した。NPO法人日本動産鑑定が行う「動産評価鑑定士補」だ。新設する事業性評価アドバイザーに認定され、動産評価の実地評価を経験し担当者として相応しいと認められると同資格が付与される。金融機関にとっては自前での動産評価業務が可能となるため注目を集めている。
3面(地域総合)
「春節」向けサービス拡充 中国インバウンド需要取り込み本格化
セブン銀 ATM設置の動き加速
楽天 台湾で日本利用割引企画
楽天 台湾で日本利用割引企画
2015年の訪日外国人観光客数は約2000万人近くへと急増し、流行語大賞には中国人観光客らによる「爆買い」が選ばれるなど、インバウンド消費が注目を集めたが、金融界でも今年は彼らの取り込みに向けた動きが本格化しそうだ。2月上旬に中国の旧正月「春節」を控え、照準をあわせたサービスがこのところ相次いでいる。
4面(大手行・証券・保険)
同性パートナー認める 死亡保険受取人
生保各社 社会的認知も後押し
同性パートナーを死亡保険の受取人に指定できる動きが生保会社の間で広がってきた。東京都内の2つの自治体が同性カップルに対し証明書を交付するようになったことで手続きが簡易になったことが背景にある。少数派であるLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダーといった性的指向少数派の総称)の社会的認知が向上、多様性を認める風潮も高まっている。実際、当事者からの問い合わせも増えているという。
5面(地銀)
高槻城北支店を開設 京都銀
年2店舗出店を維持 大阪・堺にも積極展開
【大阪】京都銀行は1月25日、同行169番目で大阪府内29番目の支店として高槻市内に高槻城北支店を開設した。支店開設としては2013年の大阪の歌島橋支店以来となるが、今後も年に2店舗程度の出店を計画しており、中でも鳳や北野田など大阪府堺地区の空白地への店舗展開にも意欲を示す。
6面(特集)
【中国地区信組特集 理事長に聞く2016年度の経営課題】
強じんな経営体質築く 活力ある企業育成こそ地方創生
【大阪】2016年のスタートから市場は乱高下を繰り返し、取引先企業の事業活動や収益性に影響を受けているケースも少なくはない。今年の干支の「丙申」を象徴するような幕開けを迎えた。このような中、取引先支援や地方創生などの課題に取り組む中国地区の6信用組合トップに対応を聞いた。
7面(信金・信組)
連携枠組み生かす かながわ信金
診断士チームが解決策
診断士チームが解決策
商談会、取引先に限定せず
かながわ信用金庫(本店=神奈川県横須賀市)が取引先への経営サポートメニューの幅を広げると同時に、実効性ある取り組みに注力している。今年に入り、新たに神奈川県中小企業診断協会と組み、経営診断などを行うサービスを開始。東京地方税理士会との業務連携による、食品・物販関連企業を対象とした商談会は回を重ねるごとに増え、150件を超える商談が繰り広げられた。多くの外部の専門家や機関と構築した枠組みを生かしている格好だ。
8面(文化)
【Runner】 第三銀行
農業ファンドで事業者応援 〝安全でおいしい〟野菜づくり成長性に期待
三重県内の経済活性に貢献
第三銀行が地域の農業事業者を後押しするファンドが活発だ。農業法人投資円滑化法の改正に伴い農地を活用する農業法人への投資が解禁され、同法に基づくファンドは全国に12を数える。他ファンドに比べ投資規模は決して大きくはないが、ファンド発足から1年半で4件の出資実績を誇る。