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2014年10月20日

2014年10月20日付 第2816号

〈1面〉地銀資金で給与アップ 地方創生
 
 
 自民党地方創生実行統合本部は10日の第3回会合で樋口美雄・慶応大教授から地域で格差の大きい「人口動態」の実態を聴取した。樋口氏は「地方格差を是正するのに国の補助金だけではだめ。民間の地方銀行など地域金融機関の資金供給が大きい。例えば北海道の出生数は総人口出生数の3.7%(総人口比シェアは4%台)、しかし金融庁の調査で北海道への資金集中は2.5%にとどまる。地方の資金が地域に循環していない」と指摘した。政府の地方創生本部では地方の中小零細企業の給与アップ資金を地銀などが資金供給し、これを国が何らかの方法で支援する仕組みが検討されている。
 
〈2面〉「経営者保証」で全国無料セミナー 中小機構
 
 中小企業や小規模事業者の経営者に対し金融機関が求めている個人保証(経営者保証)について、中小企業基盤整備機構が11月から全国で無料セミナーを実施する。来年2月にかけて計100回を予定している。経営者の個人保証に依存しない融資、保証債務整理時の対応などをわかりやすく解説する。「経営者保証に関するガイドライン」を一層周知し、利用促進を図る。
 
〈3面〉「auブランド」で利用者増加
 
 じぶん銀行が、三菱東京UFJ銀行、KDDI(au)の2親会社との連携を強化してきた成果が出てきた。なかでもKDDIとは、auの各種ネットワークサービス利用者を対象に、5月末からキャッシュバック方式でのATM利用および他行あて振込手数料の無料化、電子マネーへのチャージ増額などといった口座特典プログラムを開始した。一連の施策が評判を呼び、口座申込数は開始から4カ月間で前年同月比約4倍に増加して180万口座を突破。またカードローン残高は400億円を超え、増加ピッチが速まっている。先週からは新たに商品性を高めた円定期預金の取り扱いを開始した。通信と金融の融合によるサービス提供力をさらに高めていく方針だ。
 
〈4面〉常陽、東邦銀 産総研と事業協創
 
 常陽銀行と東邦銀行は、独立行政法人産業技術総合研究所(産総研)と連携し、事業協創プロジェクト「アクションJAT」をスタートさせる。同プロジェクトは、産総研の福島再生可能エネルギー研究所が求める技術ニーズと地元企業が有する技術のマッチングを図ることで、地元企業のビジネス機会および産学連携機会の創出を支援するものだ。併せて、プロジェクトの参加企業も募集する。
 
〈5面〉16信組の取引先48社出展 全信中協

  「東京ビジネスサミット2014」が東京のビックサイト(東京・江東)で2日、3日に開かれ全国各地から16信組の取引先48社が出展し注目を集めた。これは全国信用組合中央協会(全信中協)が信組取引先の販路拡大の支援を狙いに会場内に「出会い ふれあい しんくみ街道」を掲げた展示スペースを設けて新商品、技術をアピールしようと参加したもの。信組業界として全国規模のビジネス交流会に参加するのは初めてだ。また、来場者の投票や専門家の審査による商品コンテストでノミネート31社のうち信組の取引先4社も選ばれた。
 
盛況となった「しんくみ街道」

〈6面〉団体年金に新商品投入 住友生命

 住友生命が企業の厚生年金基金や確定給付企業年金、いあゆる団体年金に向けて新商品を投入した。7月からの事前募集で約430億円集め、今月1日から運用を開始した。企業側には運用利回り低迷など過去の経験もあり、運用安定化へのニーズが根強い。国内債券の金利急騰リスクも見過ごせない。そこで、価格変動リスクをシステマチックに調整しつつ、損失懸念があれば回避する仕組みを導入した。
 
〈7面〉流通カード事業 連結業績で存在感

  スーパー、百貨店など流通大手でクレジットカード事業の利益貢献が大きくなっている。今年4月の消費税増税は本業の小売りの売り上げに少なからぬ影響を与える一方で、カード事業は好調だ。近年はカード事業から上がる収益がグループの業績を下支えする構図が定着し、収益貢献の比重が高まるにつれてカード事業を重点事業として強化する動きも出ている。
 
〈8面〉Runner 東京東信金

 信用金庫業界でも、取引先企業の海外展開支援を活発化させる動きが目立ってきており、最近では海外に拠点を置くところも出てきている。そんな中、とりわけユニークな活動を行っているのが東京東信用金庫(本店=東京都墨田区)だ。同信金はタイのバンコク市に駐在員事務所ならぬ駐在員デスクを設け、タイ企業で構成される日本とタイの企業間ビジネスマッチングのほか、タイの学生のインターンシップ支援など、幅広い活動を精力的に展開している。
 
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