2019年12月2日
2019年12月2日付 第3047号
1面
政府目標「15兆円消費」後押し
カジノ誘致に8候補地、「認定」へ日程 国際競争力があるか
評価基準示し、社会効果の有無も
自民党IR実施に向けた制度・対策に関する検討PTは月20日に会合(座長=岩屋毅衆院議員)を開き、カジノ候補地の申請スケジュールなどの概要を議員に別表の通り示した。オリンピック後の2021年の1月4日から7月末までの間に「都道府県などが国土交通相に区域整備計画の認定申請を行う」とした。自治体アンケートの結果8自治体が認定申請を予定している。これらの中から3~4候補地に絞り込む。政府の目指す「2030年に訪日外国人旅行者数6000万人、消費総額15兆円の目標」を後押しする。
2面(総合)
ユーシーカード 服装自由化、通年で
「過去の慣習にはとらわれない」
出身会社の垣根を超えるコミュニケーション
みずほフィナンシャルグループのユーシーカードが通年の服装自由化に踏み切った。風通しの良い企業風土の醸成につなげる狙いがある。多様性を認める働き方改革の一助とする考えにもつなげていく。
「年齢や性別問わず好評。服装をきっかけとした何気ない会話が広が
ることで、出身会社の垣根にとらわれないコミュニケーションにもつ
ながっている」(広報)と、11月からの開始だがすでに成果も出始めて
いる。
3面(総合)
9月期・合弁7証券残高 預かり資産1.5兆円超え 地域銀■東海東京
1年前比3%増
全国の地域銀行が東海東京フィナンシャル・ホールディングス(FH)と連携して設立した合弁証券会社の合計預かり資産残高が20192年9月期に1兆5000億円を超えた。直近では十六銀行が6割を出資する十六TT証券が開業し、合弁証券は7社に拡大した。東海東京FHの中核子会社、東海東京証券は全国の主要地で提携地域銀と協働する機会が増える。同時に地域銀にとっても、総合力発揮の一翼を担う証券子会社の伸展は付加価値を生み、連結業績に好循環をもたらす。
4面(大手行・証券・保険)
海外金利低下響く 外貨建て商品販売減 主要生保決算
T&D、朝日は増益確保
主要国内生命保険グループの2019年4~9月期決算が11月22日に出揃った。売上高に相当する保険料等収入は3グループが減収。本業のもうけを示す基礎利益はT&Dホールディングスと朝日生命の2社が増益を確保
した。保険料率改定や長引く国内金利の低下が響いたことに加え、今年8月に米国をはじめ海外金利が大きく
低下。外貨建て商品販売減少と柱の運用面でも陰りを招いた。足元の勢いを示す新契約年換算保険料は軒並み
減少となっている。節税効果を謳った商品の課税ルールが見直され、法人向け保険を販売停止した影響も大きかった。
5面(ノンバンク・ICT)
「TOYOTA Wallet」開発 トヨタグループ
銀行、カード会社がパートナー 来春にはAndroid向けも
トヨタ自動車、トヨタファイナンシャルサービス(FS)、トヨタファイナンスの3社はスマートフォン
決済アプリを開発、11月18日からiOS版の無料提供を始めた。来春にはAndroid向けも開始予定だ。銀行やカード会社、決済サービス会社などパートナー企業との協業で構築している。今後、アプリ機能も充実
させる。
トヨタは「決済サービスだけでなく、金融サービスを含め豊かな生活につながる各サービスを拡充して、国内外で展開していきたい」とコメントする。
6面(地域銀)
地元3信金と研究会 山口FG
中小企業の人材支援で ターゲットは副業人材
【大阪】山口フィナンシャルグループ(FG)が信用金庫と手を組み、中小企業の人材支援に乗り出した。ターゲットは副業人材。共同で研究会を立ち上げ、金融機関ごとにモデルケースを作る。研究会は中小企業庁の地域ネットワーク実証事業に認定されており、政府系人材紹介会社やベンチャー企業が協力する。
7面(信金・信組)
八尾市に初進出、近くにメガ信金 大阪厚生信金
北摂エリアの空白地に触手
【大阪】大阪厚生信用金庫(大阪市)は11月25日、八尾市に新店舗「八尾支店」を開設した。同市には初出店で27店舗目になる。預金量1兆円を超える規模にしては店舗網がまだ少ない。茨木市への進出も計画しており、大手信金や地銀と融資先獲得で激突しそうだ。
8面(文化)
【Runner】 地域商社やまぐち
地域経済の牽引役に 統一ブランドで販路拡大
今年から、オールやまぐち体制で
山口フィナンシャルグループ(FG)が2017年に設立を支援した「地域商社やまぐち」(山口県下関市)は地元産品のブランド化、高付加価値化と販路拡大・開拓で中小企業の成長・発展をサポートする。売り上げが増えれば設備投資といった融資が生まれ地域銀の新たな収益の柱となる。地域にとっては雇用を生み出すなど経済活性化の起爆剤となる。