2019年10月7日
2019年10月7日付 第3039号
1面
消費税引き上げ 暗中模索のままスタート キャッシュレスは「これから」
ポイント決済拠点広がる
消費税引き上げの日本経済への影響は3%引き上げ時と違って、住宅や自動車といった「大物」から、猛暑が続いたことから「家電」などの生活用品に移った。10月1日から飲食料品には8%の軽減税率が適用されたが、店内飲食に10%の標準税率が適用される。財務省では「消費税は『取引課税』なので『売上げ』と『仕入れ』を別の取引と考える」。そのため「仕入れは10%で売上げは8%ということも、その逆もありうる」と説明する。「この税率の差は、税務申告で精算され、仕入れ税額の方が大きければ還付される」としているが、分かりにくい。キャシュレスによるポイント還元も微妙なままに10月1日を迎えた。
2面(総合)
脳活性総研「脳検」スタート
アクティブシニアのカード会員に支持されるコンテンツを
利用目標、2020年3月までに10万人
クレディセゾン子会社で認知機能テスト事業を手がける脳活性総
合研究所(東京・千代田)は9月26日、「脳検」のサービスを始め
た。脳の認知機能のテストをウェブサイト上で提供、いわゆる「脳
年齢」を算出する。認知症の兆候である「認知機能の低下」を、正
常時から定期的に確認して把握、対策が打てることを目的とする。
2020年3月末までに10万人の利用を目指す。
合研究所(東京・千代田)は9月26日、「脳検」のサービスを始め
た。脳の認知機能のテストをウェブサイト上で提供、いわゆる「脳
年齢」を算出する。認知症の兆候である「認知機能の低下」を、正
常時から定期的に確認して把握、対策が打てることを目的とする。
2020年3月末までに10万人の利用を目指す。
3面(総合)
〔大和信金 森川 善隆 理事長に聞く〕
駅前のにぎわいづくり後押し バランス型で融資も好調
【大阪】今年5月、奈良県桜井市駅前が様変わりした。駅南側の複合ビル「エルト桜井」がリニューアルされ、子どもたちの遊び場や市民念願のスーパーマーケットも出店した。ただ1階の一角は空き店舗のままだった。そこに9月12日、日本料理店「千宝」がオープンし、役者が出そろった。誘致に尽力したのが桜井市を地盤にする大和信用金庫。「駅前活性化に寄与できたのではないか」と胸を張る森川善隆理事長に話を聞いた。
4面(大手行・証券・保険)
契約実務をデジタル化 SMBCクラウドサイン
プラットフォームを提供 新会社設立、若手リーダー登用
三井住友フィナンシャルグループ(FG)と法律ポータルサイトを運営する弁護士ドットコム(東京・港)は共同で「SMBCクラウドサイン」(同)を1日に立ち上げた。契約プラットフォームを提供、企業の契約手続きのデジタル化を手がける。社長に就いた三嶋英城氏は三井住友銀ITイノベーション推進部出身の37歳。三井住友FG執行役専務の谷崎勝教氏は「若手リーダーの登用はSMBCグループのイノベーション加速の象徴」と胸を張る。
5面(ノンバンク・ICT)
「レジレス」飲食店であと値決め ネットプロテクションズ
日本初、0円から
いよいよ始まった消費増税。消費者や小売店のオーナーなどにとっては頭の痛い話だが、同時に商機でもある。キャッシュレス決済事業者たちは「自社のサービスを」と息巻く。そんな中、東京・中目黒にキャッシュレス決済専門のコース料理レストランが誕生した。ネットプロテクションズ(東京・千代田)が提供する「あと値決め」を活用し、食事後に自分で値段を決める。1万円以上するコースだが、最低価格は0円から。国内でも初めての取り組みに注目が集まっている。
7面(信金・信組)
未記帳の明細 照合表交付に手数料 蒲郡信金
口座履歴の紹介にも 事務コスト軽減へ
【名古屋】蒲郡信用金庫(愛知県蒲郡市)は今月から、通帳に記帳していない取引明細が一定数を超えた場合に無料で行っていた取引照合表のダイレクトメール(DM)発送を取りやめた。同時に取引照合表のDM発送を希望する顧客には有料での対応に切り替える。適正な事務コストを顧客に負担してもらう狙い。自治体や税務署などが預金者の調査を目的とした口座履歴照会にも、原則として新設した手数料を課すことにした。属性にとらわれず、手数料の適用を厳格にする。
8面(文化)
【Runner】 愛知信金
人的つながり 創業支援につなぐ 女性の輪に思わぬ反響
きっかけつかんだ「分水嶺」
【名古屋】ソーシャルビジネス分野における女性の起業を促進する愛知県の事業への参画・協賛が、実質のきっかけだった。名古屋市の中心部・栄に本店を置く愛知信用金庫の専担部は、その関与を契機に得た人的ネットワークを活用し、先月は創業支援に関する関係機関・団体が一堂に会する女性創業者向けセミナーの開催にこぎ着けた。セミナーの開催は創業支援の「入り口」に過ぎないが、その後につながるかどうかの「分水嶺」ともなる。そのため積極的な姿勢で臨んでいる。