本文へ移動

2月

【417】 2023年2月6日付 フィンテック最新事情(275)



 JPモルガン銀行のフィンテックFrank買収劇



 1月12日の電話会議によるJPモルガン銀行の第4四半期決算報告会で、アナリストからの質問に対して、ダイモンCEOは大学のファイナンシャル・プランニング・サイトのFrank買収の際に騙されていたことを“大きな過ち”と認め、後日得られた教訓を共有することを約束したとアメリカンバンカー紙が翌日報道した。同日のブルンバーグの見出しは、“ジェイミー・ダイモンの買収劇を汚した29歳の不正疑惑”と銀行が2021年に買収した大学の資金計画サイトFrankの29歳の創業者が同社の顧客数を大幅に膨らませ、詐欺を働いたと説明している。また、CNBCの見出しは“JPモルガン、1億7500万ドルで買収したウェブサイトを閉鎖 創業者が数百万件の口座を捏造したと非難”と打ち出している。受ける印象は新興の小さなフィンテックが米国最大の銀行を騙した詐欺事件なので、何故そのような事が起きたのか概要を紹介する。
 Frankは2017年に当時24歳だったチャーリー・ジャビス女史によって、何百万人ものアメリカ人がもっと手頃な費用で大学を卒業できるようにすることを目標に設立された。国内最大のJPモルガン・チェース銀行は2021年9月、主要な人口層である大学生との関係を深めるためにFrankを買収し、6,000の教育機関で500万人以上の学生が利用する「最も急成長している大学の資金計画プラットフォーム」を手に入れたと宣伝していた。しかし、連邦裁判所に提出された訴訟の中で、買収が完了してから数カ月後に40万人のFrankの顧客に一斉にマーケティング・メールを送ったところ、メールの約70%が宛先不明で跳ね返ってきたことで事実を知ったと述べている。……続きは本紙で。

【418】 2023年2月16日付 フィンテック最新事情(276)

ChatGPTが予測した 2023年のフィンテック AIチャットボット
 
 
 マイクロソフトが1兆円を超える金額を投資したAI研究機関OpenAIの汎用人工知能ChatGPTに注目が集まっている。自然言語ツールとして完全に人との会話をこなし、あらゆる問い合わせに答えるだけでなく、文書やレポートの作成、ニュースの要約、プログラムコードの生成や修正、言語翻訳、キーワード検出、さらには詩を書いたり絵を描いたりもできる。一般の人にとってはChatGPTで急に世の中が変わったような印象を受ける程である。これまでバンカメのチャットボットErica嬢の活躍は幾度となく紹介してきたが、汎用チャットボットのChatGPTには金融業界でもいろいろな使い方が期待できそうだ。
 今回は、ニュースサイトAltfiがChatGPTに2023年の“フィンテック業界の予想”をしてもらった内容が1月27日に報道されたので紹介する。
 1.オープンバンキングの導入が進む: オープンバンキングが進むことで消費者は自分の金融データを第三者プロバイダーと安全に共有できるようになり、より幅広い金融商品・サービスを利用できるようになる。……続きは本紙で。

【419】 2023年2月20日付 フィンテック最新事情(277)

ChatGPTと会話してみた

 OpenAIから汎用人工知能ChatGPTがリリースされてから、たった2か月余りで世界中にユーザが1億人に達し、連日世界中がChatGPTで湧き上がっている。“画期的なAIチャットボット - ChatGPTはどのように変革を起こすのか?”、“銀行は人工知能についてもっと知的になるべき時が来た”、“ChatGPTは金融サービスを崩壊させるが、その後、金融サービスを救うかもしれない”、このようにニュースで飛び交う見出しの数々から筆者の関心を引き寄せる金融業界におけるテーマが見えてくる。
 ただし、今まで本コラムで紹介してきたAIについては、あくまでも特定の業務におけるテクノロジーAIの活用であって、筆者自身が関与できるものではなかったが、このChatGPTについては筆者自身が使えるツールでもあるので、第三者的な立場でのコメントではなくなるような気がする。前号のフィンテック業界の予測の中に、「人工知能や機械学習の活用が進む。フィンテック企業は、すでにこれらの技術を利用して商品やサービスを向上させているが、2023年にはさらに普及が進むと予想される。例えば、AIを活用したファイナンシャルアドバイザーやロボアドバイザーが一般化する可能性が高い。」とあるので、ChatGPTと次のような会話を持った。Googleを使った検索とは違って、本当に相談相手と話をしているような会話の体験が出来たことに驚かされる。この会話からChatGPTの位置づけが読者の皆さんにも少しは理解できる助けになると思う。
 以下ChatGPTとの会話
[筆者質問]100万円持っているけどどのように投資したら今の経済環境で一番良いか教えてください。
[ChatGPT回答]私はOpenAIによって訓練された大型言語モデルであり、専門的な金融アドバイザーではありません。以下の情報は教育目的のみで提供され、専門家による投資アドバイスとは解釈されないでください。
100万円の投資には以下のような手順を考慮することができます:……続きは本紙で。


【420】 2023年2月27日付 フィンテック最新事情(277)


ChatGPT と生命保険についての会話 アメリカンバンカー紙
 
  “ChatGPTの話題をご存知だろうか?”という問いかけで始まるアメリカンバンカー紙(2月14日付) は、当コラム419号で筆者がChatGPTと交わした実際の会話を紹介したように、汎用AI/自然言語処理の最新のツールとして昨年末に登場したChatGPTがそれぞれの業界及び専門領域でどう使えるかの、検証の一連の報道として意味のあるニュースだ。検証結果としてChatGPTとの実際のやり取りを紹介している。加えて、ChatGPTの生命保険への適用についてはQ&A形式で回答はChatGPTではなく人間の回答で紹介している。
 具体的には、RGA(Reinsurance Group of America)社が生命保険の引受と未来に関連する3つの質問を投げかけ、ChatGPTの回答をそのまま紹介している。紙面の都合上、筆者の独断で一つだけ取り上げ、続いて通常のQ&Aの回答をChatGPTではなく人間が考えて回答している内容も紹介する。……続きは本紙で。

株式会社 金融経済新聞社
(キンケイ)
〒104-0045
東京都中央区築地7-12-14
TEL.03-6264-0881

・「金融経済新聞」(週刊)の発行
・小冊子の発行

 
4
3
7
8
2
0
TOPへ戻る