2015年6月15日
2015年6月15日 第2846号
〈1面〉〝初動〟遅れ「致命傷」 国際テロ対策強化要綱 金融業界に要請サイバー攻撃に照準
警察庁は5日、ISIL(イスラム国)やAQ(アル・カーイダ)対策をまとめた「国際テロ対策強化要綱」を関係議員に配布した。2016年6月開催の伊勢志摩サミット(主要国首脳会議)や20年の東京五輪開催までに日本での国際イベントは目白押し。過去の五輪開催時のテロ事件を参考に、昨年12月に政府が「『世界一安全な日本』創造戦略」を策定しており、このテロ対策を概括した内容で、金融関連を別表にまとめた。テロ組織とかかわりのない個人による「ローン・ウルフ」型テロの発生をも防ぐため、「インターネットの情報宣伝やこれに呼応する者を把握する」としている。
〈2面〉香港で「日本式」資産運用サービス 「ニッポン・ウェルス」中島 努CEOに聞く
新生銀ら11社出資 今夏本格開業 「個人向け相談にきめ細かく」
香港で設立される銀行としては、海外銀行の支店・現地法人を除いて、現地当局から4月に実に51年ぶりとなる銀行免許を取得した金融機関がある。名称は「ニッポン・ウェルス」。新生銀行、マネックスグループ、東急リバブルといった日本企業と香港の有力企業を合わせて計11社の出資により設立された。今夏にも証券免許を取得する予定で、香港で個人向けに資産運用サービスを開始する。マネックスグループ元取締役で新銀行の代表を務める中島努CEOは「資産運用ニーズに日本式のきめ細やかな対応で応えていく。開業後5年で4000億円の預かり資産残高を目指したい」との見通しを示した。
〈3面〉移地方で支援拡大 イスラム教徒関連ビジネス
大分銀 APUと産学連携 焼津信金 ハラルセミナー
大分銀 APUと産学連携 焼津信金 ハラルセミナー
イスラム教徒(ムスリム)関連ビジネスの拡大を支援する動きが、地域金融機関で広がりをみせている。大分銀行は4月に立命館アジア太平洋大学(APU、大分県別府市)のムスリム研究施設と産学連携。焼津信用金庫(本店=静岡県焼津市)はイスラム教徒が使用可能な商品を示すハラル認証もテーマにしたセミナーを開く。
〈4・5面〉〝絆〟大切に感謝こめて 信頼と存在感アピール
6月15日は「信用金庫の日」 各種イベントが目白押し
6月15日は「信用金庫の日」 各種イベントが目白押し
今年も「信用金庫の日」を迎えた。1951年6月15日に信用金庫法が公布、施行されたことにちなみ設けられた。全国の信用金庫で地域との〝絆〞を大切に日ごろの取引に感謝をこめたイベントが目白押しだ。全国信用金庫協会は信用金庫の日に合わせて地域応援キャンペーンを展開。個別信金でも清掃、献血、感謝デー、花いっぱい運動、募金など、さまざまな活動に取り組む。信用金庫は地域への感謝の気持ちを忘れることはない。また、「信用金庫の日」は信用金庫の信頼性向上と存在感をアピールする機会でもある。地域とのふれあいを通じて、その思いを届ける。
〈6面〉女性スクール来月開校 次世代の経営者育成へ 北都銀 内閣府審議官ら講師招く
北都銀行は、秋田県内で経営のプロを目指す女性経営者および次世代の経営者を展望する女性リーダーを対象として、7月23日に「女性ビジネススクール」を開校する。同行は、今年1月に「女性が輝く先進企業表彰」で内閣総理大臣賞を受賞するなど、金融界の中でも女性の活躍推進に積極的に取り組んでいることで有名だが、今回のビジネススクールもその一環で、女性経営者育成に向けた新たな成果が期待される。
〈7面〉小平支店リニューアル 西武信金 「人財支援センター」創設 地元の企業にも開放
〈8面〉『Runner』 青木信金
子供たちの安全を願って 「地域安全マップ」作製支援
職業観育成にインターンシップも継続
通学路に危険な場所はないか。子供たちの安全を守ることは地域金融機関にとって最大のミッションだ。青木信用金庫(本店=埼玉県川口市)は「街づくり、人づくり」を通じて、地域との結びつきを大切にする地域貢献活動として「地域安全マップ」の作製支援やインターンシップを続けている。安全マップは実習により子供たちが事件の起きやすい危険な場所を知り、未然に事件を防ぐ能力を身に着けるのを狙いにしている。また、就業体験を通して学生の進路意識や勤労観、職業観の育成を図るインターンシップの取り組みも積極的だ。同信金の地域貢献活動に迫った。
小宮教授による講義