2019年5月6日
2019年5月6日付 第3021号
1面
二重保証の解消は急ピッチ
『3%の福岡銀』『高シェアの多摩信金』がモデル
フィンテック参入も 地域で「事業承継」進む
自民党は4月15日に開いた中小企業・小規模事業者政策調査会・中小企業金融のあり方検討小委員会(会長=竹本直一衆院議員)で金融庁、全国銀行協会から三井住友銀行、全国地方銀行協会から福岡銀行、全国信用金庫協会から多摩信用金庫に中小企業支援策(事業承継時の経営者保証)を聴取、これに加え新たな金融サービスの課題として「フィンテック事業者を活用しての資金調達状況」を聴取した。
2面(総合)
【新トップ誕生】 東京海上日動 広瀬 伸一 社長
保険の力、新たな挑戦を支える
最新テクノロジー駆使、地域に、世界にも貢献
今年4月から「損保の雄」東京海上日動のかじ取りを任された広瀬伸一社長は「保険は常に人や企業の『新しい挑戦を支える』ことが使命」という。そのためには保険の力を高め真摯に届けることで顧客や社会に役立つ会社であり続けたい、と願う。激しい環境変化の中でも先進のテクノロジーを味方につけ、より高度な貢献を追求する。
3面(総合)
千葉興銀 関係深化の入り口に
企業の人材難 対応に開き 大手は有料人材紹介
企業の人手不足に関し、地域銀行の対応に差が出ている。昨年3月の監督指針の改定による規制緩和を受けて、有料の人材紹介業に乗り出す地域銀大手が相次ぐ一方、報酬を追わずあえて取引先との関係強化に軸足を置くところに分かれている。
4面(大手行・証券・保険)
金融機関 ヒット商品をリニューアル 三井住友海上プライマリー生命
利息相当分 毎年受け取るコースも
解約控除率引き下げ、競争力向上
三井住友海上プライマリー生命が金融機関ヒット商品をリニューアル、7日に販売を開始する。運用型の主力商品として同社の成長をけん引してきた商品に新たな機能を追加して、顧客ニーズに応える。解約控除率も引き下げて販売金融機関の競争力を高めた。新商品ならではの利点を訴求、金融機関代理店のすそ野をさらに広げる。
5面(ノンバンク・ICT)
クレジット規制緩和
フィンテック、クレジット、消費者 三すくみの様相
消費者保護を巡り、意見対立
キャッシュレス化推進を巡り、フィンテック企業とクレジット会社、消費者の対立構造が鮮明になっている。規制緩和を通じて参入コストを下げたいフィンテック企業に対し、弁護士などは消費者保護の観点からビジネス拡大ありきの規制緩和に拒絶。クレジット業界はオープンAPIの押し付けに懸念を表明するなど。三すくみの様相を呈している。
6面(地域銀)
事業承継 専門家と提携し拡充 静岡中央銀
「無料診断サービス」入り口 静岡、神奈川カバー
静岡中央銀行が事業承継や相続など、取引先の課題解決を本格化している。この分野に強みを持つ横浜市と沼津市に拠点を置く税理士法人2者と3月に提携して、体制を拡充。専門家との連携により、ニーズの発掘に積極的に取り組んでいる。
7面(信金・信組)
県内初の認定こども園 西中国信金
企業集積地で働き方改革後押し
【大阪】西中国信用金庫(山口県下関市)は4月19日、地域の学校法人と組み、支店敷地を活用した認定子ども園を開設した。認定子ども園は山口県内では初めて。企業主導型保育事業で、同信金の職員や地域住民が利用する。
8面(文化)
【Runner】 JICA中部
SDGs事業は不変の主役 地域金融と相次ぎ連携
海外支援から新人研修まで
【名古屋】中部圏の地域金融機関が、愛知、岐阜、三重、静岡4県を管轄する国際協力機構(JICA)中部との連携を深化。約4年前に国連で採択された持続可能な開発目標(SDGs)にかかるビジネス支援事業が主役に躍り出てきた。途上国の開発ニーズと日本の民間企業との製品・技術のマッチング支援は、その最たる取り組み。世界の共通言語となったSDGsを若手のうちに習得させようと、JICA中部は今春から、地域金融機関の新人向け研修にも協力し始めた。