2016年8月1日
2016年8月1日付 第2898号
1面
金融機能強化法を延長 政府が概算基準
地域金融「格付け活用」も
リニアに3兆円先行投資
自民党政調全体会議・日本経済再生本部・英国のEU離脱緊急特別本部(本部長=稲田朋美政調会長)は7月28日の会合で「政府の経済対策(概算要求基準)」を審議、了承をとった。具体的な施策で金融関連を整理すると別表の通りになる。リニアへの巨額インフラ投資に象徴される今回の政府の施策には、金融関連の「経済対策」が多く入った。来年3月末で切れる予定だった金融機能強化法は今回の対策で延長が決まった。「ローカルベンチマーク(地域格付け)」の活用で、地域に見合った地域金融機関ならではの貸出姿勢が問われることになりそうだ。
2面(地域総合)
金融機関で770人が取得 動産評価アドバイザーに本腰
「事業性評価士」で自前評価
金融機関の動産評価アドバイザー認定者が770人に達した。中小企業の実態を把握し、中小企業が求めるニーズに的確に応える能力を持つ動産評価の目利き力を高めることを目的に資格取得に拍車がかかりそうだ。
3面(地域総合)
【オリコ 河野 雅明新社長に聞く】
強みの営業網 新領域に横展開 「強いオリコ」が最終ミッション
銀行保証で地方創生に貢献
信販大手のオリエントコーポレーションが攻勢に出そうだ。みずほフィナンシャルグループ(FG)副社長の河野雅明社長が新社長に就任したことで新たなフェーズに入る。過払い金返還請求の懸念は残るが、個品割賦、クレジットカード、銀行保証に、企業の決済保証を加えた主力4部門の事業基盤は安定し固い。河野新社長にオリコのこれからを、抱負と絡めて聞いた。
4面(大手行・証券・保険)
貸株基幹業務にAI活用
トレーダー判断に近似
カブコム証券 過去の経験も併用
カブドットコム証券は機関投資家向け貸株基幹業務(ストック・レンディング)に日立製作所の人工知能(AI)を活用する。これまでレンディング業務の担当者が過去の経験と各種の市況情報を用いて総合的に判断し算出していた貸出レートを、瞬時に自動的に生成する。実際の業務の活用にあたっては、同システムと既存のトレーダー双方の判断を併用。トレンド変化のフォローや急激なレート調整が必要となる部分には、トレーダーの判断余地を残す。
5面(地銀)
預金連動型住宅ローン再開 東京スター銀
30~40代向け 残高の最大7割
30~40代向け 残高の最大7割
東京スター銀行は7月19日、「預金連動型」スターワン住宅ローンの取り扱いを再開した。顧客に対し、住宅ローンを返済しながら手元に現金がある安心感や資金流動性という利点をアピールできる。これまでは、預金残高と同額分の住宅ローン残高に金利がかからなかったが、ローン残高の最大7割までを預金と連動するように商品を改めた。住宅購入層の中心である30〜40代に訴求する。
6面(信金・信組)
広域連携 西日本にも 信組
第一勧業信組、笠岡信組と協定
第一勧業信組、笠岡信組と協定
東日本での広域連携が西日本の信用組合にも波及している。7月15日に第一勧業信用組合(本店=東京都新宿区)と笠岡信用組合(本店=岡山県岡山市)が連携協定を結んだ。第一勧業信組の営業店の活用や相互の交流を促すなどの取り組みを通じ、取引先の業容拡大を支援する。地方創生が政策課題に浮上する一方、他業態とのすみ分けが崩れ、信組の存在意義が問われている。「協定を新たな一歩としたい」(笠岡信組の山本國春理事長)考えだ。
7面(信金・信組)
市一丸で魅力発信
銚子信金 広域に展示販売会
銚子信金 広域に展示販売会
中企庁の事業活用
銚子信用金庫(本店=千葉県銚子市)は12日、銚子市役所で銚子アグリ&マリンツーリズム構築事業「銚子の魅力発信プロジェクト」のキックオフ会議を開催する。事業主体は同信金だが、銚子市が連携地方公共団体として事業を申請、銚子市全体の取り組みとして各団体と組んで積極的に支援事業を推進する。
8面(文化)
【Runner】 アフラック
「給与サポート保険」新たに投入
がん、医療に続く、第3の柱に
5年間の消費者調査を反
アフラックが病気やケガなどで働けなくなった際の収入減収に備える新たな保険を発売した。がん保険、医療保険に続く「第3の柱」として位置付け、これまで以上に生活者の不安を解消したいという。ブランドプロミス「生きるを創る」を具現化して、生きるための保険商品や契約者に自分らしく生きてもらうための役立つサービスを提供する。収入減少に備える就業不能保険や所得補償保険は生損保数社で扱っているが、その存在自体の認知度がまだ低く「発展途上」だ。まずは認知と理解を積極的に推し進めて加入検討につなげ、正確迅速な支払いで役立つことを目指す。