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2013年12月16日

2013年12月16日付 第2779号

〈1面〉政府の補正予算 中小企業対策に3400億円 
 
 自民党経済産業部会は10日の会合に「2013年度補正予算案の主な項目」を示し、了承をとった。「ほぼ要望通り、満額回答の内容」(経済産業省)になった。消費税率の引き上げを目前に景気回復を持続させるための具体的な経済対策が注目されていた。中小企業対策に大半の3400億円を計上、この内容は別表の通りとなった。すでに1000億円を使い切り申請が受けられない事態の「ものづくり補助金」には、実質的な金融利子支援を含めて新規に1600億円の増額を行った。資金繰り・事業再生支援も1300億円を認めた。ただし「政府系金融機関を活用しての経営者保証ガイドラインに対応した融資推進」と記述、民間金融機関との競争を一段と煽るとの見方が根強くある。
 
〈2面〉「番号法」準備、ウェブで指南 野村総研 民間企業向けに

 2016年1月から社会保障・税番号制度(番号制度)が導入されることに伴い、野村総合研究所は6日から、企業が対応すべき事項について調査した結果などを同社ウェブサイトでの公開を始めた。第1弾として従業員の給与や福利厚生の業務において、どのように対応すべきかを調べ、想定される帳票や業務フローなどの実務情報として発信する。同社は早くから番号制度に着目し、同制度を所管する内閣官房などとの意見交換を重ねている。関係機関との議論を経てまとめた内容を開示することで、民間企業の準備を支援する。
 
〈3面〉三井住友銀 初のアグリ商談会開催
 
 三井住友銀行は、①ファイナンスおよびファンドの活用②ニーズを捕捉するマッチング③三井住友フィナンシャルグループの日本総合研究所を活用したコンサルティング――を連携させたアグリビジネス推進を強化している。11月26日には農業生産法人から大手外食産業法人まで約150社の同行取引先が一堂に会した「アグリビジネスマッチング」を本店で初めて開催。同行の呼びかけで北洋銀行の農業生産法人4社も加わる商談会となった。同行の沢田修・法人戦略部長は開催した狙いを「農業生産法人が課題とする販路開拓を支援することだ」と説明する。
 
断続的に行われたマッチング
 
〈4面〉アジアの「食」セミナー相次ぐ

 地方銀行の間でアジアの「食」に関連したセミナーの開催が相次いでいる。七十七銀行は来年1月にフィリピンの食品市場をテーマにしたセミナーを実施する。また、伊予銀行は同じく2月、日本でも関心が高まりつつあるイスラム世界における食品などについての規律「ハラル」を紹介するセミナーを開く予定だ。アジアの食を新たなビジネスチャンスととらえる取引先の支援のため、今後も同様のセミナーを開催する地銀が増えてきそうだ。
 
〈4面〉名古屋銀 受験生をマスクケースで応援

 【名古屋】名古屋銀行が受験生を応援しようと、合格祈願マスクケースのプレゼントを始めた。受験料を払い込むために来店した客を対象に、先着5500人に配られる。ケースには、同行のオリジナルキャラクター「うさぎ支店長」の「心をこめて合格祈願しました」という言葉が記されている。今年で2年目の企画だが、昨年はクリスマスシーズンでの配布となり、出遅れた。地元紙に紹介されたところ話題を呼び、品切れとなって、慌てて追加注文することに。そこで、今年は受験同様、余裕を持って臨むことにした。合格祈願で人気が高い名古屋市内の神社で祈祷も受けた。
 

「体に気をつけて」と受験生にエールを送る森島さん
 
〈4面〉武蔵野銀 朝霞支店グランドオープン 
 
 武蔵野銀行は9日、朝霞支店のグランドオープンを記念する式典を開いた。9月に新店舗での営業は始めていたが、仮設店舗の取り壊しと駐車場の整備が完了した。式典ではテープカットが行われ、同行からは加藤喜久雄頭取や篠原正明支店長らが臨んだ。同支店は法人・個人併設型店舗で、同行の中でも最上位店舗という位置付け。埼玉県西南部地区の基幹店として、同地区の事業性融資や住宅ローンの推進強化の中核を担う。預金は493億円、貸金は565億円(2013年9月末現在)。
 
テープカットを行う関係者
 
〈5面〉大手信金 中間仮決算 最終利益25信金で増
 
 預金規模1兆円を越える大手信金の2013年9月中間仮決算がまとまった。市場金利の低下で資金利益は減少、コア業務純益が軒並み減少している。だが、最終利益は大手30信金中25信金で増加、減益となったのは4信金だけだった。アベノミス効果による円安や株式市況の回復で売買損益が改善したことが奏功。貸出金残高も事業所融資先数が伸びて減少幅に歯止めがかってきている。
 
〈5面〉西武信金 IT協会と締結
 
  西武信用金庫(本店=東京都中野区)は、ITコーディネータ協会(ITCA、播磨崇会長)と産業振興を目的に包括的連携・協力協定を締結し、6日に調印式を行った=写真。同信金は顧客向けに実施するIT活用サポート事業を同日に立ち上げて、その専門アドバイザーとしてITコーディネータを紹介する。具体的には各支店からIT活用サポート事業の活用や相談依頼があった場合に協会が認定した専門家を紹介し、顧客セミナーなどの講師や取引先の中小企業の経営支援に活用する。コーディネータは支援結果を同信金に報告する。
 
 
〈5面〉多摩信金 体験型の健康介護展に1850人

  多摩信用金庫(本店=東京都立川市)は、創立80周年事業の目玉企画として6日、7日の2日間、体験型の健康・介護・医療の総合展「かぞく市」を開催し盛況だった。2日間で1850人が来場した。かぞく市は80周年の記念事業の目玉として家族の介護や医療を支えるために地元の医療・介護事業者を広く知ってもらおうと開催したもの。体を動かすイベントをはじめ、ビジネス向けセミナーなどシニア生活を支えるコーナーを設け注目を集めた。
 
オープニングセレモニー
 
〈6面〉外資件・新興系生保 2013年9月期決算
  
 外資系、新興系生保の2013年9月期決算がこのほど出そろった。一般企業の売上高にあたる保険料等収入については前年同期比で減収も目立つが、生保運営のもう一方の柱である資産運用面の環境が劇的に改善したことで、保険会社本業の期間収益を表す基礎利益は大幅に増えた。「銀行窓販でも一時払いの貯蓄性より第三分野など保障商品に軸足が移りつつある」(大手外資関係者)と実感する。金利動向に左右される一時払い商品は急激な資金流失リスクもあり安定運用が難しいことを懸念する。
 
〈7面〉Master Card 
     グローバル・コマーシャル・プロダクツ グループエグゼクティブ エド・グラスマン氏に聞く

  MasterCard(マスターカード)で法人向けサービスをグローバルに統括するエド・グラスマン氏が来日、4日に金融経済新聞社のインタビューに応じた。法人向けのリアル、バーチャル双方のカードを切り口にそのデータの管理システムなど一連の商品群で、企業が経費などのコスト管理を最適化する支援を日本市場に訴求する。日本の金融機関などを通じて大企業から中小企業にまでニーズに応じた課題解決策を提供したい、と考えている。
 
マスターカードのエド・グラスマン氏
 
〈7面〉日本ビジネスドック 植田亜津子社長に聞く
 
  日本ビジネスドックは女性の活躍を応援するためリーダー研修や管理職養成研修を実施している。マナーの基礎、インストラクターの技術を理論的に学べたと評価が高く、金融機関の参加者も多い。「金融機関が女性を管理職に育てるには仕事経験などキャリア形成が大切」と強調する植田亜津子社長に女性の活躍や課題にについて聞いた。
 

日本ビジネスドック 植田亜津子社長
 
〈8面〉Runner あおぞら地域総研
 
 あおぞら銀行は今年3月に、同行の完全子会社として「あおぞら地域総研」を設立した。同行と同地域総研、あおぞら債権回収の3者が一体となって、事業再生アドバイザリー業務に加えて、地域中小企業の一括再生を通じた地域の面的再生や地域活性化を地域金融機関に提案するのが核となる取り組みだ。設立から9カ月が経ち、これまで29の地域金融機関と事業再生アドバイザリー分野などで提携している。あおぞら地域総研の穂刈俊彦社長は「地域金融機関が策定した取引先の再生支援の方針に、第三者の目でチェックやアドバイスをするのが課された役割だ」と話す。
 

 
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