2019年11月11日
2019年11月11日付 第3044号
1面
検査マニュアル廃止 引当金の損失算定で
「1~3年ルール」なくば影響大きい
日本公認会計士協会は10月16日、金融庁が公表した「検査マニュアル廃止後の融資に関する検査・監督の考え方と進め方」への意見を公表した。金融庁のディスカッションペーパー(DP)では、銀行法上のリスク管理債権や条件緩和債権を再検討するとしていることに、「自己査定の枠組みを、明文として残すべき」であり、金融機関が「金融商品の会計基準に準拠して貸倒見積高を算定する際には、自己査定の別表区分に応じて債権を区分して貸倒見積高を算定すべき」とした。
2面(総合)
5県の取引先会員、一堂に集結 日本公庫関越ブロック懇話会
事業承継でつなぐ、がテーマ
一橋大BSの楠木教授「違いがあるから選ばれる」
日本政策金融公庫の関越地方支店の取引先で構成する関越ブロック懇話会が10月28日、埼玉県内のホテルで交流会を開き、200人超が集結した。2年に1度、5支店が持ち回りで開催、今回はさいたま支店が取りまとめ役を担った。
3面(総合)
保証と直接金融セット対応 愛知県信用保証協会
承継時に円滑な供給 名古屋中小企業投資育成と覚書
【名古屋】愛知県信用保証協会は7日、地方公共団体や金融機関などが出資母体となる名古屋中小企業投資育成と中小企業の事業承継円滑化を軸とした覚書を締結した。信用保証協会と中小企業投資育成が連携協定を結ぶのは全国初。事業承継時に信用保証と第三資本を投入する直接金融の両面から資金調達を支援するほか、愛知県協会が新設した「事業承継サポートデスク」を通じて、親族内・親族外承継を後押しする。喫緊の課題を専門機関・団体も巻き込んで対応する構えだ。
4面(大手行・証券・保険)
ATM起点としたサービスを ローソン銀
開業1周年、記念キャンペーンも
昨年10月に開業してから1周年が経過したローソン銀行は10月31日、都内で記念キャンペーンの発表会を行った。キャッシュレスの時代に突入し、流通銀行としてどのように生き残っていくかにも注目が集まる中での会見ということもあり、多くのマスコミが集まった。「コンビニ・バンキング」を掲げ、誰もが使いやすい銀行を目指すローソン銀。新たな事業領域に取り組むためにもさらなる基盤強化が期待される。
5面(ノンバンク・ICT)
名刺のスキャンで反社チェック Sansan■リフィニティブ
管理サービスのオプション
クラウド型名刺管理サービスを手がけるSansan(東京・渋谷)が金融データプロバイダーのリフィニティブ・ジャパン(同・港)と、名刺で反社会的勢力をチェックする機能を共同開発した。2020年3月から提供する予定だ。「属人的」な反社チェックが自動ででき、業務負荷の削減や迅速な確認が可能になる。
7面(信金・信組)
「ココペリ」と連携 中小企業の課題解決 呉信金■玉島信金
中国エリア初 未取引先にも開放
【大阪】呉信用金庫(広島県呉市)と玉島信用金庫(岡山県倉敷市)は6日、フィンテック業者と組み、中小企業向けに経営支援サービスの活用を始めると発表した。ネット上で売り買いの商談を通じたビジネスマッチングや人手不足、事業承継などの課題を解決したり、小規模事業者には悩みのホームページの作成もサポートする。
8面(文化)
【Runner】 セブン銀
口座開設もATMで 顔認証だけで現金引き出しも
1台でさまざまなサービスを
10月からスタートした消費増税。政府の後押しもあり、現金を使う機会が少なくなった人も多いだろう。メガバンクの三井住友銀行と三菱UFJ銀行がATMを共同化させたのも、コストカットの面も大きなウェイトを占めるだろう。加えてキャッシュレス決済の進展も一つにある。そんな中でセブン銀行はこれを商機と捉え、攻勢に打って出ている。9月に登場した新型ATMは新たな機能を搭載し、これまでの概念を打ち崩すものとなっている。