2017年8月21日
2017年8月21日付 第2945号
1面
存続かかるパチンコ業界
長期低迷に「斜陽産業」の声
上場は悲願 超緩和の恩恵いつまで
上場は悲願 超緩和の恩恵いつまで
政府の「カジノ構想」が実現すると、この影響を直接に受けるとみられているのが「ゲーミング」業界だ。別表はパチンコ業界がまとめている「市場規模」の比較。パチンコ業界の市場規模は23兆円(2015年)と他のゲームに比べて突出している。公営賭博で最大の中央競馬2.6兆円の10倍弱。統計上からこの推移をみると、市場規模のピークがパチンコは05年の34兆8620億円、その後は低迷していく。中央競馬は1999年の3.6兆円、ボトムは11年の2.3兆円弱だった。パチンコの遊技人口は13年に初めて1000万人を割り込み970万人に、その後は増減を繰り返している。このあたりを業界の統計からそのまま引用すると次のようになる。
2面(総合)
【KEYパーソンに聞く】 ライフネット生命 岩瀬 大輔 社長
「第二創業」 ベンチャー精神なお健在
インターネット生保先駆けのライフネット生命は開業10年目を機に「第二創業」を迎えた。スイス・リー(再保険)やKDDIの出資は世界でも類を見ないビジネスへの期待の証左。2013年からトップを務める岩瀬大輔社長は「フットワーク軽く他社がやらないこと、世の中にないことをやりたい」と、ベンチャー精神は健在だ。
3面(地域総合)
日本オラクルユーザーパネルディスカッション
常陽、伊予、百十四銀が登壇 「非対面チャネル強化」で
常陽銀行、伊予銀行、百十四銀行の地域銀行3行が「非対面チャネルの強化による売上増加」をテーマに、各行の取り組み状況と課題を披露した。
7月26日に都内で開かれた日本オラクル(東京・港)の「Modern・Business・
Experience2017」での一コマ。Oracle Service Cloud(オラクル・サービス・クラウド)のユーザー金融機関である3地域銀行の担当者が登壇して、パネルディスカッションが行われた。
4面(大手行・証券・保険)
みずほFG 次期システムが完了
銀行、信託で共用可能
銀行、信託で共用可能
みずほフィナンシャルグループ(FG)が構築を進める次期システムの開発が完了、「最大の経営課題」とも言われてきたシステム統合問題解決の糸口が見えてきた。「具体的な移行スケジュールは未定」(広報)というが、来年秋の運用開始、との見方が広がる。みずほ銀行とみずほ信託銀行で共用できることで、総合金融コンサルを目指すOne Mizuho戦略が加速しそうだ。
5面(ノンバンク・ICT)
クレディセゾン 雇用 正社員に一本化
9月から「同一労働同一処遇」を実現
9月から「同一労働同一処遇」を実現
クレディセゾンが働き方改革の肝ともいえる「同一労働同一賃金」にいち早く乗り出した。嘱託やパートといった社員区分を撤廃して、全社員を無期雇用の正社員にする。年2回の賞与も支給するなどすべての制度を統一することで、長期的、多角的なキャリア構築につなげる。これまでの延長線上にない革新的なビジネスモデルで、競争力の確保や持続的成長につなげる。
6面(地域銀)
東海・地域銀 働き方改革 取り組み拡大
百五銀 県と初の包括協定
名古屋銀 市の認証で第1弾
百五銀 県と初の包括協定
名古屋銀 市の認証で第1弾
【名古屋】東海の地域銀行が「働き方」全般にかかる取り組みの幅を広げている。百五銀行は地元の三重県と全国初の包括連携に関する協定を締結。名古屋銀行は名古屋市が今年度から開始したワーク・ライフ・バランスの推進に積極的な第1弾の企業として認証を受けた。継続した態勢整備が評価や協力を得る結果につながっている。
7面(信金・信組)
「東京五輪で金めざす」
カヌープロジェクト順調 東京東信金 産学金連携を支援
東京東信用金庫(東京・墨田)は東洋大、浜野製作所、テックラボとの産学金連携プロジェクト「国産カヌー開発プロジェクト」を支援している。その開発状況の記者会見が1日、東洋大白山キャンパスで開かれた。同プロジェクトは大学が持つ「知」と産業界が有する「技術」を融合させた産学連携により初の競技用国産カヌーを製作。2020年の東京五輪で日本人選手が使用し金メダル獲得をめざすというもの。会場には実験艇も披露され期待が高まっている。
8面(文化)
【Runner】 北おおさか信用金庫
北摂地域7市1町と連携 若者目線の観光マップで地方創生
学生たちが魅力発信を指南
地域が元気を失っていては地域金融機関が将来展望を描くことはできない。では、どこに光を当て、どんな切り口で地元を盛り上げていくべきか。それこそ各金融機関の知恵の絞りどころになる。大阪北部を地盤にする北おおさか信用金庫(茨木市)は地元7市1町と連携し、「北摂広域市町村産業振興連絡会議」を設け、定期的に情報交換会を開いている。先月末には追手門学院大学の学生らが自治体の担当者や信金幹部を前に北摂地域の魅力発信をテーマにプレゼンテーションを行った。