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2019年7月8日

2019年7月8日付 第3029号

1面

地銀経営に急務 新たな「金融教育」「人づくり」 自民金融調査会
 〝視座〟かえてみる
 
 自民党金融調査会(会長=山本幸三衆院議員)は6月25日の会合で丹野裕介TryFunds代表から「若手・地銀人材教育を通じた地方創生の実態」をテーマに聴取した。地域の優秀な人材が集中する地域銀には「様々な民間企業と連携して、新たな金融サービスを提供しようとする地銀が増えている」。今までのように「地域完結型」の人材活用にとどまるのでなく、「海外も含めた」「視座を変えた金融サービス」をいかに提供できるのか、この体制づくりが喫緊の課題に浮上しているためだ。 

2面(総合)

握手を交わす日本住宅ローンの安藤直広氏(左)と東大の石川正俊氏
金融機関との連携に勢い 東大大学院情報理工学系研究会
 次世代金融支援に日本住宅ローンが寄付講座 ニコスは実用化へ
 
 東大大学院情報理工学研究科が金融機関との連携を強めている。日本住宅ローン(東京・文京)は1日付で2023年までの4年計画で1億2000万円の寄付講座を設置。東大のバーチャルリアリティー(VR)やAI技術を複合的に活用して対面取引の代替となる金融支援システムを開発する。同研究科の付属研究所と2018年から手を組む三菱UFJニコスは開発した「ライフスタイル認証」を活用した決済サービスの実証実験に着手、実用化に一歩踏み出した。

3面(総合)

地域銀 15行で新トップ
 10年超の実力頭取の交代も 「変革」の時代を背景に
 
 6月下旬の株主総会シーズンを終え、地域銀行では2019年、15行で新トップが誕生した。新トップの経歴やバックグラウンドはさまざまだが、低金利が続く厳しい経営環境下、変革が求められている状況は共通している。本業収益の低下がやり玉に挙げられるなかで、新トップには前任者を超えるかじ取りが求められていると言えそうだ。

4面(大手行・証券・保険)

提携を喜ぶ臼井朋貴氏(中央左)、竹内三十郎氏(同右)と関係者
IHSマークイットジャパンと提携 じぶん銀
 指標に行名 世界にアピール
 
 auフィナンシャルホールディングスと三菱UFJ銀行が共同出資して設立された「じぶん銀行」は1日、英国の金融調査会社IHSマークイットの日本法人「IHSマークイットジャパン」(東京・中央)と提携すると発表した。同社が算出する景気実態の先行指数「購買担当者指数(PMI)」の日本版を「じぶん銀行日本PMI」として提供する。国内のインターネット銀行としては初めての取り組みで、国内外から注目を集めそうだ。

5面(ノンバンク・ICT)

「普通のコイン」期待薄 フェイスブック「Libra」
 通貨バスケットに連動 日本では「資金移動業者」か
 
 ソーシャルメディアの米フェイスブックが6月18日にブロックチェーン技術を使ってデジタル通貨
「Libra」(リブラ)を2020年前半に運用を始めると発表したことが、暗号通貨に携わる関係者で
注目を集めている。国境を越えたグローバルな通貨としての金融インフラをめざすことをミッションと
して掲げているが、専門家の評価は芳しくない。

6面(地域銀)

コアOHR 着実に改善 中部圏 地域銀
 経費削減の効果が寄与 全国比では高止まり
 
 【名古屋】中部3県下に本拠を置く地域銀行の経費率(コアOHR)が低減傾向にある。2019年3月期に十六銀行は75%台(修正OHR)まで減少させ、管内ではコアOHRの低さに定評のある百五銀行の水準に迫ってきた。営業経費の大部分を占める物件費と人件費の抑制効果が出てきたためだ。ただ地銀全体のコアOHRは68%台にあり、なお高止まりしている状況に変わりはない。超低金利環境下において粗利益を増やし営業経費を抑える高度な経営のかじ取りが続く。

7面(信金・信組)

瀬戸信金は食堂に隣接する喫煙ルームをなくし、中庭の灰皿も撤去した
信金・信組の受動喫煙対策
 喫煙ルーム撤去 営業用車両や出張中も ✖ 法施行をにらみ
 
 受動喫煙防止を強化する改正健康増進法が来年4月に全面施行されるのを前に中小金融機関で対策が広がっている。法の範囲を超え喫煙スペースを撤去するだけでなく、敷地屋外や営業車両まで禁煙にするところも出ている。健康経営の標榜に合わせたり、自治体が進める健康寿命の延伸政策を積極的に取り込む構え。愛煙バンカーにとっては受難の時代になりそうだ。
 

8面(文化)

【Runner】 京都信金 ✖ 京都弁護士会
 成年後見制度の促進でタッグ 待ったなしの高齢化と認知症
  財産管理に安心を、取り次ぎサービス
 
 【大阪】京都信用金庫(京都市)が地元弁護士会と成年後見制度の普及・促進を後押しする協定を結んだ。否応なく高齢化社会は進み、認知症患者も増えていく。高齢者の財産をどう守り、次に引き継いでいくかは待ったなしの社会課題だ。そこで高齢顧客をメーンにする信用金庫が弁護士会にタッグを持ちかけた。資産管理に長けた信託銀行が弁護士会と手を結ぶ例はあるが、地域金融機関では珍しい。
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