セゾン情報システムズ
取締役 内田 和弘氏
2014年12月8日 第2823号
世界首位も射程内 情報連携のニーズに対応
企業間情報の連携システム(ファイル転送)におけるミドルウェア市場で圧倒的シェアを誇るセゾン情報システムズ(東京・豊島)が、世界市場に打って出る。企業の海外進出が進み、現地の取引先や海外拠点との間に新たに需要が出ている。HULFT(ハルフト)事業を統括する内田和弘取締役は「世界トップをめざす」と宣言した。
―「HULFT」の特徴を教えてください。
HULFTは企業間の情報連携を支えるファイル転送ミドルウェア。1993年のローンチ以来、機密性の極めて高い情報を扱う業種・業態を中心に高い支持をいただいている。なかでもあらゆるOS、システムに対応する「マルチプラットフォーム」に最大の強みがある。
通信相手がビジーな状態の場合に自動的に転送を繰り返す「リトライ機能」や転送の完了をお知らせする「送達機能」を備える。あらゆるファイル形式に対応できる点も特徴の1つだ。
日本の市場規模は約100億円。そのうち当社は8割を押さえる。導入企業は約8000社。金融機関は最重要取引先で専担者を配置し、サポートさせていただいている。
―8日に新製品「HULFT8」を日米同時リリースしました。背景・狙いはどこにありますか。
ビジネスの国際化が進み、販売先、サプライヤーが国・地域を超えて広がり、企業データを迅速・確実・安全にやり取りする必要が出てきている。
海外の売り上げは大きく伸びており、とくに中国、東南アジアでの引き合いが強い。14年上期の海外ビジネスは前年比2倍のペースで拡大。金融機関では海外拠点との情報連携の場面でニーズが高まっている。
取引先のニーズを聞いたうえで出した回答が、今回のHULFT8。これを機に課題であった事業のグローバル化を本格化する。
・・・続きは紙面に掲載