2022年9月26日
2022年9月26日 第3168号
１面
所得引き上げ「人への投資を」 政府
新内閣発足後 初の経済諮問会議 安定持続の成長に官民連携
政府は14日、官邸で新内閣初の経済財政諮問会議を開き年後半の重点課題やマクロ経済運営を論じた。「政策断行内閣」での最優先課題は経済の安定的・持続的な成長、成長と分配の好循環の実現で岸田文雄首相は関係閣僚に具体策の検討を指示した。21日にインフレ抑制に向け米中央銀行ＦＲＢが３回連続で０・75％の大幅な利上げに踏み切り政策金利が３％を超えるなど異例づくしの世界経済の中で舵取りはさらに難しい。
２面（総合）
須藤靖洋副社長
煩雑な業務シンプルに アメックス・須藤靖洋副社長
法人カード「コストでなく投資」
コンプライアンスの遵守や経理業務の負担軽減などさまざまな観点から企業向けのクレジットカ―ドに注目が集まっている。アメリカン・エキスプレス（アメックス）も中小企業や個人事業主を対象とした「ビジネス・カード」、中堅・大企業向けの「コーポレート・カード」を展開。自社でカードの発行からアクワイアリングまで手掛けており、その豊富なデータを活用し顧客に最適なサービスを届けている。法人事業部門の須藤靖洋副社長に話を聞いた。
３面（総合）
地銀初「社外取座談会」 長千葉銀
舞台裏に重鎮アナリスト 発信強化に社外の目線
千葉銀行の経営陣が市場関係者との対話を永続的に深めている。第１～４四半期決算を受けたＩＲ説明会はもとより、４月に定期開催する「ＩＲ Ｄａｙ」は２０１０年代半ばスタートと歴史を刻む。その中で最近注目を集めているのが、３人の著名な社外取締役による座談会。この４月のＩＲデーでＤＸ戦略、サステナビリティへの取り組みとともに地銀では初めて企画したが、高評価を得たことから９月には単独テーマで催した。その舞台裏には重鎮アナリストの働きかけもあった。
４面（大手行・証券・保険）
気候変動へ対応強化 ロボアド
マネックスＡＭも好調 手軽さや複雑な市場環境背景
金融庁は８月末に２０２３年度税制改正要望を公表。その中でＮＩＳＡ制度の恒久化や非課税保有期間の無期限化、年間投資枠の拡大による弾力的な積立といった抜本的拡充が掲げられた。政府も所得倍増プランを掲げ貯蓄から投資を進めようとしている。そうした中で存在感が増しているのがロボアドバイザーサービスだ。国内トップのウェルスナビ（東京・渋谷）では預かり資産残高が７５００億円を突破。他社も着実に残高を積み上げている。
５面（ノンバンク・ICT）
地域社会との共生 価値のサイクルづくりで ＪＦＲカード・二之部守社長
「特別な体験」重視
ＪＦＲカードは大丸、松坂屋、パルコ、ＧＩＮＺＡＳＩＸと百貨店を中核に持つＪＦＲグループの決済・金融事業を担う。「大丸松坂屋カード」を 軸に百貨店周りを巻き込み限定エリアでの経済圏確立を目指す二之部守社長は「長年蓄積した百貨店のアセットは他にはない価値。それを有効活用しない手はない」と多様な企画を自ら練る。
６面（地域金融）
機能抑え利用容易に 地域銀
収益ストーリー用意 中所DXにウェブサービス
大手を中心に地域銀行が中小企業や個人事業主のＤＸ（デジタルトランスフォーメーション）に本腰を入れ始めた。９月に入り、立て続けにフィンテック大手が開発した専用のウェブサービスの提供に乗り出している。金融各業態と情報のやり取りを最新の情報にアップデート可能な更新系ＡＰＩで連携していることから、ＩＴベンダーの制約を受けずに自由にサービスを選べるのが強み。営業戦略上も収益化のストーリーが描ける枠組みも後押ししている。
７面（信金・信組）
八尾市に法人特化の空中店舗 京都信金
大阪８拠点目 競争激化は必至 中小企業開拓に照準
８面（文化）
【Ｒｕｎｎｅｒ】 浜松いわた信金
地域経済への波及効果227億円
「リレバンを科学」した定量分析 伴走型支援で売上増が貢献
11日、ＪＲ浜松駅に隣接する施設の大ホール。浜松いわた信用金庫（静岡県浜松市）が３年ぶりに開いたフォーラムは、来場した顧客を前に髙栁裕久理事長による同信金経営に関するプレゼンテーションから始まった。２０１９年１月の合併からこれまでの業容の推移、地域・顧客にコミットした施策の進ちょく状況、相次ぎ新設した異業種とのコラボ拠点などを説明。８月末に経済波及効果の算定結果を公表した、注力する伴走型支援活動についても一部言及した。