2018年2月5日
2018年2月5日付 第2965号
1面
現代版「検地」法 所有者不明土地
新組織での「公的利用」優先 「所有まで」も視野に
自民党、3法案提出へ
自民党は1月30日に「所有者不明土地等特命委員会」(委員長=野田毅衆院議員)を開き、国土交通省と法務省から今通常国会に提出予定法案の内容を聴取した。①所有者不明土地の利用円滑化特措法②農業経営基盤強化促進法の一部改正法③森林経営管理法案—の3法案。とくに①を「現代版検地」と呼び、「土地所有者の申し出がなかった場合」に「新たな組織が占有を開始」して「一定期間経過後に所有権を取得する」仕組み示した。
2面(総合)
【KEYパーソンに聞く】
日本政策金融公庫 代表取締役専務・黒田 篤郎 氏
資金と情報、両面支援
日本政策金融公庫(日本公庫)は中国・上海とタイ・バンコクに拠点を構え、海外展開する中小企業を資金、情報の両面からバックアップする。公庫の中小企業事業取引先約4万4000社がもつ海外現地法人は昨年末現在で6870社と海外抜きには支援を語れない。中小企業事業本部長の代表取締役専務取締役・黒田篤郎氏は「中小企業向け貸出残高は258兆円。そのうち中小企業事業の融資額は5兆6000億円と全体の2.2%に過ぎない」と民業補完の立場を説明する。
3面(地域総合)
事業承継、全国規模に 地域金融
浜松信金 ビズリーチと信金初提携
高齢化社会を迎え、中小企業の後継者問題が浮上している。そんな中、信用金庫や信用組合で事業承継への取り組みで新たな動きが
出ている。浜松信用金庫(静岡県浜松市)は幹部人材のあっせんを手がけるビズリーチ(東京・渋谷)と組み、全国を対象に事業承継先の発掘に取り組む。長野県信用組合(長野市)もインターネットM&A仲介大手と提携した。同様の動きは各地に広まりそうだ。
出ている。浜松信用金庫(静岡県浜松市)は幹部人材のあっせんを手がけるビズリーチ(東京・渋谷)と組み、全国を対象に事業承継先の発掘に取り組む。長野県信用組合(長野市)もインターネットM&A仲介大手と提携した。同様の動きは各地に広まりそうだ。
4面(大手行・証券・保険)
2050年のニッポンの姿
第5の柱、レポートで訴求 みずほFG
みずほフィナンシャルグループ(FG)は1月29日、メディア向けに「Oneシンクタンクレポート」で説明会を開催した。総合金融グループの実現に向け第5の柱となるのがリサーチ&コンサルティング。顧客の課題に最適な「解」をプロとして提案レポートを含め幅広に情報を提供する。
5面(ノンバンク・ICT)
キャッシュレス化加速 新スマホ決済、相次ぐ
クレディセゾン QRコードで支払い
NTTドコモ 「d払い」4月から
新たなスマートフォン決済サービスの投入が相次いでいる。中国ではバーコード決済などキャッシュレス決済が全体の約6割。日本は非現金決済での比率が諸外国に比べ極めて低い。中国のアリペイはすでに日本に上陸し、LINEや楽天も参入している。スマホアプリへの決済機能搭載は端末依存性がない。POSレジの改修も不要で加盟店側の負担が軽減するなど、セキュリティー面での利点もある。
6面(地域銀)
ネット支店 預金5000億円超え 静岡銀 運用面も強化
10年で達成 全国に預金者
静岡銀行が運営するインターネット支店の預金残高が1月中旬時点で5000億円を突破した。地域銀行のなかでは際立つ規模だ。定期預金に特別金利を適用する各種キャンペーンの展開などが全国の預金者の関心を引き寄せ、特に首都圏や愛知県在住で資産形成層の顧客の獲得につなげている。設立から10周年目を迎え、安定した資金調達チャネルに成長させた。
7面(信金・信組)
平塚信金 「農福連携」をハンズオン支援
展示会出展でも全面的バックアップ
平塚信用金庫(神奈川県平塚市)が、「農福連携」を実現した地域事業者の販路拡大を後押ししている。障害のある人たちが作った農産加工品の販路拡大を平塚市、農業協同組合などと連携してハンズオン支援。
7日から東京で開催される食の展示会への出展でも、全面的に協力する。
8面(文化)
【Runner】 湘南信金
「ペリーふ頭」を活性化のシンボルに
「黒船朝市」大成功 信金のつながりが呼び水
昨年、12月10日、神奈川県横須賀市の久里浜港フェリーターミナルのふ頭で「黒船朝市」と命名された特産品販売会が初めて開催された。同ふ頭を地元の郷土史家が「ペリーふ頭」と命名したのを機に、観光や物販をPRし、地域活性化の起爆剤とするのが狙いだ。横須賀市や観光協会、商店会、そして湘南信用金庫(神奈川県横須賀市)などが全面的にバックアップ。市内有数の水産・食品業者をはじめ、三浦半島、海をはさんだ千葉県南房総の海産物店や野菜農家も出店した。好天に恵まれたこともあり、当日は早朝から関係者の予想をはるかに上回る約1万人が来場。人口減と地域経済払底に直面する横須賀市や三浦半島の活性化へ期待を持たせる立ち上がりとなった。