11月
【71】2014年11月24日付 モバイルバンキング最新事情
“サイバー防衛網”共同作戦
「銀行に新サイバー防衛体制が整う」との見出しで米ウォールストリート・ジャーナル紙(11月3日付)は、銀行が主導して開発したソルトラ・エッジ(Soltra Edge)システムが12月2日から本格稼働すると報道した。「ソルトラ・エッジ」、この名前は、昔ヨーロッパで侵入者をいち早く告げた狼煙(のろし)から由来している。
米銀業界では1999年に設立した「金融サービス情報共有分析センター(FS-ISAC)」によってサイバー脅威情報の共有は図られていた。しかしその情報処理は手作業であった。自行のセキュリティーシステムに必要な情報をセットして、ハッカーからの攻撃を防御するのに7時間ほどもかかっていた。今夏に発覚したJPモルガン銀行の例で明らかだが、最近のハッカー攻撃は、同時に10行前後の銀行を同時多発的に攻撃していたといわれる。他行が攻撃を受け、その脅威情報が報告されたらリアルタイムに防御態勢を整える必要がある。事実、JPモルガンの発覚後に11個の怪しいIPアドレスが特定され、このシステムで対応した銀行があったといわれる。
・・・続きは紙面に掲載