2013年10月14日
2013年10月14日付 第2770号
〈1面〉投資減税、詳細固める 秋の経済大綱
自民党は1日にまとめた税制大綱を受け「民間投資活性化等のための経済産業関係税制改正の概要」を、まとめた。①民間投資②産業再編③ベンチャー投資のそれぞれの促進と、最後に加えた④「企業収益が賃金上昇・雇用拡大につながる好循環の実現」の4本柱。また検討事項に⑤復興特別法人税の前倒し廃止⑥法人実効税率のあり方に関する速やかな検討開始⑦車体課税の抜本見直し⑧償却資産にかかる固定資産税の見直しとまとめた。
〈2面〉「知りうる立場にあった」 みずほ銀が反社融資でトップ初会見
みずほ銀行の佐藤康博頭取は8日、グル―プのオリエントコーポレーションなど信販会社を通じて反社会的勢力に融資していた問題で、金融庁が9月27日に業務改善命令を発動後、トップ自らが初めて記者会見に臨んだ。2010年に当時の西堀利頭取にも取引について一定の報告がなされていたことや、11年以降は取締役会やコンプライアンス委員会で問題融資の関連資料を配布していたことを明らかにした。佐藤頭取は「(自身も)問題を知りうる立場にあった」として、今後は実態解明の徹底と再発防止策の取りまとめに全力を注ぐ意向を示した。
一転して当時の頭取まで問題融資を把握していたことを明らかにしたみずほ銀
〈3面〉事業再生、地域金融との連携加速 あおぞら銀 じもとHDと協調融資へ
あおぞら銀行は地域金融機関と「事業再生」分野で連携を深めている。同行は昨秋、中小企業金融円滑化法の出口を見据え、グループ会社のあおぞら債権回収と共同して各地域単位で組成される事業再生ファンドを運営する新会社「あおぞら地域再生」を設立。山梨や群馬、九州などで再生ファンドを相次いで立ち上げた。その一方で今月7日には、じもとホールディングス(HD)の傘下銀行と動産担保融資(ABL)方式を活用した協調融資を組成するなど、「再生型金融機能のサポート」を強化している。地域金融機関との協働の幅を広げている格好だ。
〈3面〉新生銀 名古屋で市場セミナー
新生銀行は9月24日、名古屋市内の名古屋銀行協会で2013年下半期の市場動向をテーマにセミナーを開いた。為替動向や運用環境に関心を寄せる企業・地域金融機関の担当者ら130人が足を運んだ。講師を務めたのは朝の報道番組でコメンテーターとして活躍している、同行役員で市場営業本部市場調査室長の政井貴子氏。米国や欧州の経済動向や為替相場の見通しなどを解説した。
名古屋市内で行われた市場セミナー
〈4面〉ローン商品ラインアップを強化 千葉銀
千葉銀行は今月に入り相次いで新商品の発売や商品性の改定などを行い、商品ラインアップの強化を進めている。同行では、中期経営計画「フロンティア70」を推進する中で、想像力にあふれた「リテールトップバンク」を目指している。それに基づき、美に対する関心が強い女性や、今後ますます重要性が高まる医療の分野などにおいて、新商品の投入や従来商品の使い勝手の向上などで、新たな顧客の取り込みを図りたい考えだ。
〈5面〉留萌信金が札医大とタッグ 「メディカル・カフェ」好評
留萌信用金庫(本店=北海道留萌市)は札幌医科大学とタッグを組み、医療や医学・健康情報の理解を深める市民参加型のイベント「メディカル・カフェ@留萌」を初めて開催し好評だった。地域医療を担う医大生が地域住民と交流することで、果たすべき役割を深く認識してもらうのが狙い。同信金も医療者の人材育成に関わっていくことで、地域医療や福祉に貢献していく考えだ。
〈5面〉東京国体で野球部優勝 大阪市信金
大阪市信用金庫(本店=大阪市)の野球部は7日、「第68回国民体育大会軟式野球競技」の決勝戦で大阪府代表として長崎県代表の長崎県選抜を1対0で破り国体軟式野球競技で全国32チームの頂点に立った。国体での全国優勝は96年の広島国体以来で5度目。野球競技は10月4日から東京都内の6会場で繰り広げられ、同信金は岐阜代表、宮崎県代表などと戦い、昭島市民球場の決勝戦では奈良県代表の佐藤薬品工業を下した長崎選抜と激突した。
国体で優勝した大阪市信金の野球部
〈6面〉介護サービスに新コンテンツ 朝日生命 ALSOK、国際警備保障と
朝日生命が綜合警備保障(ALSOK)、国際警備保障と提携、1日から「緊急通報サービス」の提供を開始した。本人が抱える不安や遠方に住む家族の心配への解決策の一助になることを目指す。銀行窓販にわかりやすい介護保険を投入するなど介護分野に力を入れる同社は、保険商品だけでなくトータルサポートサービスに力が入る。
〈6面〉「盗難防止の日」全国一斉行動 損保協
日本損害保険協会は10(トー)月7(ナン)日を「盗難防止の日」と定め、2003年から自動車盗難や車上狙いなどへの防犯意識啓発を手がけている。今年も全国47都道府県で11回目の全国一斉啓発活動を実施、東京駅前では、同協会の二宮雅也会長が自動車盗難防止マスコットキャラクター付きのオリジナルウェットティッシュ、啓発チラシを道行く人々に手渡した。二宮会長は「本日のような啓発活動で消費者に盗難防止の意識を高めてもらい、業界の社会的使命の安全・安心な社会への貢献の一助にしたい」と話し、被害防止には一人ひとりが複数の盗難防止策に積極的に取り組む必要性を訴えた。
通勤途上の会社員らに注意を呼びかける二宮雅也会長
〈7面〉GEキャピタル 安渕聖司社長兼CEOに聞く
リースなどのファイナンス事業を展開するGEキャピタルが、銀行とともに中堅企業の資金調達手段の多様化に取り組んでいる。担保イコール不動産の概念を突き崩し動産担保融資、いわゆるABLという資金調達手段の有用性を訴える。安渕聖司社長は「銀行では評価が難しい資産や売掛金を評価して融資する新たな調達手段を提供。銀行とは全く競合しない」という。銀行、融資先企業との“三社良し”を狙う。
GEキャピタル 安渕聖司社長兼CEO
〈8面〉Runner さわやか信金 ソチ五輪出場めざし 「下町ボブスレー」を応援
さわやか信用金庫(本店=東京都港区)は地域貢献活動の一環として、「下町ボブスレー」を応援している。ソリに乗って氷のコースを滑ってタイムを競うスポーツであるボブスレーは、その速さや迫力から「氷上のF1」と呼ばれるが、国内で使用されるソリはこれまですべて外国産だった。そこで、東京・大田区の町工場などが中心となって、日本初の国産マシンの開発を目指す「下町ボブスレープロジェクト」を立ち上げ、さわやか信金は応援定期預金の発売などでこれに協賛するもの。来年2月のソチ(ロシア)五輪の日本チーム出場に向け強く後押ししている。
「下町ボブスレー社会科見学会」に参加した大田区の小学生たち