11月
【285】 2019年11月25日付 フィンテック最新事情(143)
2020年、フィンテックの見通し Forbes
フォーブス財務評議会の経理/財務計画/資産管理のメンバー14人が〝2020年のフィンテックの見通し〟を発表した(11月1日付)。
最初に、フォーブス財務評議会がフィンテックをどのように認識しているのか、発表文は次のように述べる。
最初に、フォーブス財務評議会がフィンテックをどのように認識しているのか、発表文は次のように述べる。
〇フィンテックの、金融サービスの改善を目的にした自動化とテクノロジーには多くの注目が集まっている。
◯クラウドファンディングからモバイル決済や送金サービスまで、フィンテックは消費者や企業が処理する方法に革命を起こす可能性を秘める。
◯他の技術開発と同様にフィンテックの開発は迅速であり、先進的な経営者は、そのスピードに追いつこうとしている。このような認識の下、来年にかけて注目を集めるフィンテックの動向を上級財務幹部向けに発信しているので、その概要を紹介する。
「規制とテクノロジー」について。規制は最大のビジネス間接費の一つであり、依然として多くの規制順守の作業が人手に頼っており、このプロセスの合理化とコスト削減のための技術革新の出現に期待する。
◯クラウドファンディングからモバイル決済や送金サービスまで、フィンテックは消費者や企業が処理する方法に革命を起こす可能性を秘める。
◯他の技術開発と同様にフィンテックの開発は迅速であり、先進的な経営者は、そのスピードに追いつこうとしている。このような認識の下、来年にかけて注目を集めるフィンテックの動向を上級財務幹部向けに発信しているので、その概要を紹介する。
「規制とテクノロジー」について。規制は最大のビジネス間接費の一つであり、依然として多くの規制順守の作業が人手に頼っており、このプロセスの合理化とコスト削減のための技術革新の出現に期待する。
・・・続きは紙面に掲載
【284】 2019年11月18日付 フィンテック最新事情(142)
トップ中国 最下位は日本 2019年版「普及率」
アーンストヤング社から第3回目になる「フィンテック普及率指数2019年版」が発表された。27カ国2万7000人以上のインタビューで得たデータに基づく普及率指数は、デジタル情報機器利用者の中でのフィンテック・サービス利用者の割合を示す。本稿(121号2016年2月1日付)では第1回目の概要を報告したが、今回の報告書は冒頭、「フィンテックの進展」について、次のように述べている。
2015年に最初のグローバル・フィンテック普及率指数を発表して以来、フィンテックは大きく進展した。その年フィンテックは「発生期」であったが、明らかに誇大広告以上のものがあった。次の2017年調査では、業界が急速に成長して、もう一般に普及し始めてきていた。
そして今回の調査でフィンテックは、①もはや単なる破壊者ではなく、洗練された競合他社にまで成長してグローバルに拡大している。②既存の銀行や保険会社などの多くがフィンテックと同様の新サービスを提供しており、フィンテックとは何かという疑問さえ出てきた。③フィンテック、既存の金融機関、それに金融業界以外のプレーヤー、この相互作用が今までの2者間のパートナーシップに取って代わるフィンテック・エコシステムを形成してきている。
2015年に最初のグローバル・フィンテック普及率指数を発表して以来、フィンテックは大きく進展した。その年フィンテックは「発生期」であったが、明らかに誇大広告以上のものがあった。次の2017年調査では、業界が急速に成長して、もう一般に普及し始めてきていた。
そして今回の調査でフィンテックは、①もはや単なる破壊者ではなく、洗練された競合他社にまで成長してグローバルに拡大している。②既存の銀行や保険会社などの多くがフィンテックと同様の新サービスを提供しており、フィンテックとは何かという疑問さえ出てきた。③フィンテック、既存の金融機関、それに金融業界以外のプレーヤー、この相互作用が今までの2者間のパートナーシップに取って代わるフィンテック・エコシステムを形成してきている。
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【283】 2019年11月11日付 フィンテック最新事情(141)
欧州のフィンテック、「第4の波」に
フィンテックが銀行業界を破壊するとの強いメッセージが記憶に深く刻まれている。このために本稿ではフィンテックの活動の現状と銀行業界の戦略に、多くの紙面を使ってきた。ここで改めて振り返ると「銀行業界のイノベーションとフィンテック」と表現すべきだろう。このイノベーションには、若い人の知恵に加え、資金が必要である。このために「投資の目利きと資金力」のある多くのベンチャーキャピタルが登場してきた。そして筆者には「フィンテックへの投資がいつまで続くのか」との疑問が頭を離れない。
今回、紹介するのは、Finch Capital(ベンチャーキャピタル、2014年設立)とDealroom(データ分析、2013年設立)との共同調査による分析レポート「欧州フィンテックの現状2019」である。各国でのベンチャーキャピタル投資に占める「フィンテックのシェア」と「フィンテックが創造してきた企業価値(投資効果)」、それに「フィンテックの改革の歴史」をテーマにしたもの。フィンテック・タイムズ(10月19日付)が報道した。
今回、紹介するのは、Finch Capital(ベンチャーキャピタル、2014年設立)とDealroom(データ分析、2013年設立)との共同調査による分析レポート「欧州フィンテックの現状2019」である。各国でのベンチャーキャピタル投資に占める「フィンテックのシェア」と「フィンテックが創造してきた企業価値(投資効果)」、それに「フィンテックの改革の歴史」をテーマにしたもの。フィンテック・タイムズ(10月19日付)が報道した。
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【282】 2019年11月4日付 フィンテック最新事情(140)
決算報告が示唆する「デジタル戦略」 米銀大手
10月15日から米銀大手の第3四半期決算が発表されている。その中から、シティ、バンカメ、ゴールドマンサックスのデジタル戦略の報道を紹介する。
最初に、アメリカンバンカー紙(10月15日付)が、「シティのデジタルファーストの預金戦略がこれまでのところ成果を上げている」の見出し。前年度対比で4%増となったリテール預金戦略の成果を、JPモルガンやバンカメの支店展開戦略と比較した。
シティは過去に、米国内マーケットからは撤退すると報道され、国内に700店舗しか持っていない。この店舗数はバンカメの4302店やJPモルガンの4970店に比べて余りに少ない。しかし、同行はあくまで「デジタル戦略に固執する」と宣言している。
今回の戦略は、既存のクレジットカード顧客に的を絞り、デジタルチャネルで預金口座を開設した場合に「キャッシュバック」のインセンティブを付けた結果で、預金増の7割近くが、従来の支店を経由していないもの。シティのモバイルバンキング・ユーザ数の伸びは、グローバルベースで対前年度比21.9%増の2170万人、米国内は競合他行よりも多い14%増の1200万人。
最初に、アメリカンバンカー紙(10月15日付)が、「シティのデジタルファーストの預金戦略がこれまでのところ成果を上げている」の見出し。前年度対比で4%増となったリテール預金戦略の成果を、JPモルガンやバンカメの支店展開戦略と比較した。
シティは過去に、米国内マーケットからは撤退すると報道され、国内に700店舗しか持っていない。この店舗数はバンカメの4302店やJPモルガンの4970店に比べて余りに少ない。しかし、同行はあくまで「デジタル戦略に固執する」と宣言している。
今回の戦略は、既存のクレジットカード顧客に的を絞り、デジタルチャネルで預金口座を開設した場合に「キャッシュバック」のインセンティブを付けた結果で、預金増の7割近くが、従来の支店を経由していないもの。シティのモバイルバンキング・ユーザ数の伸びは、グローバルベースで対前年度比21.9%増の2170万人、米国内は競合他行よりも多い14%増の1200万人。
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