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2016年8月29日

2016年8月29日付 第2901号

1面

避けられぬ「保守的運用」
 GPIF 銘柄別開示スタート
  2000銘柄超のリスク分散 株価は「引き続き低迷」の声
 
 GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の運用銘柄別開示が7月29日から始まった。保有銘柄の開示スケジュールは3段階に分けて実施されていく。第1回となった今回は全銘柄が公表され、議員秘書関係者によると「予想以上に銘柄数は広く、リスク分散されている」との印象だったようだ。この公開は来年7月の3段階目までの経験を経て定着する方向だが、公開を強制されたことで「当分は、運用が保守的にならざるを得ないのではないか」とみる向きもある。政治的には都議選の時期と重なることに注目する見方もできる。

2面(地域総合)

「法人開拓専担制」重視
 信金中金調査 人材育成にもメリット
  事業性融資の強化
 
 信用金庫が「法人開拓専担制度」の導入に力を入れ出した。すでに10年前から渉外営業力の強化手段として活用していた同制度を導入するのは、事業性融資の獲得競争が背景にある。時代は変われど「足で稼ぐ営業と新規開拓」が信用金庫の原点。競合金融機関のメーン先をターゲットに営業活動を強化していく考えだ。

3面(地域総合)

地域経済の中心地へ 店舗形態は幅広く
 地域銀行の下半期新店舗
  静岡銀は横浜にローンセンター
 
 地方創生やマイナス金利など地域銀行に貸し出し増強を求める要請には強いものがある。そんな中、地域銀行の2016年下半期における新店舗開設の動きは底堅いものがありそうだ。東京や仙台、北九州など地域経済の中心地に対する営業基盤拡充を狙いとしたもので、店舗形態はフルバンキング店から個人ローン特化店など軽量店舗まで、各行の狙いに応じて幅広い。人口減のなか銀行店舗のあり方が見直されようとするなか、将来の事業環境を見据えた新コンセプト店の計画も出ている。

4面(大手行・証券・保険)

技術紹介サイクル構築 三井住友銀
 「勝負できる領域」に強み
 
 三井住友銀行は独自色あるネットワーク網の構築を売りにしたベンチャー支援を軌道に乗せている。同行を中核とした三井住友フィナンシャルグループ(FG)各社と事業会社や各研究機関、ベンチャーキャピタル(VC)などと幅広く連携。外部機関を活用した技術面の目利きにとどまらずハンズオンにまで踏み込み、先端技術を求める大企業に紹介する。この取り組みが、成長分野の発展に貢献できるとして評価を得ている。

5面(地銀)

イメキャラで〝親しみ〟演出
 大分銀 壁一面に「マイメロディ」
 大光銀 営業車を「ラッコカー」に
 
 一部の地域銀行でイメージキャラクターの活用範囲がここに来て大幅に拡大している。銀行はお金を扱う職種だけに、どうしてもお堅いイメージが先行し、近寄りがたい印象を持たれがちだが、ビジネス的にはよろしくない傾向だ。そんな事態の改善に、一部の地域銀行では目を見張るような試みが行われている。
大分銀のわさだタウン出張所のマイメロディ壁面装飾。地元の反応は上々という
大光銀は営業車にラッピングし新キャラクターをPR

6面(特集)

信頼育む「しんくみの日」
 絆深めて14年 地域を元気に! 全国で多彩なイベント
 
 信用組合の存在を世間にアピールする9月3日の「しんくみの日」が目前に迫ってきた。「くみあい」にちなんで9月3日に制定された。9月1日から7日の「しんくみの日週間」には全国の信用組合や信組協会が地域への貢献活動や、さまざまなイベントに取り組む。2002年に制定して14年、地域との絆をさらに深めて信頼を育む姿勢は根強い。

7面(信金・信組)

女性管理職増へ布石着々 横浜信金
 採用から入庫後まで継ぎ目なく
 
 横浜信用金庫(本店=横浜市)は女性職員の営業課および融資課への配置を促進し、管理職にあたる営業店での支店課長以上への登用を推し進める。そのため、女性総合職の積極的な採用といった「入り口」での対応に乗り出す一方、管理職養成研修の実施やコース転換制度の活性化などに向けた「入庫後」の取り組みにも厚みをもたせる。7月末時点で全管理職のうち女性管理職が占める割合は8.1%。2020年3月末までにこれを20%に引き上げる。

8面(文化)

試作品を女子高生の厳しい舌が吟味
【Runner】 西信金地方創生室
「ご当地ひつじカレー」で町おこし
  名古屋近郊から人呼び込み
  一宮を元気に 奮闘中
 
 地域金融機関にとって地方創生は切り離せない。地元経済が活気を取り戻すことで、お金が回り、雇用が生まれるからだ。切り口はいくつかある。起業・創業に始まり、企業誘致による間接雇用もある。最近では空き家対策も兼ねた都会から人を呼び込む移住定住だったり、観光振興もテーマになっている。そんななか、愛知県一宮市に本店を置く尾西信用金庫がこれまでと一味違った町おこしに取り組んでいる。題材は羊。「ご当地ひつじカレー」による地域活性化
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