2014年2月24日
2014年2月24日付 第2787号
〈1面〉地域連携 全国へ 地方経済産業局
経済産業省傘下の地方経済産業局と地域金融機関との連携強化が進んでいる。別表は13、14日に自民党中小企業・小規模事業者調査会が各地の産業局から聴取した経済状況を「金融機関との連携」部分を取り出してまとめた。各地の経済産業局では産業競争力協議会が開かれ、地域特性を意識した戦略が3月にまとまる。
〈2面〉日銀 貸出支援枠2倍に 「予想外」に市場好感
日銀は18日の金融政策決定会合で2013年度末に期限の到来する「貸出増加を支援するための資金供給」と「成長基盤強化を支援するための資金供給」について規模を2倍としたうえで1年間延長することを全員一致で決めた。貸出増加支援制度は金融機関が貸し出しを増加させた額の2倍まで、成長基盤増加支援制度は本則の総枠を3兆5000億円から7兆円に倍増する。両方とも固定金利0・1%で4年間の資金供給が受けられるようにする。日銀の発表に市場は好感した。野村証券のリサーチアナリストは「予想外でのタイミングでの政策決定がポジティブサプライズとみなされ、株価上昇のきっかけとなり、金融緩和期待で上昇する米国株に一歩追いつくことになった」との見方を示した。
〈3面〉「弁護士費用保険」取り扱い SBI証券
SBI証券が保険商品の品ぞろえを広げた。17日から、プリベント少額短期保険(仙台市)が提供する、国内で唯一単独で加入できる弁護士費用保険の取り扱いを開始した。同社はSBIグループ会社と組んで、ウェブサイト上で簡単に手続きができる各種保険商品を扱っている。そのメニューに一定の法的トラブルに対し弁護士費用などを補償する商品を投入した。好調な業績で沸くネット証券界だが、個人投資家の資産形成に役立つ商品・サービス・情報提供の拡充に加え、広範な金融サービス力で競い合う局面が増えそうだ。
〈4面〉機密書類「オンサイト」シュレッダーサービス導入 岩手銀が4月から
岩手銀行は4月1日から、全営業店から排出される書類についてリサイクル化できるよう、機密書類「オンサイト」シュレッダーサービスを導入する。このサービスは、大型シュレッダーマシンを搭載したトラックが事業所を訪問し、廃棄する書類をリサイクル可能な大きさに裁断した後、製紙会社に持ち込んで再生紙資源としてリサイクルするもの。同行では、同サービスの導入により、二酸化炭素(CO2)排出量の削減や木材資源の保護を図ることができるとしている。
〈4面〉千葉銀 東京戦略強化へ 東京営業部移転オープン
千葉銀行は17日、東京・日本橋室町に建設していた「室町ちばぎんビル」(地上17階・地下4階)の完成に併せ、東京営業部を新築移転オープンした。同ビルは、日本橋再生計画の中核を担う室町東地区開発計画の一環として建設する共同6事業者によるビルで、今月竣工した。2010年10月から仮店舗で営業してきた東京営業部は、17日から同ビル1階および5階の新店舗で営業を開始した。延べ床面積は1020平方㍍で、要員は48人。主要取引先は大手企業で、預金が937億円、貸出金が1兆2018億円。
テープカットを行う佐久間英利頭取(右から2人目)
〈4面〉金閣寺支店を新築移転 京都銀
京都銀行は17日、京都市内の金閣寺支店を新築移転オープンした。新住所は京都市北区衣笠北天神森町28番地。西大路通りに面した場所で、旧店舗から北に90㍍移転した。新築した場所は従来金閣寺が駐車場として所有していた土地。世界遺産の金閣寺の景観にふさわしく、瓦屋根の和風外観と周囲にマッチした建物として新たに誕生した。建物は鉄筋コンクリート造り地上2階建て。店舗延べ床面積は593平方㍍で、ATM4台と全自動貸金庫412個を設備した。
金閣寺支店オープンでテープカットをする関係者(左端が高﨑秀夫頭取)
〈5面〉創立90周年&合併10周年 記念式典に800人 福岡ひびき信金
福岡ひびき信用金庫(本店=福岡県北九州市)は2月15日に、創立90周年と5金庫合併10周年を祝う記念式典を盛大に開いた。取引先や金庫OBなど同金庫の関係者800人が参集。同金庫の歩みをこの日のために用意されたDVDで振り返るとともに、出席者は来るべき創立100周年に向けた決意を新たにした。
90周年を祝し関係者800人が駆け付けた
〈5面〉城北信金 セミナー&交流会 「究極の接客」学ぶ
城北信用金庫(本店=東京都荒川区)は17日、東京都内のホテルで「城北未来塾平成25年度第2回セミナー&交流会」を開催した。若手経営者や次世代経営者を対象に行っているもので150人が参加した。冒頭、城北信金の田中聖副理事長は「交流会は、企業の皆様が抱えている課題をお互いに情報交換し解決していくために実施し成果をあげている。活発な意見の交換をしてもらいたい」とあいさつした。
「城北未来塾平成25年度第2回セミナー&交流会」
〈5面〉城南信金 吉原理事長が講演
城南信用金庫(本店=東京都品川区)の吉原毅理事長は1月23日、神奈川県の厚木市文化会館で「原発に頼らない安心できる社会へ」と題して講演し協同組織の歴史や原発問題などについて持論を述べた。
〈6面〉生保大手4社の13円4~12月期決算
生命保険各社の2013年4~12月期の決算が13日、出そろった。大手4社では全社、本業の儲けである基礎利益が前年同期に比べ増収となった。そのうち3社は2ケタ増。保険販売とともに生保運営の両輪である運用の環境改善が寄与している。第一生命は上場後の最高益となった。売上高にあたる保険料等収入は、明暗が分かれた。利益の改善を受け、業界全体に給与引き上げへの気運も見えてきた。
〈7面〉〝流通系〟カードに勢い
リアル、ネットを問わずクレジットカード会社では「流通系」の業績が好調だ。楽天カードはカードショッピング取扱高が対前年比で4割を超えた。イオン銀行が発行するイオンカードはイオンの店舗拡大を受けて業容を拡大。キャッシュカードとの一体型カードや売り場と連係した販促企画を相次いで打ち出すなどして、利用金額を伸ばしている。
〈7面〉ビジネス・マナー研究会を発足 日本ビジネスドック
日本ビジネスドック(本社=東京都文京区、植田亜津子社長)は11日、明治記念館で「ビジネス・マナー研究会~Four-LeafClover~」発足会を華やかに開催した。冒頭、同研究会の会長を務める植田社長は「ビジネスマナー・インストラクターのセミナーは今年で25年目に入ります。ここで、一段ステージを上げなければと、セミナー修了生による研究会を発足しました。優秀なセミナー研修生による研究会を作ることが私の夢でした」とあいさつした。
あいさつする植田会長
〈8面〉Runner アーク東短オルタナティブ
国内の機関投資家にプライベート・エクイティ(PE)・ファンドなどを媒介する金融商品取引業者のもとに、世界に名だたるファンド運用会社の首脳が連日のように本社オフィスを訪れている。その企業はアーク東短オルタナティブ。おそらく国内で唯一、プライベート・エクイティ(PE)・ファンド投資を専門とする業者であるためだ。2010年に開業した同社は昨年末に東短ホールディングスからの出資受け入れにより、ネットワークの拡大と営業基盤の強化を手に入れたことも大きい。三菱信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)出身で、ゴールドマン・サックス・アセットマネジメントなどを経て開業した棚橋俊介社長は「ベストな売買の媒介を行うのが柱だ」と強調する。
アーク東短オルタナティブの棚橋俊介社長(右)と鈴木英典取締役