2016年1月18日
2016年1月18日付 第2872号
1面
銀行法改正 成立目指す 通常国会、重要法案山積も一挙に
金融庁、IT投資環境を整備 「日程厳しい」の声も
第190回通常国会は22日の安倍晋三首相の所信表明演説から本格的な国会審議に入る。これを審議する衆院財務金融委員会(委員長・宮下一郎衆院議員)は、財務省提出の①法人税改革や消費税軽減税率など重要6案件を含む「所得税法の一部改正法」②環太平洋経済連携協定(TPP)発効に影響する「関税定率法の一部改正」③国際協力銀行(JBIC)からの元通貨による長期借り入れの拡大④復興債の発行期限を5年間に延長する「公債特例法」。この4法案の早期成立を目指す。また、金融庁は金融グループの経営管理の充実を求めた「銀行法の一部改正法」を、財務省提出の予算法案が成立することを前提に3月上旬に提出、会期末の5月下旬までの成立を目指す。
2面(地域総合)
3四半期連続の改善 信金中金の小規模企業景況調査
建設・不動産の好況感続く
回答企業の7割が従業員20人未満と景況調査でもっとも中小・小規模企業の傾向が反映するとされる信金中央金庫の「中小企業景況レポート2015年10月〜12月期」が発表され、同期の景気動向指数(DI)値がマイナス4.8と「3四半期連続の改善」となった。
3面(地域総合)
会員数1200万人突破 楽天カード
再編後4年で倍増か 高い利用単価と稼働率
楽天はクレジットカード子会社の楽天カードが昨年11月末時点でカード会員数が1200万人を突破したと12月に発表した。楽天カード会員は、11年8月にカード事業再編を断行して以降、未公表となっていた。当時の会員数は600万人程度だったとみられるが、その後4年超の歳月を経て、会員数はほぼ2倍に拡大したことになる。
4面(大手行・証券・保険)
新社長に北沢氏 東京海上日動
「生損保一体で顧客守る」 永野氏、グループCEOに
東京海上ホールディングス(HD)の中核である東京海上日動は13日、新社長に北沢利文副社長が4月1日付で昇格する人事を発表した。これまで持ち株会社である東京海上HDとの社長職を兼務してきた永野毅社長は東京海上日動の会長となり、HDの社長職を続投、最高経営責任者(CEO)としてグループ経営のかじ取りに専念する。事業環境が激変する中で、「従来の延長線上では答えが出ない。対応するには自らが変わり続ける必要がある」(永野社長)と、グループ総力の結集で課題解決に取り組む考えだ。さらなるグローバル化を狙いHDには複数のヘッドを置く組織にする。
5面(地銀)
東松戸支店オープン 8年半ぶり新規
千葉興業銀 「攻め」の展開推進
千葉興業銀行は12日、JR武蔵野線・北総線東松戸駅前に「東松戸支店」(千葉県松戸市)を新設した。同行にとって、新店舗の開設は8年半ぶり。これまで、公的資金が注入されていたこともあり、地元ライバルの千葉銀行や京葉銀行に比べると新規出店には慎重な姿勢をとってきたが、一昨年に公的資金を完済、今後は新たな顧客獲得へ「攻め」の店舗展開を推進していくものとみられる。
6面(信金・信組)
「大垣西濃信金」が発足 シェア高め預金量1兆円へ
18日から合併キャンペーン
【名古屋】岐阜県西部の西濃地区を地盤にする大垣信用金庫と西濃信用金庫が12日に合併し、新たに「大垣西濃信用金庫」としてスタートを切った。国を挙げ地方創生で地域経済の底上げに力を注ぐが、人口減少と長引く低金利によって中小金融機関の収益環境は厳しさを増している。体力強化で合併を選んだ。エリア内のシェアを高め1兆円金庫を目指す。
7面(信金・信組)
「事業承継」後押し 京都中央信金 理事長 白波瀬 誠氏に聞く
コンサル機能、現場力強化へ
【大阪】京都中央信用金庫(本店=京都市)の新理事長に2015年11月1日付で就任した白波瀬誠氏。13年4カ月にわたり理事長を務めてきた布垣豊氏が会長に就き、新たにトップ信金の経営を託された白波瀬理事長に、今後の運営方針などについて聞いた。
8面(文化)
【Runner】 セディナ
社内広報チーム、日々奮闘 映像と活字のコラボで社員一体化を醸成
熱い思いを伝えるツールに
セディナ広報部が担当する映像社内報が業界内で評判を呼んでいる。新人を含めた女性4人チームで紙媒体「We!」と映像媒体「Cedyna EYES」の2種類を制作しており、自らの足で自社をはじめグループ企業のトップから、地方拠点の一社員までカバーする。徳田雪絵グループ長は「社内の絆やモチベーションのベクトルをひとつにするために活字、映像それぞれの特性を生かしてコラボレーションさせています」と話す。