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2014年5月26日

2014年5月26日付 第2798号

〈1面〉地域金融 再編で県境越えも 
 
 自民党は20日、「日本経済の力強く持続的な成長に向けた総合政策集2014」と「日本再生ビジョン」をまとめ政調全体会議に提出、この内容で大筋の了解をとった。6月に政府が発表する骨太方針を前に、各部会での予算要求など課題を整理したもの。総合政策集は高市早苗政調会長が、ビジョンは塩崎恭久・日本再生本部長代行がとりまとめた。とくにビジョンは「日本再生のための金融抜本改革」を10ページにわたって主張。「アベノミクスによる日本経済再生のために金融機関の役割が極めて大きい。問題企業の存続を許容しがちであった金融から脱し、金融機関は自ら積極的にその姿勢を転換していくことが必要」「企業の広域的営業展開を踏まえれば、地域金融機関が再編を検討することも有力な選択肢」だとした。
 
〈2面〉でんさいネット 普及進まず

 でんさいネットが昨年2月に鳴り物入りでスタートしてから1年余りが経過したが、あまり普及が進んでいないのが実情だ。利用契約件数に比べると、発生記録件数は伸び悩んでいる。このため、金融界では、利用促進のために企業に対して、関連セミナーの開催はもちろん、導入効果の発信や利用例の計数公表など、さまざまな働きかけを行うことを検討しており、でんさいの活発な利用を後押しする。
 
〈3面〉みずほ銀、ミャンマー大使館と共催 ティラワ経済特区の投資

 米国による経済制裁緩和により、投資環境が大きく改善しているミャンマー。日本、ミャンマー両政府が協力し開発するティワラ経済特別区(SEZ)内に、両国の企業で開発運営を行うティラワ工業団地が始動した。ここは国際的なインフラ水準を維持した同国にとって初の本格的な工業団地として、日本企業の関心が高い。そこで、みずほ銀行は、ミャンマー大使館が共催する「ティラワSEZへの投資」と題したセミナーを6月にかけて、国内2会場に加え香港、シンガポール、バンコクでも開く。同行をはじめ日本のメガバンクは、ミャンマーの最大都市・ヤンゴンに駐在員事務所を置く。同国政府は外国銀行に銀行免許を与えるもようで、日本の銀行にとってもビジネス面でさらに魅力が増しそうだ。
 
東京会場には約200人が出席した
 
〈4面〉ネット不正送金対策を強化 地銀界

 地方銀行各行は法人向けインターネット・バンキングにおける不正送金被害の防止に向け、対策強化の動きを強めている。不正送金被害は今年度に入っても増加傾向が続いており、従来のセキュリティー対策では被害を防止することができなくなってきているのが現状だ。このため、運用面やシステム面などで新たな対策を実施、検討していくとともに、顧客に対して注意喚起を促していく方針だ。
 
〈4面〉京都銀 新人研修でATMコーナー提供
 
 京都銀行は19日、京都市内に本店を置くワタキューセイモアグループの新入社員研修で、本店営業部のATMコーナーを提供した。同社は医療福祉関連サービス業で、新入社員教育に車いすの取り扱いを学ぶ研修を取り入れている。参加者は全員で55人。車いすに乗る人と押す人がペアを組んだ。京都ボランティア協会の指導のもと、約1時間程度行った。車いすで本店前まで来ると、周囲の安全を確認しながらスロープを使ってATMコーナーへ。車いすを利用して画面がどのように見えるか、いかに操作するかを実際に体験した。同社の新入社員は同行のほか、施設内での研修もあるが、車いすで屋外から建物に入る実践型研修は初めて。
 
車いすでの操作を実際に体験
 
〈5面〉浜松信金 個人特化 年内5店開設

 【名古屋】浜松信用金庫(本店=静岡県浜松市)が店舗体制を抜本的に見直す。従来の法人・個人の両方を扱うフルバンク型から対象を個人に絞った特化店舗を作る。手始めに来月にも浜松市の中心部にある曳馬支店と野口支店を合体し、曳馬支店の法人渉外を野口支店に移す。曳馬支店は少人数の個人特化店舗へと衣替えする。秋口にはさらに4店舗で同様の個人特化店舗に切り替える。環境変化に合わせた効率的な店舗を目指す一方で、法人営業を集約することで融資増強の足掛りにする。

〈5面〉西武信金 学生参加型「食の見本市」

 西武信用金庫(本店=東京都中野区)は5月15日、16日の2日簡、新宿西口広場で「第8回東京発!物産・逸品見本市極鮮TOKYO」を開催した。食品関連の事業者ら92社・団体が参加し食通も驚きの地域の逸品が販売。2日間の来場者数は5万人を超えるほどの盛況ぶりだった。また、産学連携支援の取り組みとして大学と連携し出展者と学生とのマッチングも実現した。今回協力した大学は東京家政学院大、嘉悦大、実践女子大だ。マッチングで実施したのが工場見学、販売サポート、相談コーナーだ。
 
盛況だった見本市
 
〈5面〉初の代理店長 重責も明るく

 「初の代理店長に就任するのは大変光栄なこと。後に続く女性職員のためにもしっかりと職責を果たしたい」と話すのは、福岡ひびき信用金庫の柴田佐織さん。4月に大蔵代理店長に就いた。柴田さんは「実は前から支店長職をやってみたかった」と話す。長年の想いが叶い、言葉にも自然力が入る。同信金4月の人事異動3人の女性支店長が誕生したが、女性支店長を起用したこと自体がそもそも初めて。実はこの柴田さんは初物づくしの人でもある。
 
福岡ひびき信金 柴田佐織代理店長

 〈6面〉アクサ生命 新契約電子システムを導入

 「包括的なサポートを届ける」ことを目指すアクサ生命が、その一環として7月から新契約電子システムを導入、保険加入時の顧客、担当者双方の負担を削減する。迅速な手続きとコンサルティングを通じて顧客に高品質なサービスを提供する。公式サイトもリニューアル、情報の充実と操作性を高めた。従来チャネルに加え、生活者との顧客接点を多様化する狙いがある。健康に不安を抱える人に向けた定期保険の開発も体験価値向上を意識している。
 
「よりよい体験価値」を説明する関係者
 
〈7面〉イオンフィナンシャル グループ連携を加速
 
 
 イオンフィナンシャルサービスは2015年3月期に、傘下の金融会社との連携を加速する。各社が持つ取引先情報を一元化し、個人・法人ともに営業力を引き上げる。ネット事業も強化し、投資信託など取り扱いを増やす。子会社らが手がけるリフォーム・オートローンなどでは銀行の低利資金を活用するなどして取扱いを伸ばす。
 
今期もインストアブランチを増やしコンサル営業を拡充する
 
〈8面〉Runner 三菱UFJニコス

 巷間溢れるクレジットカードはすでに選別時代に突入している。まさに戦国の世の様相。ただ持ってもらう、ではなく「いかに使ってもらうか」が勝負の決め手だ。ウェブやメールを媒介に顧客接点を強化する動きが活発化する中、三菱UFJニコスはあえて対極ともいえる会員情報誌にも力を注ぐ。伝えるという情報誌の基本機能だけではなく、MUFGカード、NICOS、DCといった複数のカードブランドの「顔」となる。「ハイクラスのカード会員」という顧客満足につながる“プラス上質”をキーワードに、今年度も企画が進んでいる。

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