2018年3月5日
2018年3月5日付 第2969号
1面
女性と高齢者 働き手支える 地方圏は深刻な人手不足に
地域の10年後の「働き手」とは 地方創生本部
まち・ひと・しごと創生本部がまとめた「地方圏での就業者数分析」によると「15歳以上の就業者数の推移(2000年→2015年)は、【東京圏】では1733万人→1893万人と160万人増えた」が、この内訳は65歳以上の高齢者が94万人増と最も多く、次いで女性の就業者数が91万人増。都市部の就業でさえも高齢者と女性に委ねられる格好になっている。逆に15~64歳までの今までの男性働き手は、25万人もの減少になったことが分かった。そして【地方圏】は、より深刻な事態に陥っている。
2面(総合)
【KEYパーソンに聞く】エクスペリアン Ben・Elliott氏
日本市場好調、投資に積極的 正しいリスク把握を支援
日本企業の海外進出熱が高まる中、実際の取引先リスクを把握するのはなかなか難しい。エクスペリアン日本法人の杉山勇太取締役は「海外現地法人との付き合い方、倒産リスク、法的リスクなどのレポートを提供する」と強みを説明する。グローバル37カ国で展開、アジア拠点で13カ国をカバー、新興国発展を背景に業績を伸ばす。2月にアジア太平洋地域(APAC)を統轄するBen・Elliott氏が来日、「特に日本市場は好況」と笑顔を見せた。フォーブスでも「イノベーション企業」として評価されている。
4面(大手行・証券・保険)
大和証券 三菱東京UFJ銀 金融庁職員に講演
自分にあった運用商品 大和証券
身近な金融機関に相談 三菱東京UFJ銀
つみたてNISA制度を広めようと金融庁自らが職員向けに開いた初回セミナーに大和証券と三菱東京UFJ銀行が講師に招かれた。金融庁職員へのアンケートでは個別株、投信、上場投信の保有は一般よりも少ないほど。「庁内ルールによる自粛」がその主な理由だ。
5面(ノンバンク・ICT)
クレディセゾン 自治体ポイント 交換比率引き下げ
マイキープラットフォーム構想で新施策
クレディセゾンは248の自治体が参加するマイキープラットフォーム運用協議会(会長・飯泉嘉門徳島県知事、構成団体248自治体)との新たな連携施策に乗り出した。協議会に参加する27自治体・団体に対して、永久不滅ポイントから自治体ポイントへの交換レートを優遇する。議会での承認が取れ次第、自治体・団体数は増える見通しだ。
6面(地域銀)
みなと銀 地域本部制 4月本格導入 役員が直接訪問
M&Aと不動産情報 収益源に育成
【大阪】みなと銀行は4月から地域本部制を本格導入する。全店舗を5つに分割、幹部役員を地域本部長に就ける。エリア内の企業を訪問し販路拡大を支援することで関係を強化する。一方でM&Aや不動産の売買情報も収集、正式始動する関西みらいフィナンシャルグループ(FG)内の銀行に橋渡し解決新たな収益源に育てる考えだ。
地銀協/来年度計画
高齢客には対面店 「金融老年学」の観点入れる
全国地方銀行協会は2018年度の事業計画をまとめた。「地銀業界の課題への対応」では「環境変化を踏まえた持続可能なビジネスモデルの確立」を第1に挙げ、少子高齢化による顧客層の変化を意識した。サービスのあり方などを再考するうえで、今後、研究を進めていく姿勢だ。
7面(信金・信組)
全信中協 18年度事業計画を発表
新規に農業分野に参入も 若年層を新ターゲットに
ソーシャルメディアも
全国信用組合中央協会(全信中協)は2018年度事業計画を発表した。重点的に取り組む事項として経営基盤の充実、信用組合の中長期ビジョンの実践、コンサルティング機能の強化などに取り組む。
信用組合の課題は少子高齢化の進展による人口減少や都市部への一極集中、フィンテックなどIT化の進展などで信用組合を取り巻く金融環境も大きく変化。地域・業域・職域の実情や特性に応じた持続可能なビジネスモデルの構築が求められる。
8面(文化)
【Runner】 TRANBI(アストラッド)
中小企業側に立ったM&A
事業承継だけで 創業・起業や企業再生にも
世界に類を見ない超高齢化社会に突入した日本。少子化で緊急の課題として浮上しているものに中小企業の事業承継問題があるが、今この社会的な課題をどのように解決するかに注目が集まっている。そうした中、中小企業のM&Aを促す新たなビジネス分野としてインターネットを駆使して全国の中小企業や個人事業主を対象にしたマッチングサービスに乗り出す企業が増えている。M&A大手や大手コンサルティング会社などが相次いで参入する中、TRANBI(トランビ、運営会社アストラッド)は、独立系として孤軍奮闘している。