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2月

【211】 2018年2月26日付 フィンテック最新事情(75)

高額のM&Aは姿を消したが、投資先は順調に増えた
2018年注目のフィンテックトレンド
 
 CB Insightから「2017年を振り返り、2018年の先を探る」との副題を付けた「2018年注目のフィンテックトレンド」と題する109頁のプレゼンテーションが1月26日に発表された。こ
の冒頭の「2017年を振り返って」では、フィンテック投資の実績を分析し、その投資動向を紹介している。
 フィンテックへのベンチャーキャピタル投資を13年から5年間で
見ると、金額ベースは16年にいったん落ち込んだしかし、投資件数では毎年のように増加し、17年には1128件、投資総額は16億6000万㌦と最高額を記録した。しかし、その投資内容に、次のような大きな変化がみられる。
 ◎フィンテック・スタートアップへの初期段階の投資比率は減少した。特に米国では、過去5年間で初めて対前年度比23%減となった。しかし、ヨーロッパ・アジアでは、初期投資は増加している。投資家は、投資効果が得やすい最終段階の投資へとシフトしてきた。
・・・続きは紙面に掲載

【210】 2018年2月19日付 バンクビジネス最新事情(14)

本来なら「銀行免許は剝奪されていた」と報道された
前例なきWFCへの制裁 FRB
 
 本稿152号(2016年10月)は、ウェルズ・ファーゴ(WFC)のクロス・セリングの推進策(抱き合わせ販売)が裏目になり、行員による相次ぐ不正行為が発覚、190億円もの罰金を払ったと紹介した。その後も、不正が次々に発覚したため、連邦準備理事会(FRB)は、ついに前例のない制裁処置を発表した。イエレン議長がFRBを去る前日の2日のことである。
 この制裁処置について同日のニューヨーク・タイムズ紙は、「WFCはラッキーだ。大き過ぎてつぶせない」「もし小さな銀行ならすぐにも銀行免許は剥奪されていた」。これに続きウォール・ストリート紙は5日、「WFCに対する制裁は非常に珍しいものだ。誰もどのように理解したらよいのかわからない」と報じた。
 FRBのWFCへの「制裁通知レター」の要点を紹介してみよう。
 まず、取締役会の役割と前例なき巨大な不正行為を次のように指摘した。
・・・続きは紙面に掲載

【209】 2018年2月12日付 フィンテック最新事情(74)

〝利用度〟では国の格差が歴然となった
2年で激変した各国のフィンテック利用度
 
 2015年末にアーンスト・アンド・ヤング社から「フィンテックの利用度」で初の調査レポートが発表された。この概要は当稿121号(16年2月)で紹介したが、その2回目の調査結果が昨年6月末に報告された。
 毎日報道されるニュースのほとんどは、金融サービスでは供給サイドの情報が多い。しかも、最近は各国や金融国際都市を抱えた地方政府の積極的なフィンテック企業の誘致策やフィンテックのビジネス拡大に結び付く新たな制度(例:欧州でのPSD2)の報道があり、フィンテック・ビジネスが活発な印象を持つ。この「フィンテック利用度調査」は、この2年間のフィンテック金融サービスを受ける側の変化が、国別に示された。
 この調査は世界の20カ国2万2000人を超えるデジタルユーザーを対象に17項目の金融サービスについて実施された。その結果、フィンテック・ビジネスの実情を次の様にまとめている。
 ①ほとんどの国でフィンテック・サービスはマス・アダプション(マーケットに受け入れられた)のレベルに達している②利用度を上げているのは、新サービスと新規参入者が寄与③フィンテックのユーザーはデジタル・チャネルとテクノロジーを好む④フィンテックの利用度はますます上昇との反応を得た。
・・・続きは紙面に掲載

【208】 2018年2月5日付 フィンテック最新事情(73)

「需要」が裏付ける仮想通貨に戻るのか—
仮想通貨 「バナナコイン」 に注目
 
モルガン銀行のダイモンCEOの発言「ビットコインは詐欺だ」(昨年9月、当稿198号)は、年初価格の20倍にも跳ね上がったビットコイン・バブルに冷や水を浴びせるかに見えた。にもかかわらず価格は年末まで上げ続け、異常な状態が続いていた。しかし、どのような理由なのか年越しした途端に暴落を始めている。
 ダイモン氏は、17世紀のオランダのチューリップ・バブルを引き合いに出していた。チューリップの球根がどのような色の花を咲かせるかなどには無関心に球根が求められ、これがバブルを引き起こした。この時と同じように、ビットコインつまり仮想通貨が何であるかの理解もできないで、値上がりしているから買うとの群集心理の危険性を、指摘したものであった。
 バブル崩壊後に、チューリップの場合にはどのようなものであれ、球根は残されるが、ビットコインの場合、何も残らない。このように、ビットコイン・バブルによって1000種類も存在するとされる仮想通貨に注目が集まり、既に最近では、ビットコインの次に、「どの仮想通貨が良いのか」に話題は移り始めている。
・・・続きは紙面に掲載
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