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3月

【128】2016年3月28日付 フィンテック最新事情⑪

新しい〝連携〞を呼びかけるフィンテック2.0
ドイツ銀の「フィンテック2.0」
 
 ドイツ銀行からペイメントに焦点を当てたフィンテック2.0の資料が本年2月に発表された。本稿103号では、「サンタンデール銀行の2.0」の概略を紹介している。共にペーパーの趣旨は、規制された業界で、永く経営し、マーケットや顧客から信頼を得ている銀行の立場からの次の指摘であった。
 銀行は、革新的な金融サービスを素早く開発できているフィンテックと競争をするのではない。互いに手を取り合い、知恵を出し合う関係(コラボレーション)を望む。それが銀行そのものを革新させる。ただし同じフィンテック2.0でも、対象範囲とする銀行サービスの広がりには違いがあった。
 当稿では、改めてフィンテック2.0と表現する銀行側ビジョンを紹介しよう。
 最初に発表したサンタンデール銀行の資料は、銀行がこれからフィンテックへの投資を推進するため設立したサンタンデール・イノベンチャーズが発表したもの。
・・・続きは紙面に掲載
 

【127】2016年3月21日付 フィンテック最新事情⑩

米国やアジアに積極投資が続いている
大型投資、アジアでの急増がリード
 
 「2015年は、ベンチャーキャピタルが本格的に投資参入した年だ」との書き出しで、KPMG/CB Insightsはフィンテック投資動向グローバル分析レポート2015版を3月9日に発表した。
 本稿100号(14年7月27日付)では、14年のフィンテック投資額は121億㌦と前年の3倍に急増と紹介した。
 15年は、その1.58倍の191億㌦と70億㌦増えた。ベンチャーキャピタルからの投資に限定すると、14年の67億㌦に対し15年は138億㌦と約2 倍強に増えた。15年の投資増加分は、ほぼベンチャーキャピタルから全額が投資されたものだったことになる。以下、ベンチャーキャピタルからの投資概要を紹介する。
 15年を特徴付けたのは大型投資である。大型投資案件(0.5億㌦以上)は11年から
13年の3年間に約15件あったが、15年は年間で60件を超えた。ただし、年間合計では138億㌦653案件と増えたものの下半期 になって案件数よりも金額が大幅に落ち込み、第4 四半期は14年第3四半期以来の最低水準である17億㌦154案件にとどまった。
・・・続きは紙面に掲載
 

【126】2016年3月14日付 フィンテック最新事情⑨

多くのフィンテック企業はアプリ世代が立ち上げている
ミレニアル世代が成功のカギ 63社のリスト
 
 大手米銀1行で2000万人を超えるモバイルバンキング、そのサービスの主なユーザーはデジタルネイティブと呼ばれる1980年から2000年に生まれの18歳から35歳の若者たち。
 インターネットが劇的に進展する時期にサイバー空間で生活し始めた若者たちをミレニアル世代と呼ぶ。親の世代と同じく金融サービスを必要とするが、そのサービスに求める発想は、デジタルネイティブにしか理解できないものだ。
 本稿99号(15年7月20日付)で紹介したシティバンクの例のように、「銀行内部の開発に頼らず、フィンテックの力を集結して、顧客が求めているサービスを早く開発する」と言い切っている。この理由は、いくら銀行内で考えていても、従来の銀行モデルの延長でしかないサービスができてしまう―この危機感があるからだ。
 とくにこの世代は、モバイルバンキングが普及し、より簡単な操作で、使い易く、しかも便利なサービスを求める。デジタルネイティブの中には自分でアプリを作れる、より簡単なキー操作方法や、複数のサービスを組み合わせた付加価値の高い便利なサービスを――と発想する者も多い。
・・・続きは紙面に掲載
 

【125】2016年3月7日付 フィンテック最新事情⑧

創業間もなく激しい競争のさなかに いる
1兆円超えた投資額 フィンテック102社
 
 金融サービス(業務)が分化し、個々に提供される「アンバンドリング化」によりフィンテックのスタートアップが急成長している。スタートアップ企業の資金調達状況や業界レポートなどを提供するCB Insights社から、アンバンドリング化の実態を示すレポート「デジタルバンキングのバリューチェーンに襲いかかるフィンテック1 0 2社」が2月8日に発表されたので、その概要を紹介する。
 金融サービスのアンバンドリング化を7つのカテゴリーに分け、直近の資金調達額や競合状況等の情報でランキングした。本稿ではとくに国籍に注目している。
 カテゴリー1。個人の借り手と貸し手(個人と企業)を結ぶプラットフォームを提供するマーケットプレース・レンディングには31社をリストアップ。国別は米国9、英国5、中国9、ドイツ2、フランス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、エストニア、スウェーデンから各1社。トップスリーにSocial Finance(米)、UpstartNetworks(米)、Lu.com(中)のフィンテック各社が名を連ねる。
・・・続きは紙面に掲載
 
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