2014年12月1日
2014年12月1日付 第2822号
〈1面〉マイナンバー緊急提言 ICチップ、有料で民間開放
自民党IT戦略特命委員会(会長=平井たくや衆院議員)は11月19日の会合で「マイナンバーへの緊急提言」をまとめ、甘利明担当相に提出した。2015年10月の「個人番号通知カード(仮カード)」発行まで1年を切り、16年1月からの「個人番号カード交付(同時に生活保護者への医療扶助券及び共済組合証を個人番号カードに切り替え)」が始まる。このスケジュールをいかにこなすかが課題で、提言は「①個人番号カードを16年1月以降は健康保険証に利用できる②番号カードの空き領域をキャッシュカード利用に解禁し、これに伴いICチップの民間利用に対応させる③国家公務員共済で先行利用し、初年度に少なくとも1000万枚以上の発行計画に取り組むべき」とした。
〈2面〉信金発!地域発見フェア REPORT②
全国の信用金庫が推薦する地域企業を東京に集めて開かれる全国規模の企業マッチング大会「信金発!地域発見フェア」が11月12日、13日に東京ドームで盛大に開かれた。全国から189信金が推薦した企業590社が出展。2日間で3万3000人が来場する大イベントとなった。前号に続いて出展企業を紹介する。本紙のフェア特集で紹介した出展企業も予想を超える来場者に嬉しい悲鳴を上げていた。
〈3面〉日本公庫 協調融資 堅調に推移
日本政策金融公庫は民間金融機関との協調融資の実績を伸ばしている。今年度から成長戦略分野の中でも、創業や事業再生、農林漁業など民間金融機関からより連携が求められる分野において実効性を高めるため、具体的な紹介ルールを取り決めた協調融資スキームづくりに重点を置いているからだ。今年度4~9月期では105機関増加し、9月末時点で248機関に上がった。
〈4面〉主要損保7社 9月期決算 大手3グループ、過去最高益予想
主要損害保険7社の2014年9月中間期決算が11月19日に出そろった。売上高に相当する正味収入保険料は全社で前年同期比を上回った。東京海上日動ホールディングス(HD)とMS&ADインシュアランスグループHDは中間期としては過去最高益を叩き出した。損保ジャパン日本興亜HDは今年9月の合併関連費用を計上しマイナスとなったが、通期の利益予想を上方修正。達成すれば大手3グループともに過去最高益となる。交通量の減少で事故が減り主力の自動車保険の収支が改善したことや海外事業、生保事業が貢献した格好だ。円安・株高も追い風になった。
〈5面)大垣共立銀 豊橋に2店同時開設
【名古屋】大垣共立銀行が愛知県豊橋市に進出する。今月14の2店舗同時オープンを明らかにした。豊橋市は東三河地区の中核都市で、県内の第二地銀は市内に1~2店舗を持ち、地元信金も複数店舗を構えるが、その中に割って入る。新設2店舗のうち、藤沢支店は年中無休の窓口営業を行い、サービス面でほかの金融機関と差別化する。名古屋市近郊の新興住宅地をめぐり県外地銀との顧客争奪戦が激化していたが、東三河に飛び火した格好。競合はさらに強まりそうだ。
〈6面〉〝還暦超え〟支店長3人衆
東京信用金庫(本店=東京都豊島区)で還暦を超えてもまだまだ現役として活躍している支店長がいる。板橋支店の小浜淳支店長、志村坂下支店の大平利夫支店長、志村支店の原直道支店長だ。3人は定年退職を迎え本部や支店で嘱託となり、定年後の再雇用制度によって現場に復帰(継続)した。高齢者が社会の支え手として活躍し続けることが求められるいま、大先輩としての思いをそれぞれ語ってもらった。
(左から)大平利夫支店長、小浜淳支店長、原直道支店長
〈7面〉中日信金 シニア人材交流会開く
【名古屋】中日信用金庫(本店=愛知県名古屋市)は11月19日、本店でシニア人材交流会を開いた。大手企業のOBが培ったノウハウや経験を中小企業の課題解決に活用する。アドバイスにとどまらず、顧問契約や即戦力として支援企業に就職するケースもあり、マッチングの形態も多様化している。関東地区の信用金庫で始まったこの交流会が東海地区で開催されるのは初めて。中日信金を皮切りに愛知・岐阜県内の7信金で開催される予定だ。
〈8面〉Runner ソーシャルビジネスサポートあいち
若者の就労支援や高齢者の介護、子育てなど地域が抱える課題解決にソーシャルビジネスは欠かせない。小さなニーズに応えることが共助社会の実現につながる。だが、資金繰りや経営面で悩めるNPOは少なくない。そこで立ち上がったのが愛知県の地域金融機関や行政、支援機関。10月末、日本政策金融公庫がまとめ役となって「ソーシャルビジネスサポートあいち」が発足した。NPOなどの創業から財政、運営まで連携して盛り立てていこうとしている。NPOにかかわる複数の関係機関がタッグを組むのは全国でも初めての試み。