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2017年3月6日

2017年3月6日付 第2924号

1面

銀行法 異例の差し替え
 金融庁 〝登録制〟堅持へ懸命の根回し
  見直し 5年→3年メド
 
 自民党の金融調査会・財務金融部会合同会議は2月27日に23日・24日と連続した銀行法改正の検討3回目会合を開き、銀行法改正案を当初案から修正することで合意、実質的に党内了承をとった。フィンテック(電子決済等代行)業者は決済指図の伝達を行う「1号業者」と、口座情報の取得・提供を行う「2号業者」が存在することになる予定だが、2号業者の報告に「他に営む業務の報告を対象にしない(一律報告事項から削除する)」ことで決着した。

2面(総合)

日本公庫「新事業室」 来月で5年
 次代の企業育成担う 3メガバンクと連携完了
 
 日本政策金融公庫で新事業やベンチャー支援を専門的に担当する「新事業室」の開設から、この4月で丸5年が経つ。ベンチャーキャピタル(VC)との連携をはじめ2月には、みずほ銀行とも覚書を交わし3メガバンクとの業務提携を果たした。堀川有一総括課長は「日本公庫が率先してリスクを取り、民間からの資金を呼び込むことができれば」と話す。

3面(地域総合)

会見後に握手する渡辺三憲・三重銀頭取(左)と岩間弘・第三銀頭取
来年4月に持ち株会社 三重銀・第三銀
 銀行合併「方向性ある」
 
 【名古屋】三重県に本店を置く地銀の三重銀行と第二地銀の第三銀行は2月28日、持ち株会社設立による経営統合に向け検討を進めていく基本合意に至ったと発表した。今年9月末までに持ち株会社の商号や本店所在地、役員構成などを決め、来年4月2日に完全子会社となる2行を傘下に収め発足する。将来的な銀行合併について、三重銀の渡辺三憲頭取は「システム統合などの検討を整理していく中でスケジュール感が出てくると思う。方向性はある」との見方を示した。

4面(大手行・証券・保険)

ロボアド開始 住信SBIネット銀
 投資プロセス、自動調整 API活用で手続き簡便化
 
 住信SBIネット銀行は2月28日、ロボットアドバイザーが最適なポートフォリオを作成する自動投資の資産運用サービスを開始した。ロボアドサービスのWealth・NAVI(ウェルスナビ)を、顧客向けにカスタマイズした。APIの活用で口座保有者の新サービス開始までの手続きを簡便化している。ウェルスナビ社所定の審査完了後、即時にサービスが利用できる。

5面(ノンバンク・ICT)

ヤフー 成長加速へ2段階増資
 YJカード  AIで省力化、営業強化
 
 クレジットカードなど個人決済の分野で、ネット通販などを展開するIT系の企業に勢いがある。楽天はカードショッピング取扱高が5兆円を超えたが、ここに来て、検索大手のヤフーが楽天に追随し2016年以降、決済分野を強化している。2月にはヤフーのカード子会社ワイジェイカード(YJカード)がカード事業の強化に向けた資本増強に踏み切る計画を公表。体制を整え始めた。

6面(地銀)

1日に開園した愛媛銀の「ひめぎんこども倶楽部」
地域銀に広がる「企業内保育所」
 子育て支援で女性戦力化 今月から愛媛銀、伊予銀も続く
 
 【大阪】地域銀行で企業内保育所を導入する機運が高まっている。女性の活躍推進法が追い風になり、昨年までに少なくとも地銀10行が導入していたが、今月には愛媛銀行も開設した。同じ愛媛県の伊予銀行も4月1日の開設を目指し、準備を進めている。岩手銀行も建設スペースがある岩手大と共同で来年度中の導入を計画しており、近く委託先保育所の公募を始める。

7面(信金・信組)

東欧州から行政官受け入れ 京都中央信金
 地域金融安定など施策で
 
 【大阪】京都中央信用金庫(京都市)は2月24日、JICAが提供する「NIS地域金融システム安定化政策及び中小企業育成支援策」のプログラムで東ヨーロッパ諸国から来日した金融監督など行政官を研修生として受け入れた。

8面(文化)

【Runner】 西尾信用金庫
 企業支援「人財育成」まで幅広く 成果・評価求めず継続
  ものづくり、将来見据えた社会貢献
 
 【名古屋】西尾信用金庫(愛知県西尾市)企業支援部が活動する範囲は実に広い。取引先企業と目線を合わせて最善策を練り、経営改善に向けて二人三脚で取り組むといった中核的な業務にとどまらない。学生を対象とした人財養成講座なども企画・開催する。今後も「ものづくり愛知県」を維持・発展していくための一助となるよう、将来を見据えた社会貢献の一つである。
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