2020年2月24日
2020年2月24日 第3056号
1面
PPP/PFI てこ入れ 国交省、内閣府など
制度から20年、官民連携の加速を インフラ、資源の効果的活用法
国土交通省、内閣府など関連省庁が12日、PPP/PFIの推進で金融機関や自治体に施策を説明した。国交省大臣官房審議官の市川篤志氏は「官民連携は地域経営の有効な手段だが課題も多い。理解を深め地域で国をうまく活用して欲しい」と狙いを話す。
2面(総合)
21年タイに進出、3拠点目 日本M&Aセンター
経常利益、過去最高額
M&A支援専門会社で初めて上場した日本M&Aセンターは3日にIR説明会を実施した。プレゼンテーションした会長の分林保弘氏は2021年のタイ進出を明かし、アジア全域でのネットワーク強化の考えを示した。
東南アジアは日本の自動車や電機メーカーの下請け企業が多い。ベトナムやマレーシアも視野に置く。
3面(総合)
増える「認知症パートナー宣言」 愛知県
金融30機関、県外組も表明
現場の対応力を向上 不安や焦り、まず払しょく
【名古屋】愛知県内に拠点を置く企業や大学による「あいち認知症パートナー宣言」の表明が増えている。「認知症に理解の深いまちづくり」に「じぶんごと」として取り組んでもらうことを狙う、愛知県の政策に呼応した動きだ。その登録(宣言)数は52社・17校を数え、うち金融機関は30機関(13日現在)に上る。交通機関や小売業と並び金融機関は認知症の人と接する機会が多い業種なだけに、官民が連携して開発した専用の研修プログラムを取り入れるなどの対応が進む。
4面(大手行・証券・保険)
ローカルイノベーションフォーラム開催 NRI
IP地域活性化の一つに 支援、地域金融機関が重要
野村総合研究所(NRI)は14日、「地域の稼ぐ力を引き出す」をテーマに「ローカルイノベーションフォーラム2020」を開催した。フォーラムの中心にあるのはNRIが注力するイノベーション・プログラム(IP)だ。一般的な支援ではなく、地方で起業を志す人たちと刺激となるような革新者を引き合わせることで化学反応を起こし、
「本気」で取り組む起業家たちを生み出しているIPから誕生した企業はすでに10社を超え地域活性化のモデルケースとして関心が高まっている。
5面(ノンバンク・ICT)
新中計 資本・財務の充実 焦点に 東京センチュリー
海外事業の拡大に備え
リース大手ではリース・融資を軸とするファイナンス会社から、「金融機能を持つ事業会社」への変革が、進展している。先頭を走る東京センチュリーでは昨年、事業会社の買収などが相次いだが、成長分野の多くが海外にある。2020年度から始まる3年の新中期経営計画では、海外での事業拡大を視野に、これまでの買収で膨らんだ営業資産と資本効率とのバランスを図ろうとする意図が伝わってくる。
6面(地域銀)
SBIと資本:業務提携 清水銀
ハードル低下 近く統括会社を設立 金融庁も「問題ない」
清水銀行は18日、SBIホールディング(HD)と資本・業務提携すると発表した。SBIHDとの相互出資に加え、総資産が1兆円超の地域銀との提携も初めて。近い将来金利の反転が見込みにくい中で、地域銀が単独で収益力を早期に回復させるのは極めて難しい状況は変わらない。翌年度を前に、SBIHDの動向に目を離せなくなっている。
7面(信金・信組)
民都機構とまちづくりファンド 埼玉県信金
異なる課題の複数地域対象は初
埼玉県信用金庫(埼玉県熊谷市)は18日に会見を開き、民間都市開発推進機構(民都機構、東京・江東)と共同出資して、埼玉県内の中心市街地活性化と歴史的建造物の保護を目的としたマネジメント型まちづくりファンド「さいしんまちづくりファンド」を設立すると発表した。同様のファンドへの出資は県内金融機関では初めて。また、県内で異なる課題を持つ複数の地域を支援するまちづくりファンドは全国でも初めてとなる。自治体も巻き込んだ取り組みが注目を集めそうだ。
8面(文化)
【Runner】 三井住友信託・新渋谷拠点
進化する都市に次世代店舗
100年に一度の再開発「渋谷」で 多様な世代への情報発信を
100年に一度といわれる再開発で新時代への変貌が進む東京・渋谷。三井住友信託銀行は満を持して新たなランドマークに「信託型次世代店舗」の1号店をオープンした。従来のメーン顧客である高齢富裕層だけでなく、多様な世代の取り込みを狙う。矢嶋聡支店長は「これまで信託銀行との付き合いは『退職金をどう活用するか』といった相談を契機にすることが圧倒的に多かったのですが、これからはその家族を含めて多様な世代のライフイベントに寄り添う形が必要なのです」と穏やかに語る。環境変化に適応しながらも、対面コンサルティングの強みを最大限引き出せる店舗づくりを意識している。