2016年6月27日
2016年6月27日付 第2893号
1面
金融広報委■金融リテラシー初の本格調査
「知識に自信」国民性くっきり
日本13%、米国73% 英・独とも差
金融広報中央委員会(会長=吉国真一氏)は17日、「金融リテラシー(金融の判断力)」調査の結果をまとめた。日本における個人の金融知識を本格的に調べた初の試み。18〜79歳の個人2万5000人が対象で都道府県別に、また海外調査との比較も行った。別表にはこの結果の中から「回答者の階層(低得点〜高得点者の5階層)」から1階層と5階層を取り上げ、金融リテラシーの高得点者の回答率の高い順にまとめている。フィンテックの議論では、日本での金融リテラシーの浸透が推進力のカギになるとの指摘がある。
2面(地域総合)
よろず拠点を新橋に移転
東京都 実施機関は東信協
東京都 実施機関は東信協
東京都はよろず支援拠点を2016年度から東京都信用金庫協会に設置、相談窓口に加えて信金の営業店や本部で積極的に出張相談会を開くなど連携を強化している。売上拡大、経営改善など中小企業や小規模事業者、創業予定者の経営上のあらゆる悩みに経験豊富な専門家が助言と支援を行い好評だ。
3面(地域総合)
財務局長人事
7財務局長が交代
関財に小野尚氏 長谷川靖氏は2度目の登板
2016事務年度を直前に控え、金融関連官庁の幹部人事の異動が始まった。財務省は17日付で、北海道、東北、関東、東海、近畿、中国、四国の7財務局長の人事を発令した。長官以下3局長までの幹部人事で変更がなかった金融庁の影響もあり、財務局には金融庁から実力派官僚が異動した格好だ。
4面(大手行・証券・保険)
スマホアプリ全面刷新 じぶん銀
タイムライン初導入 取引明細・関連情報、時系列に
「スマホ銀行」を実践するじぶん銀行が、同行のスマートフォンアプリを全面的に刷新した。まず取引明細や各種情報を時系列に関連づけて表示する「タイムライン」を邦銀で初めて導入。今秋以降、貯蓄・資産形成に関するコンテンツの提供などを開始する。来春にはキャッシュカードを使わず、じぶん銀のアプリでセブン銀行ATMを使って入出金取引ができるサービスを、セブン銀ATM提携金融機関のなかで先駆けて実施する。スマホならではの新機能を盛り込み、利用者の満足度を高める。
5面(地銀)
地域をバックアップ 山口銀と西京銀
戦略産業雇用創造プロジェクト
戦略産業雇用創造プロジェクト
【大阪】山口銀行と西京銀行は21日、山口県が実施する「戦略産業雇用創造プロジェクト」の指定金融機関として厚生労働大臣から指定を受けた。都道府県が提案する事業からコンテスト方式で産業政策と一体となった雇用創造効果が高いプランを国や地域の自治体や大学、金融機関で事業を支援する。質の高い雇用を戦略的に創造する活動を支援することが狙い。
6面(信金・信組)
45年ぶり新人事制度 川崎信金
抜本改革管理職は年俸制
抜本改革管理職は年俸制
川崎信用金庫(本店=川崎市)は新人事制度を制定し、16日から施行した。上位職と下位職とで給与の逆転があった年功色の強い旧制度を廃止。新制度では、非管理職は「職能等級」、管理職以上では担う仕事を基準に処遇する「役割等級」を導入したのが柱だ。検討開始から2年半の時間を費やして、小規模な変更を行いながら運用してきた旧人事制度を、1971年の制定以来45年ぶりに抜本改革した。
7面(信金・信組)
北見信金 太布康洋理事長に聞く
預金シェア貸50%維持
地方創生は医療と教育
北見市は道東に位置する人口12万人のオホーツク圏最大の都市。面積は北海道で第1位、全国で第4位の広さ。地域資源に恵まれ生産量日本一の「玉ねぎ」や日本有数の水揚げ量を誇る「ホタテ」など地域産業や経済の中核都市として発展している。北見市に本店を構えるのが北見信用金庫だ。「強みはシェアと自己資本比率」と強調する太布康洋理事長に最近の取り組みを聞いた。
8面(文化)
【Runner】 中京銀行
「マグロ」の近大と産学連携
きっかけはバナナの鮮度管理
取引先が抱える悩み 知力で解決
中京銀行が近畿大学と産学連携協定を結んだ。取引先企業が抱える技術課題を近大の知力で解決に導くのが狙い。近大と言えば不可能とされてきた「マグロの完全養殖」で名を上げ、3年連続で受験者数日本一に輝くなど注目度二重丸の関西の大学。中部地域の金融機関と連携協定を結ぶのは今回が初めて。存在感をアピールしようと金融機関と大学のタッグは全国的に広がっているが、なかなか成果を上げられないでいるのが実態。近大パワーの活用で実のある連携に発展するか、期待が高まっている。