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7月

【455】 2024年7月1日付 フィンテック最新事情(313)

偽装勤務 ? 多数の銀行員解雇される

 米国銀行業界の悪いニュースがまたウェルズ・ファーゴ銀行の名前で報道されてきた。顧客に許可を得ないで口座を開設し、行員が勝手にお金を動かしていた一大スキャンダルも、銀行経営層が罪に問われた事で一応の終息をしたと思いきや。まだ詳細は報道されていないが、ブルームバーグが6月13日付で次のようなニュースをいち早く発信した。
 “ウェルズ・ファーゴ、キーボード操作の模倣で12人以上を解雇”「ウェルズ・ファーゴ銀行は先月、従業員が仕事を偽装しているという申し立てを受けて調査したところ、違反が発覚し12人以上の従業員を解雇したことが分かった。金融取引業規制機構に提出された開示書類によると、同社の資産運用・投資管理部門に所属する従業員は“キーボード操作の模倣で実際の仕事をしているように見せかけ、調査後、解雇された”という。従業員の行動を模倣するデバイスやソフトウェアは、「マウスムーバー」や「マウスジグラー」とも呼ばれ、パンデミックで促進された在宅勤務時代に人気が高まり、人々はソーシャルメディアサイトのRedditやTikTokでそれらの使用方法のヒントを交換している。このようなガジェット(電子機器小物)はAmazonでは20ドル未満で入手できる。ウェルズ・ファーゴが解雇した従業員が在宅勤務を装っていたかどうかは、金融業規制機の開示情報からは不明である」。……続きは本紙で。

【456】 2024年7月15付 フィンテック最新事情(314)

Synapseの破綻が意味するもの
 
 
 SaaSの登場からBaaSへの展開と、第三者にサービス機能を提供するシステム化が進む中で、最も注目を浴びた理由というものが、銀行免許を持たなくても預金を取り込むことが出来る印象を強く与えた事であった。従って、ノンバンクのサービス・プロバイダーが顧客に対してほぼ銀行サービスと間違えるような印象を与えるリスクがSynapseの破綻で明らかになり、多くの顧客が自己の資金を失う、つまり一般的に理解されていた預金保険で自己の資金が守られていないことに直面した事例が、6月24日付アメリカンバンカーの記事で紹介されている。
 そのストーリーは、「先月、彼女のフィンテック企業ジュノの口座が凍結した。彼女は、フィンテックのミドルウェア会社Synapseの倒産によって影響を受けた何万人もの人々と同様にFDICの保険でカバーされない現実に困っている。フロリダ州ウェストパームビーチに住むイミーネ・ハダッドさんは、フィンテックのミドルウェア・プロバイダーであるSynapseが4月に破綻して以来、フィンテックJunoの口座に約26,000ドルを預けている。39歳のシングルマザーのハダッドには、住宅ローンの支払期日が迫っていた。彼女は、消費者金融保護局(CFPB)に問い合わせたがCFPBは彼女に連邦準備制度理事会を紹介した。しかし、連邦準備制度理事会は彼女をSynapseの破産事件を扱う裁判所を紹介しただけであった」。……続きは本紙で。

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