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2014年7月21日

2014年7月21日付 第2805号

〈1面〉議員立法「廃案ラッシュ」
 
 186国会は6月22日までの150日間の会期を終えた。その間に政府は閣法85件を提出、このうち金融庁からの金融商品取引法改正と保険業法を含む82件が成立した。議員提出の法案では、衆院に提出された衆法88件のうち18件、参法は29件のうち3件が成立、閣法に比べ議員立法では多くの法案が積み残され、廃案ラッシュになった。会期が終了し政治を支えていた公務員は財務省や金融庁を始め異動の時期となった。ただ公務員への国民の批判は根強く13日に投開票された滋賀県知事選では自民・公明両党が推薦する小鑓隆史氏(経済産業省出身、47歳)が敗れた。原発政策への批判に加え、自衛権を巡る安倍政権の強引な政治運営は、揺らぎを見せている。
 
〈2面〉東京国際金融センター構想 世界と並ぶ最後のチャンス
 
 
 東京都の舛添要一知事は11日の会見で「東京国際金融センター」構想を打ち上げ、同時に東京都選出の国会議員に向け構想の根回しを始めた。すでに2020年の東京五輪開催をきっかけに特区構想があり、これを機に具体的な工程表の作成にはいる方針。舛添氏は「今回の国際金融センター構想は日本市場がニューヨークやロンドンと並ぶ最後のチャンス。失敗すれば日本経済が終わるとの危機感を持っている」とも述べた。
 
〈3面〉野村アセット調査 NISA口座 稼働率アップか

 今年1月からスタートした少額投資非課税制度(NIISA)口座開設者による投資実行が今秋から年末にかけて増加するかもしれない。野村アセットマネジメントの定期調査で、口座開設者で投資をしていない理由の2~3割は「投資時期、投資商品を見極めている」と回答。投資未経験者は「投資資金を準備し、年末までに投資する」との意向が一定程度みられたからだ。手本となった英国ISAでも導入初年度に、年度末に向けた最後の2カ月間に投資信託の設定額が拡大した事情もある。口座開設者は順調に拡大しているが、稼働率は振るわない。若年層の取り込みも課題。要望の強い非課税期間の延長・撤廃や投資金額の拡充などが反転する契機となりそうだ。
 
〈4面〉定住促進住宅ローン 自治体と連携 群馬、足利、東邦銀で開始

 国内の少子高齢化の進展とともに、地方から都市圏への人口の集中が顕著になっているが、これに危機感を持つ全国の多くの自治体と地方銀行が連携して定住促進のための住宅ローンを取り扱うケースが増えている。今月に入ってからも、群馬銀行、足利銀行、東邦銀行などが商品の取り扱いを開始した。地域の活性化に向け、今後も同様の動きが続きそうだ。
 
〈5面〉アスリート採用事例を発表 城北信金

 城北信用金庫(本店=東京都荒川区)は2日、ナショナルトレーニングセンター(東京・北区)で開かれたトップアスリートのための就職支援「アスナビ」説明会で採用事例を発表した。2020年の東京オリンピックに向けてアスリートを採用し選手活動を支援する企業が増えているが、そのなかで同信金は先進的に取り組み注目を集めている。

トップアスリートによる対談
 
〈6面〉社内ビジネススクール盛況 三井住友海上
 
 三井住友海上が立ち上げた独自のオンラインビジネススクールが盛況だ。当初は同社だけの取り組みだったが、質の良さが評判を呼び、MS&ADグループ会社にまで対象を広げた。「申込者がない日が1日もないほど」(人事部)と嬉しい悲鳴をあげる。今月中にも1000人に手が届く勢い。まず半年間のプログラムで11月末までを予定。これをひと区切りにさらにブラッシュアップしての継続が期待されている。
 
〈7面〉キャッシュレス化推進 経産省

 経済産業省はキャッシュレス社会の実現に向けた政策課題の抽出を目的に11日、「中間報告書」を公表した。4月に設置した研究会の議論をもとにしている。2020年東京五輪の開催が決まり、政府ではキャッシュレス決済を経済活性化の起爆剤に活用しようという機運が高まっている。同報告書ではその開催にあたっての4つの論点および、各課題と今後の方向性・解決策を示した。
 
〈8面〉Runner ジェーシービー

 ジェーシービーが2011年の50周年を契機に立ち上げた社内提案制度「明日のJ」が盛り上がりを見せている。これまでに全国従業員3800人のうち約6割が提案活動に参加した計算になるという。JCBの根幹にあるフロンティア精神を脈々と受け継ごうと取り組む。すでに実現した提案も増えてきた。社内提案制度を設けている金融機関は珍しくないが、形骸化に悩む先も少なくない。制度活性化について地域金融機関担当者が知恵を借りにくることもあるという。
 
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