2019年4月22日
2019年4月22日付 第3020号
1面
地域銀の共同運用会社 自民■金融調査会
金融庁に積極対応促す 「経営力強化」へ提言
自民党金融調査会は12日に「地域金融機関の経営力の強化に向けて」とする報告書(提言)をまとめた。今後は自民党政調、総務会を経て正式に了承される見通し。地域金融機関の「役割と再整備」で、さらなる規制緩和への取り組みを踏まえ「今後検討する」と先送りしたものの、「有価証券の共同運用会社は設立すべき」と、踏み込んでいる。概要は次の通り。
2面(総合)
「売り手主体ではない販売」を 日本保険サービス検定協会
8日に成立 質の高い保険サービスのインフラに
保険サービスショップを運営するマイコミュニケーション(名古屋市)が一般社団法人として日本保険サービス協会を設立した。中立的な立場でサービス技能士を認定することで、顧客に優良な接点を提供するインフラを多く整える狙いがある。当初は住友生命が協賛会員になったが金融機関代理店や流通、メーカーといった保険を扱う先に広く協力を呼びかける。8月をめどに第1回目の認定試験を実施する予定だ。
3面(総合)
【浜松いわた信金 御室 健一郎 理事長に聞く】
合併で「地域に大きな責任」
「人財」をフル活用、顧客接点の拡大へ
SDGs トップの本気度がカギ 対話で実感 前向きな職員の姿勢
浜松いわた信用金庫(浜松市)が合併して3カ月が経つ。合併をきっかけにSDGs(持続可能な開発目標)を経営理念の根幹に据えるという、これまでの金界にはなかった先駆的な取り組みを打ち出した。役職員、事務の融和とともに、今後はその行方が注目を集めそうだ。
御室健一郎理事長に、進捗状況やSDGsを信金の経営にどう落とし込むのか聞いた。(4面に関連記事)
4面(大手行・証券・保険)
法人融資もPC,スマホで みずほ銀
将来的にはビジネスの柱に 低コストモデル すそ野拡大
みずほ銀行は16日、年商10億円未満の中小企業を狙った融資サービスを明らかにした。申し込みから審査までをインターネット上で完結する非対面のビジネスモデルでコストを抑えた。将来的なビジネスの柱と位置付ける。法人融資も行員の対面だけでなくPCやスマートフォンを活用してすそ野を広げる。
5面(ノンバンク・ICT)
事業承継にビジネスチャンス 投資会社
投資先 成長戦略の選択肢に
投資会社が事業承継に新たな投資機会を見出している。2018年以降、専用ファンドの設立やグループ会社によるマッチングサイトとの連携など、事業の幅を広げている。破綻会社を買い叩いて高く売り抜ける旧来のハゲタカファンドのイメージはすでになく、「経営者みずからが成長機会を求めて出資を相談に来るケースも多い」(ファンド運営会社幹部)。事業承継と自社の成長を同時並行で進めようという経営者の戦略的な姿勢も後押ししている。
6面(地域銀)
地域銀 参入広がる「人材紹介業」
深刻化する人材難を解決 手数料の利点も
地域銀行で人材紹介業への参入が広がっている。解禁以降、参入を果たした銀行は本体に関連子会社を含め10行(社)に上る。人手不足に悩む中小企業が増える中、その橋渡しで存在感をアピールしようとしている。課題解決だけでなく手数料収入も見込める。ただ人材紹介業をめぐる手法や戦略には温度差がありそうだ。
7面(信金・信組)
TKC近畿京滋会と業務提携 京都信金
祥希望事業者 課題解決向け 税理士とタッグ
【大阪】京都信用金庫(京都市)は17日、TKC近畿京滋会と業務提携を結んだ。税理士を通じて中小企業の経理面を支援してきたTKCと、主に資金面で支えてきた信用金庫がタッグを組み経営課題の解決にまで踏み
込む。
8面(文化)
【Runner】 メルペイ
中立的な決済インフラに
LINE Payや三井住友カードとも協力
広がる日常での利用
2019年10月1日に予定されている消費税率引き上げ。それに伴い政府は、購買意欲の落ち込みを防ぐため、中小・小規模店舗によるキャッシュレス手段を使ったポイント還元などを支援する事業を計画している。キャッシュレス対応による生産性向上や消費者の利便性向上の観点も含めており、さまざまなプレーヤーが参入している。フリマアプリ最大手のメルカリが手掛ける「メルペイ」(東京・港)もその一つ。
女性や若年層のユーザーも多く、国内のキャッシュレス化をけん引しそ
うだ。