2017年6月19日
2017年6月19日付 第2938号
1面
経営者保証ガイドライン
活用に激しい温度差 金融庁 個別行、異例の開示
無担保率地域銀18行が2割超
自民党の中小企業・小規模事業者政策調査会は13日、金融庁から「経営者保証に関するガイドライン」の活用状況を聴取した。
それによると小規模企業へのアンケートでは「ガイドラインの活用を知らない」が70%に達している状況から、一般向けにまだ周知が進んでいないと判断、「ガイドラインおよび活用状況をより広く周知するために、金融機関の開示をさらに促す」ことになった。
2面(総合)
【東海・地域銀】
預貸金利ざや 前期比で半減 マイナス金利響き0.1%割れ
【名古屋】資金利益および債券等関係損益の減少が響き、実質業務純益(単体)は3割減―。愛知、岐阜、三重、静岡の東海4県に本拠を置く地域銀行12行の17年3月期決算で本業でのもうけを示す実質業純は、1年前の業績と比べ2つの要因を背景に落ち込んだ。個人・法人の資金ニーズを的確にとらえて貸出金残高は順調に伸ばしたが、預貸金利回り差の縮小に歯止めがかからない。今期は手数料ビジネスの増強のほか、利ざや確保が見込まれる貸出への切り替えなどの推進で反転・回復を目指す。
3面(地域総合)
4面(大手行・証券・保険)
5面(ノンバンク・ICT)
アドバンスト・メディアが三井住友カードに
コールセンター構築を支援
法令順守体制強化 応対品質を高度化
法令順守体制強化 応対品質を高度化
アドバンスト・メディア(東京・豊島)とSCSK(同・江東)は、三井住友カードに新たな音声認識ソリューションを提供した。1日から稼働している。管理者が顧客との会話内容をリアルタイムでモニタリングでき、オペレータの応対品質向上につながる。顧客本位の業務運営(フィデユーシャリー・デュ―ティー)が叫ばれる中、さらに法令順守やモニタリングの体制を高度化する狙いがある。
6面(地域銀)
地域銀■ 自己資本比率
中小企業融資であだ 収益性との兼ね合いに苦悩
地域銀行の自己資本比率が注目を集めそうだ。地方創生の観点から、貸出金が金利収入の増加速度を上回る状況が続いており、自己資本比率の低下が続いているためだ。2000年代初頭の不良債権処理の時代を乗り越えた地域銀は総じて、厚めの自己資本比率を維持してきたが、マイナス金利時代になって環境が変わった。難しい経営判断を迫られる地域銀が増える可能性がある。
7面(信金・信組)
〝愛のキューピット〟はお任せを 帯広信金
地域貢献で結婚相談所 年内200人の登録目指す
帯広信用金庫(北海道帯広市)がお見合い事業に乗り出した。人口減や晩婚化が進むなか、これまで培ってきた信頼の高さを生かして地域貢献をするのが狙いだ。本部ビル内に結婚相談所を開設して募集やお見合いのセッティングなど運営にあたる。
8面(文化)
【Runner】 東海・北陸6行
観光も広域連携で盛り上げ 隠れた資源をキャッチ
地域の課題 主体的に関与
【名古屋】多様な戦略的提携が全国の地域銀行の間で広がっている。東海・北陸地域も例外ではない。その一領域として「観光」に焦点を当てた広域アライアンスが、同管内の6行によって昨年6月から動き出した。名付けて「六ツ星観光プロジェクト」。今年7月には東海・北陸地域での広域周遊型観光の実現や隠れた観光資源の発掘を目指した大規模商談会を岐阜市内で開く。銀行が地域の課題に主体的に関与する好事例と言える。