2016年1月11日
2016年1月11日付 第2871号
1面
沈静化か、再引き上げ論
ゆうちょ銀預入額1300万円 郵政民営化委が所見 4月実施
郵政民営化委員会(増田寛也委員長)は昨年12月25日に開いた委員会で、①ゆうちょ銀行に対し「現行の預入限度額の上限を1000万円から1300万円に緩和。問題がないと確認できれば、株式処分のタイミングにとらわれることなく段階的に緩和」②かんぽ生命に対しては「(加入4年後の契約に)現行の上乗せ額300万円を1000万円に引き上げる」――との所見を公表。これを受け、監督官庁である金融庁と総務省はパブリックコメントの手続きを経て、早ければ4月1日から実施する。昨年末に政府と自民党を巻き込み一大イベントになっていた。
「政権は〝今回限り〞にる可能性す」郵連に危機感
地銀・信金 「評価」が大勢
ゆうちょ銀行の預入限度額の見直しをめぐり、昨年12月に入って政治的な駆け引きがピークを迎えた。
11月30日に開かれた「年末の金融業界と麻生太郎金融担当相との会談」の翌日から、タイミングを図ったように郵政民営化委員会は動き出した。一連の推移(別表)を経て、仕事納めの前日に「300万円の引き上げ」を認める所見をまとめた。再引き上げの動きについて「当面はない」(金融業界)との見方が多いが、300万円の小幅に不満をもつ郵政支援側では「安倍政権は、これで終わりにする可能性がある」「これでは参院選は戦えない」と危機感を募らせる。
11月30日に開かれた「年末の金融業界と麻生太郎金融担当相との会談」の翌日から、タイミングを図ったように郵政民営化委員会は動き出した。一連の推移(別表)を経て、仕事納めの前日に「300万円の引き上げ」を認める所見をまとめた。再引き上げの動きについて「当面はない」(金融業界)との見方が多いが、300万円の小幅に不満をもつ郵政支援側では「安倍政権は、これで終わりにする可能性がある」「これでは参院選は戦えない」と危機感を募らせる。
2面(地域総合)
金融各団体 賀詞交歓会開く
全銀協 佐藤会長 「好循環広がりに貢献する1年」
全信協 大前会長 「地方創生と地域活性化に寄与」
昨年の日本経済は輸出産業を中心に大幅な収益の増加がみられた。日経平均株価は9%以上上昇し円相場はこの1年で15円以上円安が進んだ。年が明けた1月4日の大発会の終値は昨年に比べて582円安の1万8450円と急落し年始の終値としては3年連続の下落となった。2016年の日本経済は引き続き穏やかな回復基調が続くと予想される。消費税引き上げ前の駆け込み需要や、その反動でプラス成長を維持、7月の参議院選挙を控え積極的な景気対策が出てくるとみる向きもある。日銀も2%の物価安定目標を目指し量的・質的緩和を持続している、だが、現在の物価上昇率は原油安の影響もあって0%前後にとどまっており、目標にはほど遠い状況だ。2016年はまさに正念場で、先週開かれた金融各団体の賀詞交歓会の各会場でも業界の結束力で打開しようという意気込みがみられた。
3面(地域総合)
「顔の見える関係づくり」が奏功 全国保証 石川 英治社長インタビュー
提携先数、堅調に増加
説明会など開催 積み重ねで信頼得る 市場シェア10%目指す
住宅ローンの信用保証事業を手がける全国保証(東京・千代田)の石川英治社長が本紙取材に応じ、足元の業績について好調の理由などを語った。保証債務残高は2016年3月末に9兆7000億円を計画しているが、事業規模を拡大し成長するためにはさらに積み増す必要がある。中長期的には、市場シェア10%をめざす方針だ。
4面(大手行・証券・保険)
欧州市場に再参入 あおぞら銀
ロンドンに現法 全域をカバー 年度内に本格開業
あおぞら銀行は欧州市場に再参入する。欧州地域をカバーする拠点として、昨年末に英ロンドンに現地法人を設立し、年度内の開業に向け準備を進めている。海外向け貸出資産のうち約6%が欧州地域の案件であり、そのモニタリングや新規案件のソーシングに向けた情報収集能力の強化を図っていくうえでも、現地に拠点を再び置くべきと判断した。同行は昨年6月に公的資金を一括返済したことから、攻めの姿勢を鮮明にする。
5面(地銀)
持ち株会社へ機能集約 山口FG
組織運営の再構築図る アジア強化へ海外戦略部設置
【大阪】山口フィナンシャルグループ(FG)および傘下の山口銀行、もみじ銀行、北九州銀行は4日、本部組織の一部改編を行った。持ち株会社での機能集中化で効率的な組織運営を図るが、フィナンシャルグループおよびスリム化した傘下銀行の新たなスタイルは、今後の銀行持ち株会社の組織に一石を投じそうだ。
6面(信金・信組)
成年後見制度と家族信託セミナー 「信金なら低額で安心」
城南信金 吉原相談役が講演
城南信用金庫(本店=東京都品川区)は2015年12月9日、本店講堂で「成年後見制度と家族信託セミナー」を実施した。講師を務めたのは城南信金相談役で、しんきん成年後見サポート理事長の吉原毅氏。家族信託の仕組み、相続の継承、成年後見制度について分かりやすく説明した。
7面(信金・信組)
不動産業の創業サポ―ト
城北信金 さわやか信金 全日協会と業務提携
空き家問題解決も視野
空き家問題解決も視野
城北信用金庫(本店=東京都荒川区)と、さわやか信用金庫(本部=同渋谷区)は2015年12月28日、公益社団法人全日本不動産協会(全日協会)東京都本部と業務提携・協定に関する覚書を締結した。宅地建物取引業者の創業・成長・事業承継・経営改善、復興および地域経済活性化、宅建取引業などのために行う事業への協力事項で手を結んだ。
8面(文化)
【Runner】 住友生命
小学生の放課後、もっと楽しく 全国の学童保育をサポート
けん玉名人など講師招
厚生労働省が2014年5月に調べた国内の学童保育施設は2万2084カ所。このうち公営が8545で民営は1万3539に上る。市町村や社会福祉法人などが学校や学校の敷地内の施設や児童館などで、放課後児童の健康管理や遊びを通しての子どもたちの自主性、健全性などを育むとともに家庭との連絡を進める。
15年4月施行の「子供・子育て関連3法」では、地域型保育給付や、市町村の運営基準など学童保育運営のために支援が改まるなど事業内容と同時に、環境整備が進んだ。住友生命が行う「スミセイアフタースクールプログラム」をまとめた。
15年4月施行の「子供・子育て関連3法」では、地域型保育給付や、市町村の運営基準など学童保育運営のために支援が改まるなど事業内容と同時に、環境整備が進んだ。住友生命が行う「スミセイアフタースクールプログラム」をまとめた。