2014年6月9日
2014年6月9日付 第2800号
〈1面〉「ローカル・アベノミクス」 地方焦点に中小再生策
自民党は5月29日に開いた中小企業・小規模事業政策調査会(会長=伊藤達也・元金融担当相)で「地域経済の好循環実現のための提案」をまとめた=写真。「アベノミクス地域版」の位置づけ。地域にターゲットを絞り新たな中小企業・小規模事業者成長プラン「ローカル・アベノミクス」を実行するとした。別表の17提案を3段階に分け「地域資源のプレミアム化」→「内外市場への消費喚起による橋渡し」→「地域全体の好循環を支える体制」づくりを目指す。
〈2面〉生前贈与、円滑サポート 三菱UFJ信託 国内初、最長30年間
年間約110万件とみられる相続発生件数。その円滑な生前贈与をサポートする国内初の信託商品が2日から、三菱UFJ信託銀行において取り扱いが開始された。500万円以上3300万円以下の信託金額を基本に最長30年間、毎年の生前贈与の手続きを管理手数料無料で代行する。贈与記録が残るため、複数人および複数年にわたる贈与の場合も安心だ。順調に実績を重ねる教育資金一括贈与の非課税特例とともに、暦年課税の基礎控除を受ける生前贈与制度の活用は有効な相続対策となる。その際に生じる面倒な手続きは商品性でカバーする。増加し続ける遺産分割をめぐる調停・審判を防ぐ機能も期待されそうだ。
〈3面〉日興アセット 続々とインデックス
日興アセットマネジメントは2014年に入りインデックスファンドを相次いで設定・運用を開始している。日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)などといった一般的な指数だけでなく、新たなオルタナティブ資産を対象とするファンドまで幅広い品ぞろえが特徴だ。日興アセットは「インデックスファンドの設定はお家芸」といった強みに加え、販売会社のニーズに応えているためで、「日本初」の設定も目を引く。
〈4・5面〉特集 6月15日は「信用金庫の日」 地域との〝絆〟感謝と笑顔で
今年も「信用金庫の日」が目前に迫っている。1951年6月15日に信用金庫法が公布、施行されたことにちなみ設けられた。全国の信用金庫で地域との〝絆〟を大切に日ごろの取引に感謝を込めたイベントや行事が目白押しだ。信金のPRや清掃、献血、感謝デー、花いっぱい運動など様々な活動が展開される。信用金庫は地域への感謝の気持ちを忘れることはない。また、「信用金庫の日」は信用金庫の信頼性向上と存在感をアピールする機会でもある。地域とのふれあいを通じて、その思いを届ける格好の機会になる。
旭川信金は「手縫いおむつ」の寄贈を38年続けている
〈6面〉地銀協 システム障害・不祥事発生防止策
全国地方銀行協会では、昨年7月の協会運営会議において、会員銀行の経営管理態勢強化の観点から、「各種トラブル事例への対応(システム障害・不祥事件等の事例開示)」が検討課題の一つに挙げられ、事例や予防策の共有などを検討することにしていたが、これを受け、関係専門委員会・部会でさまざまな議論を行い、このほど、共有スキームを取りまとめた。それによると、事務システム、コンプライアンス、さらに経営企画が所管部門となり、情報の共有化を図る。
〈6面〉広島市信組 五月が丘支店長 角嶋留美さん 女性でし伝えられないものを
2014年2月、広島市信用組合(本店=広島市)初の女性支店長として誕生した角嶋留美・五月が丘支店長。入組以来、窓口や融資係、後方事務に当たってきた。外回り経験はなく、〝支店長〟の辞令を受けた時、驚きは隠せなかった」と本人。海岸宇品支店を振り出しに、海田支店、五日市支店など5カ店で経験を積んできた。五月が丘は広島市佐伯区にある団地で、1970年代に造成が始まり、店舗は団地の歴史と共に歩んできた。今年で34年目を迎える。
広島市信組 五月が丘支店 角嶋支店長
〈7面〉運用好調で利益増 国内主要生保 2014年3月期決算
国内生保主要8グループの2014年3月期決算が5月26日、出そろった。アベノミクスの追い風で生保運営の柱である資産運用が好調、本業のもうけを指す基礎利益は軒並み増加した。配当を増やすなど契約者還元の動きも見られる。銀行窓販での一時払い終身保険が減少した影響で売上高にあたる保険料等収入はマイナスが目立つ。
本社で決算会見する第一生命の寺本秀雄常務
〈8面〉Runner 愛知県中央信用組合
大型連休明けの先月10日、愛知県中央信用組合の本店前に大勢の人だかりができた。それも、まだ夜も明けきらない早朝5時。暗闇に蠢く怪しげな集団―。でもそんなことは決してない。50キロウォークに参加する役職員たちだ。同信組では、その年入った新入職員と既存の在籍職員との絆を強めようと、このイベントを続けており、今回で9回目を数える。
元気にスタートする12人の新入職員